フランスの詩人
ポール・ヴェルレーヌ 
Votre âme est un paysage choisiQue vont charmant masques et bergamasquesJouant du luth et dansant et quasiTristes sous leurs déguisements fantasques.Tout en chantant sur le mode mineurL'amour vainqueur et la vie opportuneIls n'ont pas l'air de croire à leur bonheurEt leur chanson se mêle au clair de lune,Au calme clair de lune triste et beau,Qui fait rêver les oiseaux dans les arbresEt sangloter d'extase les jets d'eau,Les grands jets d'eau sveltes parmi les marbres.

【訳】 
あなたの魂は選ばれた風景(画) 
その風景では魅力的な仮面(マスク)
と踊り子(ベルガマスク)
が歩くリュートを弾いて
踊りながらも幻想的な変装の下で
どこかもの悲しい。 
短調の調べにのせて歌う 
愛の勝利と心地良い人生を、 
でも幸せを信じていないようで 
歌は月の光に溶け込む、 
悲しく、美しい、月の光は、 
木々の鳥たちには夢を見させ、 
そして噴水をうっとりと啜り 
泣かせる、
大理石の像の間からの大きな噴水を。 




人間には、必ず楽しいこともあれば 
悲しいこともある。 
地球では、たくさんの生命が鼓動を 
あげながら、生まれては、無くなる。 
朝もあれば、夜もある。 
天地万物は一体であり、 
ただそのような現象に過ぎない… 
だからこそ、儚さがある。 



 『平家物語』第一巻「祇園精舎」より 

祇園精舎の鐘の声、 
諸行無常の響きあり。 
沙羅双樹の花の色、 
盛者必衰の理をあらはす。 
奢れる人も久からず、 
ただ春の夜の夢のごとし。 
猛き者も遂にはほろびぬ、 
偏ひとへに風の前の塵におなじ。 

[訳] 
祇園精舎の鐘の音は、
「諸行無常」、つまりこの世の
すべては絶えず変化していく
ものだという響きが含まれている。
沙羅双樹の花の色は、
どんなに勢い盛んな者も必ず衰える
という道理を示している。
世に栄えて得意になっている者が
いても、その栄華は長く続く
ものではなく、まるで覚めやすい
春の夜の夢のようだ。
勢いが盛んな者も結局は滅亡して
しまうような、風の前の塵と同じである。