友人との会話から。

「 夜を描いてみましょう 」

誰もが「 黒 」の折り紙を手に取った。

友人の娘は白い折り紙をなんの不思議もなしに手にした。

何故?白なの!?

答えは

「 どうして黒と決めつけるんですか?

 この世界にはたくさんの色があるのに 」

 

ネタバレ!?とは。

どうしたらこの作品を宣伝できようか。

帰り道、ある人は言った。

「 なんとなく知ってたけど言語化はできないよ 」

その通り。

どう説明をしたらよいかは、きっと誰も思いつかない。

ただひとつ言えることは

この作品はジブリそのものであり

今ある世界を描いた集大成であると。

 

死生観。

人はどうやって生まれてきたんだろう。

この地球ができた時から神は神でなくなった。

神という名の人間がこの世界を築いたのだ。

それはモーゼの十戒であり

マトリックスの白い扉であり

そして、

生きるということに向き合う人間と神の約束でもあり。

… … … 。

 

ほら!よく覚えているよ。私たちは。

どうやって生きて、どうやって死んでいくのか。

輪廻転生のしくみを。

これはわかる。そしてわからない。

ましてや理解出来ない。

でも、涙が出るほど懐かしくてよく知ってる世界。

魂のこだまが頷きを繰り返す世界。

つまり、天の岩戸開きは人間が行なったんだ。

この戦争と気候変動を終わらせるために。

悪意は地球儀を回すことをやめることを。

 

果たしてこの解釈が合っているのかさえわからない。

 

あなたがどの扉を開いてどの扉に閉じ込めたのか。

誰かの意見に従って黒を白と言い

白は黒ではないと言ったのならそれは大きな間違い。

感性の節度はあまりにも広すぎて

全ての色さえも定義することは出来ない。

天照大神を太陽神だと言うのなら。

 

妊娠。

子供が宿る。

可愛い我が子。どうか無事で生まれて。

育児放棄、男女の不倫。

必死のワンオペ。不満だらけの生活。

語る心の未熟さ。

… … 。

思い出して自分が生まれてきた日のことを。

そこには約束があった。

生まれて死ぬまでに成し遂げることの約束。

もっと強くなって。母も父も。

 

この地球がもっとシンプルで光輝いていたことを。

人間が作った神ではなく

真に神と呼べるものに気がついて。

それはもしかしたら『 鬼 』かもしれない。

人間が名前をつけた鬼 … … かもしれない。

そんな気がして。