伊豆メガソーラー現状解説と、法ではなく人に忠実な静岡県職員の話 | LED電球・照明の亀石屋

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先端複合材にまみれてソーラーカーとか作ってた筆者が伊豆の山でマスプロダクションに正面突破を挑む!準備をはじめよ。っとお告げがあった、夢を見た。ような気がしないでもない。

『「○○さんに関わると俺の仕事がなくなっちゃうから勘弁してくれ」なんて言われてよお、なんなんだこの街は!』

この言葉がずっと胸にひっかかっている。

 

何の事かと言えば久しぶりに取り上げる伊東市八幡野(伊豆高原)の伊豆メガソーラーパークの件だ。これについては過去29本のエントリーで僕の見解は述べてきたが、一番初め6年以上前に上げた「伊豆高原メガソーラーパーク反対派は実質的に原発擁護、闘う点の誤りである。」が全てと思っている。

 

この反対運動は、静岡のマスコミが煽りまくり全国のメガソーラー、低圧太陽光発電所、さらには風力発電所などの再エネ規制に直接影響を与え、大勝利で展開し、今なお世界で唯一といっていい再エネへのネガティブなイメージを持つ国、日本の世論形成に貢献した。

 

反対運動には聞くべき内容もあったが、多くが根拠のない抽象的な感情論で、中にはレイシズムや陰謀論も含まれ、その点を具体的に厳しく指摘してきたが、圧倒的多数の「メガソーラーけしからん!いらない!出ていけ!」の感情の津波の前には無力だった。

違法だ!災害が起こる!が「根拠のない抽象的な感情論」と断定するのはその後に起こされた複数の裁判で、反対派や伊東市が負けている事で確認できる。(みんな知らないだろうけどハンファは勝っているのだよ)そして嫌韓、反中のレイシストが気候変動否定などの陰謀論を撒き散らしているのは今でも確認ができる。

 

反対運動に罪はない!バカな制度設計をした経産省が悪い!という再エネ専門家の主張も、僕からすればなめんな、の一言。反対運動が撒き散らすレイシズムや陰謀論に積極的に正面からカウンター、対抗した人間は僕が知る限りほぼ存在しない。再エネ専門家でさえそれらに沈黙し許容し、多数派に乗ったのだ。

 

 

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さて、前置きが長くなった。

冒頭の○○さん、まあ、岩渕さんの事なんだけど伊東市内の業者に作業を頼もうとしたらそう言われて断られる、というのだ。あまりに異常じゃね?再エネ開発関連事業に関わると仕事が回ってこない街って。この事実からも、伊東市には隅々まで再エネヘイトのファシズムが浸透していることがわかる。これが異常と感じないほうが異常なのだ。日本以外の世界では再エネ関連業は急激に伸びていてこれからもさらに加速が予測されているのにだ。

 

話は飛ぶがジモティーというアプリがあって僕はこれをたまに覗くのだけど、地元の人同士で物やサービスを無料、格安でやり取りするというサスティナブルなやりとりが行われる中で「売り 伊東市の耕作放棄地 数千平米」という異色な投稿の説明を読んだら「当地は太陽光発電に強い反発が起こるため、法律で規制されていないが、その建設をしないことが条件」とあったのだ。売買後に合法な土地利用をしても、元の所有者が村八分にされる、という伊東市の現状をそんなアプリで確認できるとは思っておらず、不意打ち喰らってダメージ大だった。法律ではなく空気を読まないと生きていけない街なのか?伊東市は。

 

で、結局、メガソーラー建設はどうなっているのだ?という問いには、開発に関わる複数の許可はすでに静岡県がとっくに出しており、反対運動を受け、態度を急変させた静岡県というか川勝平太知事がハンファに計画の変更を求め、その変更を審査するかどうかという段階。あとでこの点について述べる。

 

伊東市に権限がある八幡野川(といっても普段は水がない水路というか溝)にかかっている橋は軽トラが走行する程度の想定でしか作られていないので大きな重機を通すために一時的にその河川を占用し、強固な橋をかけたいからよろしくね、という申請を伊東市は悪用し、占用させねーよっとやった事は争われ、伊東市は当然に負けている。河川占用は、その占用が河川へ悪影響があるかないかだけを見るもので、それ以外を理由にしてはいけないのだ。だから伊東市は不許可とした理由を示さなかった。

