そのポットの | 幻のおさしみ

幻のおさしみ

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水の入った

ブロック塀、あの灰色の素材でできたポットに

白くて平べったいちょっと大きめの石を入れます

ぽちゃんというおとはしない

静かに力強く揺れずにゆっくり

エレベーターの孤立した内蔵みたいに

沈んでいくようす

それが、

納得、とか

しっくり


いっこだけ泡が浮かぶ

ぷく

ちいさな

くるくるくるくる

ああイチョウの葉黄色い楓

ときどきまじってる赤い葉っぱを避けて歩いた

音のなる枯葉を選んで踏んだ

塀の上に置かれてた綺麗なコンパクト

すずめの飛び方って意外と必死

いいお天気だから仕事を休みたい

指が滑って、指の腹はまるですべすべなんだから

しゅるしゅるいう音をたてて擦れて

白い石がたくさん落っこちる

くるくるくるくる

いっこだけの泡

泡の味を想像しても

無味無臭なんだけど

その分色んなことを映してくすくす笑いを誘発する

美しい日は美味しくなくても

水分補給はそのお水がいいです

絶対絶対それがいいです。