添削<父の備忘録022 | かめおかゆみこの≪表現するからだとことば≫塾

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父は、文章を書くのも好きだった。

文武両道…というとほめすぎかもしれないが、

とにかく、探究心が強く、やると決めたら、

上達するまでやめない。だから結果的にできる

ようになる。そんなタイプだったと思う。

 

私は、もともと本を読むのが好きで、

(これも、父の影響があるかもしれない)

子どものころから、文章を書くのも好きだった。

 

いつのころからか忘れたが、作文を書くと、

父に見せて、添削してもらうようになっていた。

 

中学校一年生のとき、校内弁論大会に、

クラスの代表として出ることになった。

これも、父に添削してもらった記憶がある。

(ちなみに、このとき最優秀賞をもらった)

 

予備校のときだったか、家に手紙を書いた。

すると、戻ってきた返事に、その手紙が同封

されていて、誤字が赤字で指摘されていた。

 

「添削を頼んだおぼえはないぞー!」と、

思わず、こころのなかで突っこんだ覚えがある。

 

その後、私は成人して、編集者の仕事を7年やり、

ここで、校正の腕を磨き、添削の能力は父を超えた。

 

それ以降は、私のほうが逆に父の文章を添削する

ようになった。年賀状の作成もその一環であった。

 

父は、立場が逆転しても、気にするふうもなく、

むしろ積極的に、添削を頼んでくるようになった。

そういうこだわりがないところが、父なのだと思う。

 

それでも、父の文章は、ウィットに富み、読ませる

ちからをもっていると思う。私自身が、いま、書く

ことを仕事にできているのも、やはりそういうセンス

を、父からもらったおかげだと思っている。

 

父の書斎に残っていた、テープや糊、付箋など。

母が使わないなら処分すると言っていたので、もらって

きた。製本テープまであったのが、父らしい。

 

 

目次★父の備忘録