ベルの遺言 | 峠の我が家

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ベルの日記から(遺言)



吾輩はたか家のペットの愛犬ベルである。

たか家に来てから15年と8ケ月、後2カ月程で16歳、ま~人間で言えば80歳位かな

北信の信州新町で生まれ、2か月程でたか家に縁あってやってきた。

初めて父上に抱かれた時、思わず父上の顔の怖さでオシッコを漏らしたけど

父上は笑って、濡れるのもかまわず頬ずりしてくれた。

あの時、あ~顔は怖いけど案外優しい人なんだと感じた。

あれから早くも15年以上、最近とみに身体が弱くなり最近では寝ている事が多くなった。

そろそろお迎えがやって来そうな気がするので、一筆書いておこうかな・・ま~遺言かな。



(ゆうか姉ちゃんへ)

 ゆうちゃん、父上に聞いたら、吾輩はどうやらゆうちゃんの為にたか家に来たらしいね。

 当時流行ったポケベルをこっそり持っていて、取り上げられた変わりにベルの名前が

 1か月もしないうちに大病になり、先生に「もう駄目かな」と言われた吾輩だけど、あの時

 ゆうちゃんの涙をポロポロ流した顔を見た時、吾輩は最後の力を振り絞り立ち上がった。

 そしたら、生きる力が湧きあがり、ここまで頑張ってこれたのもあの時があったからだよ。

 結婚してコウキ君が生まれ、吾輩ものこの数週間毎日コウキ君と過ごして楽しかった。

 これからの成長が楽しみだったけど、どうやらそれを見守るには年を取り過ぎました。

 ゆうちゃんは泣き虫だから、吾輩が居なくなると大泣きするのが心配だけど、吾輩に注いで

 くれた愛情をコウキ君に一杯注いで育てて下さい。

 犬の苦手な婿殿にもよろしく、やっと親しく慣れたのに「ゆうちゃんをよろしく」



(みわオネエに)

 当時大学生だったオネ、休みで帰長した時真っ先に吾輩を抱き上げてくれた。

 毎日休みなので、吾輩はすっかりその2カ月程で心が打ち解けたっけ。

 見た目は強そうなのに、時にはシツッコイ程ベタベタ可愛がりで尻込みしたよ。

 多分吾輩が居なくなったら、一番最後まで落ち込みそうなのはみわオネエかな

 オネエには本当に可愛がって貰ったね、良く家に来ると一緒に寝たし

 いろんな意味で一番心配なのはオネエかな・・・・

 でも、吾輩はいつまでもオネエの心の中に生きてるよ、頑張れみわオネエ!

 婿殿には、本当にお世話になったよ、チョコレートで手懐けられたけど、すごく良い人だよ

 2人で仲良く生きていってね・・サヨウナラ。



(ギイチ爺へ)

 多分吾輩が居なくなってから、もっとも心配なのは爺かな。

 それを考えると、まだまだ吾輩も頑張らなくてと思うけど・・・・

 昼間は殆ど爺と2人だけ、一緒に寝たり話したり大半は2人で過ごしたね。

 その爺も今年は97歳、何時も「俺より先に逝くな」と言われていたけど

 本当に先立つ不孝を許して下さい。先に行って婆と爺のうわさ話でもしてます。

 でも、吾輩が居なくなっても、ゆったりと自然体でお過ごし下さい。



(父上に)

 父上今までありがとう。

 たか家に来て幸せと言えるのは、本当にたか家の家族のおかげです。

 吾輩が居なくなって淋しくなるけど、変わりに初孫ちゃんも出来たし。

 仕事忙しいと思いますが、身体を大事に一家の要として後をお願いします。

 最後のお願いで、もし吾輩が死んだら一緒に父上の履きつぶした靴下下さい。

 何故か、父上の匂いのする靴下が吾輩の好物になってしまった(笑)



(母上に)

 最後に吾輩のもっとも大事で大好きな母上、今までありがとうございました。

 たか家で一番怖かったけど、一番優しくて大好きでした。

 母上の膝元でお尻をチョコんとつけての居眠りが安らぎでした。

 特に最近はコウキ君に童話を話しながらの優しい声を聴きながらの一時が

 老いて身体を自由に動かせなくなった自分には、天国にいるような心地良さでした。

 怒った母上は、凄く怖かったけど、何時も自分が何か悪い事した時だったので

 でも、普段は優しくて、毎日外から帰ってくる夕方が楽しみでした。

 母上と父上の間に、本当はいけない事なのに川の字で寝かせて頂いてありがとう。

 こんな事が自分を甘えん坊にしたのは分っていたけど、何時も変わらない母上だからこそ。

 父上も本当は吾輩と同じ甘えん坊気味のところがあるようです。

 時にはガツンとやりながら、お二人が何時までも仲良く過ごして頂けるのが最後の望みです。

 大好きな大好きな母上、吾輩は母上と一緒に過ごせて本当に幸せでした。



(これをお読みの皆さまへ)

 吾輩は縁あってたか家の家族の一員となりました。

 不安の中にも、すぐ家族の一員として迎え入れて貰える事ができました。

 吾輩は決して毛並み良い血統書付きのダックスフンドでもありません。

 多分当時ペットとして人気のあった犬として、量産されただけの事でしょう。

 ペットとしての一生は、やはりその飼い主によって決まります。

 吾輩のような一生は幸せと言えるでしょうが、その陰で多くの仲間が殺処分されています。

 一年間で約30万頭の仲間(犬猫)が、飼い主の放棄や迷子や人間のエゴで処分されます。

 約その3割が飼い主の勝手な理由で、保健所に持ち込まれます。

 どうか、少なくても一度飼う事に決めた以上は、我々の仲間が不幸な生涯を閉じる事の無い

 様、叡智と我らペットに到底及ばない力を持った皆さまにお願いする次第です。



                                    平成25年3月31日      たか家一員 ベル



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 ご報告       



  去る4月2日午後9時20分、我が家の愛称ベルがその生涯を閉じました。

  それは、あまりに急な死で前日の1日の夜半から動きがおかしくなり

  翌2日に掛かり付けの医院で診て頂きましたが、脳梗塞との事でした。

  16歳近い年齢では、治療してもより自然に任せようとのもとひめと決めました。

  2人の娘は、片時も離れずベルを見守り、オネエの膝で満ち足りた顔が印象的でした。

  最後の悲しい吠え声は心を揺さぶる悲しみが湧きあがる事でしたが

  安らかな死に顔は、まるで眠っているようで、多分幸せな一生を終えた事と信じています。

  良く3日は家族全員で市内の施設で荼毘にして、家族でささやかな送る会をしました。

  ここに、ベルに代わって、吠えられた皆様、ときには噛みつかれた皆様、生前は本当にありがとうございました。



                                      平成25年4月4日     たか
昨年の15歳の誕生日に

 


3月30日ゆうちゃんの赤ちゃん「コウキ君」と

 

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