皆さんが普段掛けられている "めがね"

どこで、どのような工程を経て作られているのかご存知ですか?

 

 

 

先日は連日店休日とさせて頂き、皆様には大変ご迷惑とご心配をお掛け致しました。

 

お店をお休みをさせて頂いていた間、熊本・福岡のスタッフが揃い念願のめがねの産地『福井県鯖江市』へ行ってまいりました!!!

 

 

明治38年(1905年) 現在の福井市生野町

ここは、冬になると雪に埋もれる貧しい農村でした。

(今回私たちも雪に埋もれてきましたが・・・)

 

 

『なんとかふるさとの生野の暮らしをよくできないものか』

 

 

増永五左衛門と弟の幸八はそのような想いから、雪深い村が冬の農閑散期にも収入を得ることができる手段として "めがねづくり" に目をつけたことが始まりでした。

その後、活字文化の普及を共にめがねの需要も増え、増永工場から始まっためがねづくりは現在の福井市から鯖江市をまたがる地域に広がり「福井・鯖江」がめがねの一大産地になりました。

 

現在、福井県は「福井市」や「鯖江市」を中心に日本製めがねフレームの約95%を生産し、世界最高品質のめがねを全国・世界へ届けています。

 

 

ではその "世界最高品質のめがね" はどのように作られているのか

 

想像したことがありますか?

普段 "めがね" に触れている私たちも知らないことばかりでした。

今回、私たちは特別に工場の見学をさせて頂き職人さんのお話を聞かせて頂きました。

また、約600の眼鏡関連事業所数を誇る鯖江の中でも「めがねが出来るまで」の一連の流れを1つの工場で行っているところは珍しく私たちは貴重な体験をさせて頂くことが出来ました。

 

 

 

工場の外観です!

工場と呼ぶより "工房"  と呼ぶのが相応しいような小さな建物。

4人の職人さんたちが懸命な眼差しで、めがねづくりに取り組んでいらっしゃいました。

 

 

こちらの工場では蒲池眼鏡舗FLOORで取り扱っている『NATIVE SONS』のプラスチックフレームの製造が行われています。

 

簡単ではありますがまとめてみましたので是非ご覧ください!

 

 

ならいを作る

 

 

様々なモデルの基となる型 "ならい" を作るところから始まります。

ならいの形がフロント部分の型になります。

少しでもサイズが違っていたり、少しでも歪んでいたりするとそのままの形で仕上がってしまう為どれだけ正確に、なおかつ綺麗に作れるかがとても重要になります。

また、これから研磨していく為、実際の仕上がるサイズより大きく作る必要があります。

 

 

先アール

 

 

シート状の生地(かまぼこ板ぐらいのサイズ)をプレスして切削前に生地にカーブを付け立体的な形状にします。

日本国内では先アールが主流であり海外では後アール(切削後に立体的にすること)が主流です。

 

 

フロント生地切削

 

 

まず内径の部分を削り出す作業。

レンズが入る玉型を削り、次にレンズが入る溝とテレビカットを削ります。

テレビカットとは、フレームをフロントから見たときの内径部分を斜めに削ることであり"昔のテレビのブラウン管に似ている"という由来から日本人が名付けたものだそうです。

 

 

次に外径の部分を削り出す作業。

1度削っただけではまだ削り面がガタガタと荒い為、2度削ります。

そうする事で写真のような綺麗なツルツルとした面で削り出されます。

 

 

ガラ磨き

 

 

 "たいこ"(樽)の中に "メディア" といわれる木のチップや研磨剤などが入っています。

その中に、削り出されたフレームやテンプルを入れ、たいこが回転しメディアが生地の表面を削っていきます。

それにより、徐々に角が落ちていききめ細かく表面が磨かれます。

 

その工程を1回につき20時間荒ガラ・荒ガラ・中間ガラ・仕上げガラと4工程を行います。

 

 

2回目では研磨剤を変えて荒ガラ

更に細かく磨くことで角が落ちて表面が綺麗になります。

 

3回目では中間ガラ

油を入れ艶を出していきます。

 

4回目は仕上げガラ、最後の仕上げです。

さらに磨かれ、普段よく見る眼鏡の姿により近づいていきます。

 

こんなにも違いがあります!!!

(上:フロント生地切削後・下:ガラ磨き後)

 

メディアの仕込みには1日を費やす程このガラ磨きが1番に難しい工程だそうです。

 

フレームの厚みサイズ、また季節によって湿度も違う為薬剤の量等も変える必要があります。

同じモデル、同じ工程でもいつも同じ仕上がりになるわけではありません。

毎回機械の調子や色々な環境を把握し、その度に試行錯誤していくのです。

 

このガラ磨きの工程には、どんなことを行えば正解ということがなく職人さんの今まで培ってきた経験がすべてです。

この1番難しい工程が1番面白いと、とても楽しそうに仰っていた姿には、私たちもワクワクさせられました!

 

 

シューティング

 

 

テンプルに強度を持たせる為にプラスチック生地の中に金属の芯を入れていきます。

まず、プラスチック生地と金属の芯それぞれに熱を加えていきますが、プラスチック生地は芯がズレて入らないよう、芯が通る内側にのみさらに熱を加えていきます。

そして、最後に機械で芯をプラスチックの中に押し込みます。

プラスチックの内側と外側で熱の加え方を変える事が出来るなんて驚きました!

