守りたい理由

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パチッ
パチッ

 

あの男…
またあの方に毒を…
一度ならず2度までも…

 

怒りで扇子を握る手にも力がこもる

 

今度は倭冦の毒とは

あの方を苦しめて、
それをたてに隊長を意のままに操り、
王様を翻弄しようという魂胆だろうが

どこまでも汚い手を使う男だ


何故、あの男が王族なのだ
王族でなければ…

 

無益な殺生を望まぬ自分が
初めて感じた殺意が混じる憎悪

 

その憎悪が大きくなり、胸の内に侵食する

 

バサッ

 

口には出せない嫌な感情が込み上げて、
思わず扇子を開き、歪んだ口許を隠した


とんっ

 

彼女が、私の前に五味子茶を置く


あぁ、すまない


やっとの思いでそう声をかけると、
彼女は、音なき声で

 

無理して気持ちを隠さなくても、
たまには
その気持ちを解放してもいいのではないですか

 

先生が今、一番すべきことは?

 

と、語りかける

 

私がすべきこと…


美しい顔が青ざめ、
額に冷たい汗を浮かべながら、
苦しそうに顔を歪ませる姿が脳裏に浮かぶ

 

もうこれ以上、
あの時のように、
毒で苦しむ姿を見たくはない

 

私は私のやり方で、あの方を守る


それでいいと思います


彼女の瞳が、私の想いに応えるように、
強い意思へと変わる

 

ありがとう

 

溜まっていた負の感情を、そっと吐き出す

 

彼女が淹れてくれた五味子茶
を口にふくむと、甘酸っぱい味がした

 

 

 


   

 

 

 

 

 

 

 

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