 

しかし反対多数の世論を意識した裁判官がおかしな屁理屈をこねたため(不許可に理由が示されていないからダメだという判決、逆に言えば理由を示せばおkとなってしまう)それを利用した伊東市が2度目の占用不許可とし今、地裁で係争中。

 

その橋は、現場へ入るに一番都合がいいのでこうして争われているのだけど、実は現場に入るルートは別にもあって、そちらは市の権限が及ばない土地なんだよね。なので、ハンファとしてはあくまで正面から裁判でしっかりと勝ってやっていくんだな、という強い意志をひしひしと感じるのだ。

 

っというのも、この伊豆メガソーラーパークの反対運動には、事業者が韓国の企業であることを理由にしたレイシズムが明らかに存在するし、抽象的で感情論な反対運動によって次々と撤退していく函南など他の多くのメガソーラー建設計画の主体のほとんどが日本企業である事からも、法律ではなく、空気を読む日本特有の文化が臭ってきて気持ち悪くて気持ち悪くて仕方ないのだ。

 

そこにはなぜ今急激に再エネを拡大しないといけないのかの理解が圧倒的に足りないし、論理に目を瞑り反感買うマイナスを計算した損得しか感じないのだ。気候危機への強い対応や反レイシズムを掲げる僕としては徹底的にがんばって欲しいし、それは日本企業にはできないことだと思っている。

 

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さて、前述したハンファによる静岡県、森林保全課への林地開発変更許可申請だけど、ここでも軽蔑すべき行政マンの動きが明確に観測できたので記す。僕が自身の名誉をかけて闘い辞めさせた伊豆の国市の違法市議Gの時も同じだったけど、行政職員というのは法律に忠実でなくてはならないはずだ。ところが実際には、時の権力、政治家に忠実なモリカケ事件な職員というのは存在するのだよ残念ながら。

 

変更申請は静岡県森林審議会に諮問するのだけど、普通この段階に至るまでには申請者と県職員の間で多くのやり取りがあり、協議、修正して上がってくるのでこれで大丈夫という物ができている。なので諮問が設定されたら許可となるのが普通だし、それでずっと運用されてきている。

 

そこで9月6日(水)に諮問され会議が9月13日(水)設定された↓

ところが後になってわかったのだけど9月8日(金)には諮問が見送られていたのだ↓

これが金曜日という点も巧妙な嫌がらせ。なぜかというとこの県庁内の決定が外部に知られるのが土日を挟んだ9月11日月曜日以降になるから。決裁は大川井敏文という森林保全課長。「地域住民から意見が寄せられ」わずか2日の間に諮問設定をひっくり返したのだ。この事実経過を見ただけでも異常なことが起きている、という事が分かるよね?

 

しかも、大川井敏文課長はその後「河床等を洗掘するおそれ」などと設計に問題あるので見直ししろ、伊東市の確認を求めるなど、なんとか伊東市の河川占用にからめようとしてくるのだ。伊東市が河川占用を工事阻止の手段としている事を悪用した巧妙な脱法的手法。非常に腹立たしい。

 

大川井敏文課長が独断でこんな判断できるとは思えず、もっと上級職が関わっている可能性は高いと思うけど、マジで彼らがこうして自分のポジション、評価を気にして法律より上司政治家に忖度して再エネ止めている間に、森林なんて気候変動による記録的豪雨によってそっくり流されちゃうか、記録的乾燥によって燃えちゃうよ?日本各地で発生している大雨による土砂災害では管理放棄人工林が災害を酷くしていることくらいは知っているはずだ。極度の乾燥により消火できない森林火災で多くの人が死んでいることも知っているはずだ。まさに八幡野の現場はその管理放棄人工林じゃねーか。自分がなぜ森林保全の行政マンやっているのか原点に立ち返れ。

 

追記 文責のある谷壮一は、ハンファや岩渕氏と資本関係は一切ありません。静岡県の公文書を元に人物・現場取材した結果を記しています。ハンファが静岡県との協議にどのような思いを持っているのかなどは谷の想像です。読めば分かると思いますが。