17 テルさんとふぉーく村 初めての洋楽カバー
横浜ふぉーく村、懐かしい響だなぁ。
フォーク好きな人たちが集まってライブをする素敵なサークルがあった。
各々ギターをもって桜木町にある建物にあつまって歌ったりしゃべったり。
僕は所属してなかったけど、一度そこに連れて行ってもらったことがある。
みんなでギターを弾いて歌って、帰りに家系ラーメンを初めてたべたり、最高に楽しかった。
この時たべた家系のラーメンすんごいうまくてビックリした。
そのふぉーく村の長であるコーさんが声をかけてくれた。
コー「毎月一回川崎の岡田屋モアーズで弾き語りしてみない?交通費くらいでるよ」
か「やります!やります!」
かくして半年間毎月一回そこで弾き語りをするようになった、初めてのギャラ(交通費)ありステージだ。
オイちゃん、ケーボー、モア、そして僕の4組のシンガーが毎月そこで歌っていた、そう、ふぉーく村の仲間だ。
岡田屋モアーズのレンストラン広場みたいところで、ニッポン放送の公開放送をやっていた。
そこでお客さんがイスが数十個ならんでいてそこで休めるようになっている。
放送前のサウンドチェック&お客さん集めとして30分づつステージをやってた。
お客さん集めと書いたが実際はポツポツだ(笑)。
僕らのステージが終わったら公開放送はすぐ始まる、僕らは毎回反省会と称してレストラン広場にあるパスタ屋さんでお茶をした、このお茶がすごく楽しかった、だって音楽の話ばっかするのだから。
このステージにはテルさんという女性のプロの司会者さんがいた。
テルさんがステージに立ってしゃべりだすとレストラン広場がイベント会場に変わる、流石プロだなぁーと毎回感心してた。
テルさんは僕をとても可愛がってくれて毎回「かき!これを聞きなさい!」とカセットテープをくれた。
90分のカセットテープに毎月選曲してそれをダビングしてくれたのだ。
スクールウォーズの行き帰りでしか聴いてなかった洋楽だが、この時に大量の洋楽を聞くことになった(笑)。
テル「かきはさぁー、もっと洋楽聴かなきゃダメよー!垢抜けなきゃー!今日はこれ!」
か「はい、垢抜けてない……ですよねぇ?ぼく……」
テル「ないわよ!垢抜けたらかきは絶対いいから!来週はこのテープから一曲選んでカバーしなさい!」
僕が初めてカバーした洋楽はワムの「Wake Me Up Before You Go-Go」。
次にカバーしたのはデュランデュランの「Duran Duran の Planet Earth」。
実際にカバーをやってみて、なるほどこういうことかと初めて自分のギター奏法について考えた。
テルさんは垢抜け大作戦と題して(題したかわからないが)僕たちをディスコに連れてってくれた。
ディスコなんて柄でもないし踊り方もわからないから座ってたら。
テル「ほらー!かきもこれ飲んで踊ろう!」
ディスコでトムコリンズというカクテルを知る、おちょこみたいなグラスにコインを入れるゲームをしながら何杯も飲んだ、甘酸っぱくて美味しかったなぁ、この頃僕は二十歳になってたからお酒もだいじょうV。
しかしボブ・デュランの前にデュランデュランだったんだ(笑)。
このころから洋楽に興味を持ち始めた。