すっかり2018年が動き始めていますが、実は今年も仕事初めより先に観劇初めしてました(笑)


奇しくも今年もシアタークリエから。
(昨年の観劇初めもクリエでした)
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お正月感♪
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シアタークリエ10周年記念公演

『TENTH』
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1部は過去にクリエで上演された作品のダイジェスト版、2部は様々なキャストを迎えてのガラコンサート、というなんとも贅沢な企画。

1部は期間を分け、
『next to normal』
『New Brain』
『この森で、天使はバスを降りた』
という3つの作品が上演予定。


私は、この企画が発表になり、勝手に尊敬をしている上田一豪さんが『next to normal』の演出をされると知った時に「これは観ないと後悔する」と強く思い「絶対観る!」と心に決めていました。

作品のことを知ったのはほんの数年前。
実際には観たことのない作品。
1、2前に動画をあさっていた時、たまたまトニー賞でのパフォーマンスをみつけたのが出会いでした。中学生並の英語力ゆえ内容もほとんどわかりませんでしたが、パフォーマンスの舞台だということを忘れてしまうほど見入ってしまい『Next to normal』という作品名がいつか観たい作品として印象深く記憶に残りました。

2009年のトニー賞パフォーマンス。
プレゼンターはキャリー・フィッシャー。
彼女のジョークの意味、ようやくわかりました。


『Next to normal』

スタッフ・キャスト(敬称略)

脚本・歌詞  Brian Yorkey
音楽  Tom Kitt
演出  上田一豪

ダイアナ   安蘭けい 
ダン         岡田浩暉
ゲイブ      海宝直人
ナタリー  村川絵梨
ヘンリー  村井良大
ドクター  新納慎也



観劇が叶って「観ないと後悔する」という予感が確信に変わったことは言うまでもなく。

このタイミングで、この場所で、
出会えて、観ることができて
本当によかった。

何が、ということは言い表しにくいのですが、いろんなものが引っかかり、刺さり、観ながら涙が流れ続けて止まりませんでした。

ザワザワした余韻が身体中に残り続け
作品の世界に引き寄せられ、
どっぷりとあの世界に浸っていたくて。
叶うなら何度も何度でも観たい。

そう強く思いました。



先入観なく作品と向き合った時に観た人が何をどう感じるかが醍醐味のような作品だと思うのでここで作品のあらすじには触れませんが、


家族というものの暖かさとヒリヒリ感。
人が人をわかることのわからなさと
それ故の面白さ、愛おしさ。
そして、
人が生きるという営みの複雑さ、奥深さ、儚さ、美しさ、、

そんなものをしみじみと感じました。


ものの捉え方や価値観は10人いれば10通り、100人いれば100通り、千差万別。
そこに「普通」という定義はどう存在しているのか…

「わかる」ことの難しさを前提に、
それぞれが何をどう感じるのかを
観た人に全て委ねるような
深く、あたたかい作品。

観た人それぞれの心に何かを残す、そんな素敵な作品だと思います。


この先は全く個人の見解ですが、
「人が人をわかる」ということはすごく難しくて、誤解を恐れず言えば「全てわかる」ことはきっとなくて…
わからないことを知った上でわかろうとする、「分かり合おうとする」ことで私たちはつながっているんじゃないかと。
だから、分かろう、分かり合おうとしてくれる人がそばにいるということほど嬉しいことはなく、またそうやって人は生きていくんだろうと思います。

自分自身と、自分以外の誰かと、
ちゃんと向き合って、ぶつかって、、、
私はあまりできていないのかもしれないな。


未来は過去と今の延長線上にある。
過去があって現在があって未来があって、
全てつながっている。
自分で変えようとしなければ変わらない。

大袈裟かもしれませんが、自分の中にある大切な何かが動いた気がします。



初演やオリジナルを観ていないので確かなことはわかりませんが、ダイジェスト版とは思えないほど実に濃密で内容がしっかり届きました。
何かを伝えようとする時に引き算ほど難しいものはないと思うのですが、伝えるべきものをダイレクトにリアルに響かせる素晴らしい引き算の演出だと感じました(素人が偉そうにすみません)。

俳優さんたちのお芝居も素晴らしく。
表情、歌という表現の中に距離や間あいがしっかり取られていて、リアリティーというか、表現の背後にある心情を観ている人が感じとれる余裕がちゃんとあって。
常に前のめりな姿勢で観劇している私は自分に一番近い存在に感情移入しがちだったり、気持ちがどこかに寄ってしまったりするのですが(勿論この作品でもそういう部分もありました)、この作品では登場人物それぞれに感情移入ポイントがありました。
それゆえ観ながら複雑な感情が湧き上がり脳内プチパニックが起こるのですが、実はそれが快感だったと後から気づいたりして(出た!変態、笑)。
お芝居の力とみせ方がそうさせているのだと思うと面白くて、またあの感覚を味わいたい、観たい、が止まらなくなってます。

この沼はハマったら大変なことになりそう(笑)

というわけで今一番の願いは、
上田一豪さん演出の(←ココ重要!)
『Next to normal』フルバージョンを観たい!!
それに尽きます。
東宝さん、どうか是非お願いします!!!




忘れちゃいけない2部♪
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ガラコンサートだけにガラッと変わり(言いたかっただけ、笑)明るく華やかな音楽と豪華なキャストの皆さんで、お正月にふさわしい贅沢気分を味わいました。

個人的にはしばらく1部の余韻を引きずっていたい気持ちもあったのですが、始まってみたらノリノリにならずにはいられず(笑)
耳福至福の音楽の時間。
いろんな妄想をしながらしっかり楽しみました。




シアタークリエ。
帝劇や日生劇場とは佇まいも雰囲気も違いますが、その違いがまたとても良く。
ここで出会うことに意味がある作品もたくさんあるんだろうなと思います。
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もっとたくさんありましたが納めきれませんでした。

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よく見ると出演者の皆さんのサインが♪




今年はどんな作品に出会えるか、これからの作品との出会いが楽しみになる素敵な観劇初めになりました。


出演者、スタッフ、関係者の皆さま
このような素晴らしい企画をしてくださり
ありがとうございました!