何で火だったのだろう?

感情が昂ってどうしようもないとき、
“男”でまぎらわせてきた

だけど、極稀に…
どうしてもそれを嫌悪してしまったとき
それでも熱は覚めず、身体は火を吹くように
熱くて耐えられなくて、
こうして恵みの雨とばかりに降る
雨の中にぽつんと佇み、
ただ一真にその身を委ねる

こんな身体…と反吐が出そうな程に
込み上げる不快感を、
だが、それとは別に楽しんで受け入れてる
自分もいる

―  まったく… ひとって我が儘よね

「モビリョン」

ふと声のする方に目を向けると、
テグムを手にしたユチョンが静かに立っていた

ユチョンは何も言わず、
雨に濡れたモビリョンの身体を抱えると、
オンドルの温かさが効いた部屋へと連れていく
椅子に座らされ、濡れた髪や身体を
ユチョンは丁寧に拭いていく

何もかも分かっているのに決して
尋ねることはない
だけど、私だけが分かる彼の想い

―  そんなに辛いなら俺で発散すればいいのに

それが出来たら苦労しないというのに
そんなことを考えているのが手に取るように分かる

―  ホント、バカな男…

そっとユチョンの綺麗な髪に触れると、
指先を頬から綺麗な形の顎へと滑らせていく

「ユチョン…」

そう囁くと、挑発するかのように唇をつき出す
半開きになった唇から赤い舌をちろりと
出しながら見上げると
冷静な表情のユチョンと視線が絡んだ
その表情に一瞬、情熱的な色が見えたのが分かった

―  だから貴方を手放せないのよ

自分の唇に、熱い唇が近付いてくるのを感じて
モビリョンはうっとりと目を細めた 






Fin

 

 

 


 

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