心の音

天から来たという医員は、
ここへ連れてこられてから
おとなしくしていることがなかった

 

あれこれと注文をつけ、
黙っていることがないくらい常に喋り続ける

 

今も、何かと話しかけてくる
この女を黙らせたいと考えていたのだが…

 


ねぇ、
貴方のそれ、大笒よね

 


答えないでいると、
食い下がるようにまた話しかけてきた

 


貴方の大笒を聞いてみたいわ
聞かせてくれない?

 


俺の大笒はひとに聞かせるものではない
そう
俺の大笒は、内功のためのもの
ひとを殺めるための道具にすぎない

 


何故?
貴方は“貴方の大笒”を吹くことはないの?

 

俺の大笒?

 


そんなこと、思ったことはない
俺はそんなふうに吹いたことなどないんだ

 


音楽は奏でる人の心とも言われたりするわ
その人の心が音となって現れるの
嬉しければ嬉しい音が
悲しければ悲しい音となってね

 

貴方の大笒を聞ける日を願っているわ

 


そんな日など来ない
生きている限り、あり得ない

 

だが、心の中に少しずつ靄がかかり始めるのを感じていた

 

 

 

 

 

 

 

 

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