映画 「カールじいさんの空飛ぶ家」 平成21年12月5日公開予定 ★★★★☆

読んで♪観て♪

いつか世界を旅して回りたいと思っていたカールも、今や78歳。
最愛の妻は亡くなってしまい、夢をかなえるには年を取り過ぎている。
しかし、何と数千の風船を家に結びつけ、空高く飛び立つことに成功。
カールは8歳の少年ラッセルとともに冒険の旅へと出発する。
                (シネマトディ)

ピクサーの10本目のアニメーションは
はじめて人間が主人公。
幼なじみの冒険好きのカールとエリーが恋をして、やがて結婚。
子どもには恵まれなかったものの、同じ家で仲良く年をとり、
エリーが亡くなって、ひとりぼっちになったカール・・・

ここまで10分か15分くらいなのですが、
もうこれだけで1本の感動作を観てしまったような感じで
ちょっとうるっとしてしまいました。

妻と長年住んだ家は立ち退きを迫られ、
老人ホームから「お迎え」のくる、その日に
たくさんの風船とともに、家ごと旅立つ・・・・

まあ、アニメだったら、「ありがち」なストーリーなのですが、
このお話、予測不可能の、波乱万丈のストーリーなんですよ。

妻を亡くした後、気難しい気性から
周囲の人とうまくやって行けずに、孤立し、
近所のアジア系の少年との交流・・・といえば、
「グラン・トリノ」のパクリじゃん!
と最初思ったのですが、それも早とちりでした。

「冒険」に同行する自然探検隊員のラッセルは8歳。
なんか、私にはたまんないキャラでした。
アジア系でも、モンゴル系っぽい、
朝青龍の少年時代みたいなこの少年、
真面目でオタクで、正義感あって、ちょっと天然なんです。
かわいいなぁ~

悪役キャラとしゃべる犬の軍団。
ようやく動物が登場してからは
いつものディズニーピクサー映画で、
技術のレベルは高いですが、この辺はお子様むけかなぁ。

予告編でもチラシでも、ストーリーはほとんど公表していないし、
公開までまだ3か月以上あるので、ネタバレはやめますが、
小さい子からお年寄りまで、それぞれの感動・共感ポイントが
あると思いますよ。

独居老人を老人ホームに入れる、というのは
「最良の介護」とされていますが、本当かなあ?
それさえも今は財源不足でままならない状況ですが、
危険だろうが、無謀だろうが、
好きにさせてあげればいいじゃん!
と思ってしまいました。

風船に乗って空を飛ぶ、なんて荒唐無稽な設定なので
まじめに取り合う人は少ないだろうけど、
アニメだからこそ、いえちゃうことってありますよね。

カールじいさんの「夢」は、昨日今日思いついたものでなく、
歴史が深いぶん、入れ込みようが違います。
子どもの「夢」はこれからの人生のエネルギーみたいなものだけど、
カールじいさんにとっては、人生以上のものなんですね。


先週の「ディズニーネイチャー」は公開10日前、
ディズニー本社でのレビュア試写会だったけれど、
今日は一般試写会なのに3か月以上前ですよ。
いいのかな?
12月になったら、また映画館で見せてもらいます。