7月になりました。今月のカレンダーは香川県丸亀市の丸亀城です。
丸亀城は石垣の名城として知られています。3層3階の現存天守は小ぶりながら、内堀から本丸までは4層の石垣が重なり、大手門前から見上げると圧倒的な迫力があります。それもそのはず石垣の総高は築かれている亀山の標高とほぼ同じの約60mあります。
その丸亀城では、2018年西日本を中心に降り続いた大雨や台風の影響により、南東部にある帯曲輪石垣と三の丸石垣が大規模に崩落しました。
現在、2025年の復旧を目指して、石垣の積み直し工事が進められています。
補修する石の数は約6000個以上にも上り、大変な作業です。
また、城内に宿泊できる「城泊(しろはく)」が今月からスタートします。
といっても、本丸の天守に泊まれるわけではなく、三の丸にある「延寿閣別館」というもともと丸亀藩の江戸屋敷にあった藩主の隠居所を移築した建物に宿泊できるそうです。
豪華な食事以外にも丸亀駅からの人力車お出迎え、大手一の門での太鼓演奏や天守を貸し切ったナイトラウンジ、うちわづくり体験、煎茶道体験など2日間でお殿様、お姫様気分が味わえる「おもてなし」プログラムが盛り込まれたパッケージです。
さて、気になる料金はというと、なんと2人1泊2食付きで126万5000円!
3人以上の利用は1人追加ごとに13万2000円!と、およそ庶民には関係のない金額設定です。
最近、同様の城泊は大洲城(愛媛県)、平戸城(長崎県)、福山城(広島県)などではじまっていますが、いずれも海外富裕層をターゲットとした高額な料金になっています。
もちろん外国人に日本の城の魅力や文化を知ってもらうのは大切なことだとは思いますが、日本人向けの、誰でも気軽にお城に泊まれるようなサービスがあってもいいのでは?と思ってしまいます。
実は長崎県の島原城では期間限定ではありますが、キャンピングカーで本丸に一泊できるというシステムがあります。
ライトアップされた天守を間近に眺めながら、一晩を過ごすのも素敵ですね。
こちらは1泊4000円なので、キャンピングカーをお持ちの方は検討してみては?