 

 

蝶番埋め込み

 

 

蝶番に使用するパーツを熱して生地に埋め込むのですが、その際生地が熱で溶ける為そのまま埋め込んでしまうと溶けた生地が外にはみ出てしまい仕上がりが悪くなってしまいます。

その為、位置角度大きさ深さを見極め生地に穴を開け蝶番を埋め込みます。

穴の大きさや深さをまちがってしまうと生地がはみ出したり、エアーが入りガタつきに繋ってしまいます。

 

 

合口のカット

 

 

合口とは写真のフロントとテンプルが重なる部分ですが、テンプルを開いた時にいかにこの隙間を無くすかが一番難しいところ。

機械の設定をモデルごとに微調整しカットしていきます。

すごく細かく目立ちにくい所ではありますが、これこそがディテールにまで拘り抜くMADE IN SABAEのクオリティーの高さに繋がるのだと思います。

 

 

かしめ蝶番

 

 

"かしめ蝶番" という伝統的な技法ではフレームに小さな穴を開けてピンを打ち込んで止めます。

 

 

バフ磨き

 

 

モーターで高速回転するバフ(円盤状の布)にフレームを押し当てて磨く工程です。

断面や表面を滑らかにする荒磨き

光沢を出し、艶を出す為の仕上げ磨き

一本一本少しづつ違うフレームの表面の状態を目で確認しながら磨き上げ、傷ひとつない最高の状態に仕上げていきます。

 

どんな機械もヒトの目には敵わず "ヒトが磨く以上に光沢を出せるものはない"

ここでも職人さんの目と経験がとても重要です。

 

 

刻印付け

 

 

ブランドロゴなどの刻印は120℃のホットスタンプで付けられていました。

力加減により付き具合が変わる為、一発勝負です!

 

 

ひとつひとつの工程が、次の工程、更に次の工程へと繋がっていく為、自分が行った次の工程は他の方が行うことでダブルチェックをしまた不備があれば前の工程へと戻る。

徹底し妥協を許さない仕事ぶり "めがねづくり" への底知れぬ情熱に胸が熱くなるばかりでした。

 

この工場にはめがねつくりに必要なひとつひとつの工程専用の機械があり、現存するもので最後のひとつの機械もありました。

そんな機械の調整やメンテナンスは基本的に自分たちで行うそうです。

どの機械も約40~50年前のものばかりですが、こまめなメンテナンスのお陰で今でもバリバリ現役です。

 

また、必要な道具は自分たちで作ってこそ仕事と言われるように、使いにくければ自分だけでなく他のスタッフも使いやすいようにとさらに手を加えていくそうです。

 

"MADE IN SABAE" をこれから先も後世に受け継いでいく為、そこには技術はみんなで分け合い鯖江でめがねづくりを続けていくには何が必要かという問いに日々向き合い、進化し続けている姿を伺えました。

 

 

 

工場見学の後、国内唯一のアセテート生産工場であり『NATIVE SONS』のアセテートも取り扱うタキロン・ローランド社の代理店「北陸山宗」さんの倉庫へお邪魔しました。

倉庫の中には何百もの色柄の生地がストックされていました。

 

現在のプラスチックフレームの殆どが "アセテート" ですが、滑らかな肌触りと透明感のある色合いまた加工がし易いことが特徴です。

 

《タキロン社製アセテート生地の特徴》

・素材から国内で生産している

・可塑剤というアセテートを柔らかくする成分の含有量が少ないため固く変形しにくい 

 

アセテート生地の色柄は無限に表現することが出来ます。

400種類ほどあるスタンダードの生地を重ね合わせて新しい色を作り出したり、べっ甲色のような色柄は生地を一度細かくし接着剤を使わずプレスして作り出します。

このように色柄の表現の仕方は様々で日々新しい生地が生み出されていくのです。

各社オリジナルの生地を持ち、各ブランドのデザイナーは、度々倉庫を訪れては生地を探し求めるそうです。

 

 

 

今回、鯖江で職人さんの直の声を聞く事ができ、ひとつのめがねを作ることへの真剣で誠実な思いを感じました。

"大量生産" が目立ち様々なモノが世の中に出回るなか、ひとが作るということは幾つもの過程を経て、幾つものひとの手で触れ、目で判断し、妥協の許さない思いが加わるということを目の当たりにしました。

数えきれない苦労がそこにはあり、私たちの手へと届くのです。

 

これからも、"ひととめがねを繋ぐ眼鏡屋として" 皆様とめがねとの生活がより良いものになるように、日々精進し進化し続けられるお店でありたいと思っています。

 

大変長くなりましたが、こちらでは収めきれないくらいのお土産話など沢山お話したいことがあります!

ぜひお店で "めがね" について語り合いましょう!!!

 

蒲池眼鏡舗FLOORで本日も皆様のご来店をお待ちしております!

 

 

蒲池眼鏡舗のBLOGでは出発からの旅の流れを記録しております。

そちらもご覧頂けますと幸いです。

 

 

 

 

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