伸び悩んでいる方へのヒント(その22) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館将棋教室が5/5(日)、高島教室が5/19(日)の予定です。

「5三の『と金』に負けなし」という格言があるほど、「5三」の地点は「と金」攻撃にとっての絶好の位置になります。今回は「居飛車穴熊」を相手にした時の「と金」攻撃がテーマです。

 

「穴熊には『と金』攻め」という格言があり、やはり「と金」攻撃は非常に有効です。図1から一番厳しい攻め方を考えてみてください。

 

 

(図1)

 

○図1以下の指し手(失敗手):▲5二歩、△4一金(失敗図)

 

図1では▲5二歩という手が見えた方は、かなり「と金」づくりに慣れている方だと思います。次に▲5一歩成で2枚目の「と金」ができれば成功です。カクザンも実戦なら一番最初にこの手から考えていくと思います。しかし、この手には△4一金(失敗図)という受けがあり、▲5一歩成には△同金と取られてしまいます。

 

(失敗図 △4一金まで)

 

図1ではもっと厳しい手があるのです。

 

○図1以下の指し手(正解手):▲4四歩(途中図)、△同歩、▲4三歩(正解図)

 

(途中図 ▲4四歩まで)

 

正解は▲4四歩(途中図)です。この手は「5三の『と金』」がいるからこそ成立する手で、後手が放置すれば▲4三歩成が厳しい手になります。よって、後手は△4四同歩と取る一手となりますが、次の▲4三歩が真の狙いです。この手は前回も登場した「垂れ歩」(たれふ)の手筋ですね。次は▲4二歩成から「金」を1枚はがすことができます。それが分かっていても、後手には受ける手段がありません。

 

(正解図 ▲4三歩まで)

 

「穴熊」はとても堅い囲いですが、「金」をはがされると急速に弱体化します。特に、味方の守り駒がジャマをして、「玉」の上部脱出がしにくいという欠点があるため、寄せやすいという側面もあるのです。

 

 

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