こんばんは🐢

連続テレビ小説『ブギウギ』第90回の感想です。


 

音符今回の主な登場人物音符

ヒロイン 福来スズ子/花田鈴子(趣里)


作曲家 羽鳥善一(草彅剛)


マネージャー 山下達夫(近藤芳正)


コロンコロンレコード 佐原(夙川アトム)


靴磨きの少年 達彦(蒼昴)


プロデューサー 小島(田村裕〔麒麟〕)

第19週「東京ブギウギ」

羽鳥さんがスズ子のために作曲した『東京ブギウギ』。レコード会社のコロンコロンレコードでは羽鳥さん・山下さん・佐原さんが、楽曲の素晴らしい出来映えに大盛り上がり。


佐原さん

これは、良いですよ。きます。絶対にきます。


羽鳥さん

(ブギは上海で試した時から)

絶対に福来君向きの音楽だと確信していたよ。


山下さん

目に浮かびますわ。スズさん、ごっつい踊りますで。


羽鳥さんは歌詞にも大満足。曲を聴いて10分で詞を書き上げた鈴木ちゃんを「めんどくさい奴だと思っていたけど、最高にいかしてるよ!」と絶賛します。

実際に作詞をした鈴木勝さんは、Wikipediaを読む限りですが、面倒くさいと感じるところもあるかも。なお、ドラマには今回もこれまでも鈴木ちゃんなる人は登場していないはず。


『東京ブギウギ』は、まずレコードを発売してから舞台で披露することになりました。山下さんは、レコーディングに米軍のGIを呼んではどうかと提案します。佐原さんは前例も無く、わざわざ米兵を……と難色を示しますが、羽鳥さんは山下さんのアイディアに賛同。元々、ブギはアメリカの音楽。気に入れば踊り出し、いい試金石にもなる。そして、この復興ソングをぜひ聴いてもらいたい。羽鳥さんと山下さんの踊りが、なんともかわいらしいものでした。


アメリカ兵を前に歌うと聴いて驚いたのは、スズ子。久しぶりに歌うし、たくさんの外国人が見ている前で歌ったことがないし、妙な感じと戸惑います。

山下さんの「妙なことばっかりしてきたでしょうが」が面白かった。同時に、伝蔵さんの「変な歌、歌ってるくせに、つまんねえこと気にしやがってよ」(第55回 )を思い出しました。


羽鳥さんは歌詞が出来たと、新譜をスズ子に渡します。


そうだよ

ズキズキワクワクだよ


羽鳥さんの「そうだよ」の声色がもう、本っ当に素敵。慈愛に満ちているように感じられて、泣きそうになりました。

スズ子に「ズキズキワクワク」を教えているようなところは先生と生徒というか、子どもに大切な言葉を教えているようでした。まさに慈愛。スズ子の表情が明るくなっていくのも良かった。


〽心ズキズキワクワク〜と歌うと、スズ子は愛助の言葉を思い出します。

「スズ子さんの歌には力がある。福来スズ子の歌声は生きる糧、生きる希望になるんやから」(第64回

愛助もきっと大好きな一曲になるだろうなあ。絶賛する様子がありありと目に浮かぶ。でも愛助が生きていたら、この歌は誕生していなかったかもしれないと思うと皮肉なものです。


昭和22年(1947年)9月。迎えたレコーディング当日。スズ子は掌に人を書いて飲み込んで、おかわりするほど緊張していました。スタジオに呼ばれたアメリカ兵たちも訝しそう。しかし、スズ子が歌い始めると態度が一変し「故郷に帰ったような気分」「本物のブギウギだ」等々、リズムに合わせて踊り始めました。(自信はありませんが私にはこのように聞こえた)


レコーディングに手応えを感じ、レコードを発売したら間を開けずに福来スズ子のワンマンショーを開催!と意気込む佐原さん。既に日帝劇場を仮押えしていました。

スズ子は舞台に立ちたいものの、愛子に寂しい思いをさせたくないため、なるべく自分で世話をしたいと、子連れで稽古に参加することを希望。スズ子の意思を尊重し、羽鳥さんは稽古に愛子を連れて来ることを了承します。


その帰りのこと。スズ子と山下さんがガード下を歩いていると、靴磨きの少年がスズ子に話しかけます。少年の様子を察したスズ子は靴を磨いてもらうことに。

8歳で靴磨きの仕事をし、学校には通っていないと話す少年。子どもとはいえ、知恵を働かせ(悪知恵と言うべきか)非常に逞しく生きています。少年の後ろ姿を見つめるスズ子は、日本の復興ソングでもある新曲を、靴磨きの少年のような人たちへも届けたい、届けなければと改めて強く決意しているようでした。


この靴磨きの少年、キレイな顔立ちで目元が涼しげ。切れ長の目の意ではなく、さわやかの意味で。8歳。役名あり(達彦)。もしかして、もしかして……。


【画像:illustAC】