将棋が「好きな」生徒さんが、将棋が上達するのは当たり前。こういう生徒さんは、放っておいても初段くらいまでは上達していきます。ただし、そこから先の指導法には、少し工夫が必要となります。一言でいえば、変なクセをつけないような指導をするということです。言葉を変えれば、余計な指導はしないことです。この点については、今回の論点とは完全に外れますのでここまでとします。
さて、将棋が大して「好きではない」という人が、将棋上達をする方法はあるのでしょうか?もちろんありますが、カクザンは大きく2つのパターンだと思っています。1つは、「将棋の楽しさ」を発見してもらい、将棋が「好きな」人に変わるケースです。これは前回までに説明した話になります。もう1つは、「効率」的に将棋を学ぶケースです。
ここで、「効率」とはどういうことなのか。これが大きな問題になってくるわけです。
人はよく、「効率が良い」とか「効率が悪い」とか、そういう言い方をしますね。この2つの違いはどういうところにあるのかじっくりと考えてみてください。
カクザンは、まず、「時間」という次元でこれを考えます。一定の成果を出すのに、「効率が良い」とは短時間でこれを実現すること。逆に、「効率が悪い」とは長時間でこれを実現すること。こういう仮説を立ててみることにします。
さて、ここで、将棋が「好きな人」であれば、「短時間」であっても、「長時間」であっても、すなわち、「効率が良い」でも「効率が悪い」でも、将棋上達という成果は実現できると思います。ところが、将棋が「好きでない人」の場合にはそうはいきません。「短時間」でならまだ我慢ができるかもしれませんが、「長時間」だと途中で飽きてしまう可能性が出てくるからです。つまり、「効率が良い」やり方でないと一定の成果が出る前にやめてしまう可能性が高くなってしまうというわけです。
この仮説に立った場合、「効率が良い」勉強法とは何かが非常に重要になるわけです。
つづく・・・。