自分でも感心したこと | True Hirtory Of 美香輔

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持病の潰瘍性大腸炎について書いていましたが,病状が落ち着いて来たので,ブログネタがメインになりつつあり,ほとんどエッセイです。2009年5月から書き続けてきたSPORAブログの過去記事はこちらからご覧いただけます。https://blog.spora.jp/kakikomikasuke/ どうぞよろしく。

私は基本的に自分大好き人間で,いつも自分に憧れている,極めておめでたい人間である。


仕事の面では無遅刻・無欠勤というだけではなく,いつ何時もの早出・残業にも対応し,夜勤ばかりではなく日勤の時間帯の業務も出来る。


他の2つの部署の業務も,使用するシステムの操作を勝手に覚えてあるので,急なヘルプの要請(みんな行きたがらない)が来たとしても対応出来る自信がある。 


その他の部署の1つに昨年秋から新しい管理者(おそらく30代後半♂)が就任したのだが,この方が何か,エラく私を崇め奉ってくれている。


「狂気すら覚える程の真面目な仕事ぶり」「非常識な程の生産性と貢献度」という褒め言葉には私も笑ってしまった。


私のいる職場は管理者不足で,休日も休憩時間も重ならないよう相談し合って何とかやり繰りしてまわしている状態であり,彼が私の部署に来てくれている時間も結構長い。


うちの部署の管理者席にいるときは何かと私を依怙贔屓してくれるので,いっそうちの部署のSVになればいいのにとすら思っている(←自己中!)。


彼は誰かから私が映画キチガイというのを聞きでもしたのか,入社当初,うちの部署のシステムの使い方を説明しているときに,私に「最近面白い映画を観ましたか?」などと話を振ってきた。


「どんな映画が好きか」を訊かれた私は,「人がたくさん死ぬ映画」と答えた。


「その死に方・死に様もバラエティに富んでいるともっと良い」と答えたのだが,それでも引かなかったので,相当人間は出来ていると判断した。


そのときの「最近観た面白い映画」ではイーライ・ロス監督作品の『サンクスギビング』を挙げたのだが,その翌週,彼は何と休日にわざわざ観に行ったというのだ。


今年に入ってからも『カラオケ行こ!』や『哀れなるものたち』が面白かった…と言うと,何日か後に,「僕も観に行って来ました」と言って来るのである(!)。


そんな間柄なのだが,彼はとにかく私に「尊敬してますオーラ」をビシビシと発してくる。


「これだけ長時間働いていて,観たい映画をほとんど観てしまうって凄い!」とか,「これだけ不規則な早出・残業の日々なのに,いつも服もメイクもビシッとしている」などと,他の管理者たちにも大絶賛しているらしい。


驚いたのが,彼は昔の名画も好きで,とりわけオードリー・ヘプバーンの映画が好きだという話なのだが,私のことを「ヘプバーン系統」だと言ってのけること。


あの可憐なヘプバーンになどどこも似ていないと思うのだが…


強いて挙げれば,眉毛が太いということくらいだ(笑)。


好意を持ってくれるのは味方が増えるので私もひじょうに嬉しいのだが,管理者という立場上,.過度の尊敬や憧れのようなものは人を見る目を曇らせることにもつながるので,気をつけた方がよいだろう。


私も自分で自分を褒めてあげたいと思っている事項が多々ある中,彼がいちいちそれらを絶賛してくれるので,とても嬉しいし心の拠り所にはなっているのだが,ダメダメなところ(部屋が万年思春期状態とか)も多いので,そこから目を背けずに,絶賛される言葉を鵜呑みにしないように生きてゆこうと思う。