雨垂れ石を穿つ


常に一生懸命頑張っているのに
どこか満足していない人がいる。

はたからは人生が上手くいって
いるように見えるけど、

本人は自分でやっていることに
満足していないのです。

そして、そのような人は、
不満を解消するために、

一生懸命努力をしても、
益々イライラするようになる。

例えば、会社では、職場環境を改善
するんだと主張するといたとします。

しかし、そのような人が本当に
したいのは職場環境を改善する
ことではないと言う気がする時がある。

何故なら、その人の職場環境を改善
すると言う言葉と、その人の行動が
違うから。

本当に皆の事を思い、働きやすい
環境を築くのなら、

そんなに部下を
苛める必要はないじゃないか?

そんなに部下を監視する必要は
ないじゃないか?

そんなに大声で怒鳴る必要は
ないじゃないか?

と感じる。

そのような人の中には、何かしらの
不満がある。

しかし、その不満から目を背ける為、
「職場環境を改善するんだ」
と叫びます。

自分はこのままでいいのだろうか?
と言う不満を減らす為に、本当は
やりたいくない目標を設定している。

自分でやりたくないことや、自分が
嫌いな事をやり続けていたら、
どんどん不満が溜まっていく。

そして、そのような不満が
溜まっていくと、

『自分はこのままでいいのだろうか?』

と言う不安を感じるようになる。

しかし、自分の中にある不安と
向き合わないでいると、

どんどん事態は悪化していく。
不満を減らしていくために

『自分はこれをやるべきなんだ』

と偽りの目標を目指す事で
生きるのがどんどん辛くなっていく。

自分の心の奥底に不満があるのなら、
その感情があることを認めなくては
いけない。

そして、なんで自分はここまで不満
なのかと言う事を考えていくことで、
心の葛藤を解消されていく。

自分の心と向き合わないで、間違った
努力を続けていたら、いつまでたって
も問題が解決することがない。

自分の心と向き合えば、私はもう、
何十年も間違って来たことを

してきたと絶望的になるかも
しれません。 

そして、今さら気づいても遅い、
もう取り返しが効かないと
自暴自棄になるかもしれない。

何十年も自分が好きな事を我慢し、
何十年も自分が嫌いな事をやり
続けていたら、

今からコツコツと自分がやりたいこと
をやっていても手遅れなのではないか
と感じるかもしれない。

そして何も新しい事を始めない。
だから自分の人生を変える
事が出来ないと言うことになる。

世の中には、このように生きれば、
幸せになりますよ。

『こうすれば、
 楽な人生を送ることが出来ますよ。』

『これをすれば、得をしますよ。』

などと言った情報がたくさんある。

しかし、それらの情報全ては、
他人の価値観。

誰かがそう思ったと言う感想に
過ぎない。

私が幸せになるための生き方は
私にしか分からないこと。

他人は、私がどんな人生を送りたい
のかと言う事を知らない。

けれど、
『他人はこうすれば安心出来ますよ。』

『こうすれば儲かりますよ』

とお節介なアドバイスをしてくる。

そして、そのような言葉を信じる
事で、自分の心と向き合う事を忘れて
しまう。 

他人が進めてくる生き方では
私は幸せになることが出来ない。

だから、あの人の言う通りやったのに
駄目だったと言う事が起こる。

しかし、自分を幸せにする方法は
自分しか知らない。

と言う事が分かっていないと、また、
自分にアドバイスをしてくれる誰かを
探すようになる。

そして、また、他人の価値観を自分に
当てはめる事に失敗し、また、違う

人を探すと言う悪循環にはまっていく。
自分が本当に望んでいることを
しなければ、心は不満になる。

他人が用意した生き方を受け入れれば、

安全な生活を送ることが出来るかも
しれない。

お金持ちになれるかも
しれない。

大きな事を成し遂げる事が出来る
かもしれない。

しかし、自分が本当に欲しい物を手に
入れなければ、いつでもイライラする
事になる。

自分の心と向き合わなければ、
外側を充実しているように出来ても 

自分の内側を豊かにする事が出来ない
人生の選択をする時、自分の心と
向き合わずに損得勘定で決める人が
いる。

得をする選択をすれば、
『よーし、得をした』と喜ぶ事が
出来る。

損をする選択を避ければ、
『よーし、上手く逃げる事が出来た』
と安心する事が出来る。

しかし、心の満足から考えると
その人は、損をしている。

お金を儲ける為には、どうしたら
いいか?

自分が偉くなる為には、どうしたら
いいか?

と言う事を優先させる事で心に
不満が蓄積される。

目に見える所では、得をしても、
目に見えない部分は、損をしている。

人は、突然不幸になる訳ではない。
毎日の小さな選択の積み重ねが、
自分の人生になる。

幸せな人は、自分の心と向き合い、
自分が本当に望んでいることを
感じとる。

そして、自分の心を満足させる為の
選択をする。

自分の心を満たす事を優先できるので、
こっちを選べば得をしますよ。

こっちを選べば楽ですよ。
などと言った甘い罠に引っ掛かる事が
ない。

不幸になる人は、日々の小さな選択を
自分の心と向き合う事をせずに
決めてしまう。

これをすれば、得をする。
これをすれば、損をしない。

と言う判断をしない事で、自分が
好きな事をしない。 

自分が嫌いな事をすると言う体験を
積み重ねていく。

そして、気づいた頃には、
どうにもならないと焦りだす。

『自分に自信を持ちたい。』

『自分を幸せにしたい。』

と思うのなら、今まで自分の心と
向き合って来なかったと言うツケを
少しずつ返していくしかない。

何十年も自分がやりたい事を自分に
やらせてあげず、自分が嫌いな事を
自分にやらせ続けていたら、

『もう自分は変わる事が出来ない』 

と絶望的になるかもしれない。

■覚悟を決めて行動をする
人は何かを繰り返す事で
それが習慣化する。

毎日の小さな選択の積み重ねによって
私の思考パターンが形成されていく。

毎日の小さな行動の積み重ねが
私の行動パターンになる。

そして、私の思考パターンや行動パターンが私の生き方になる。

自分の心と向き合わず、

『得をしよう』
『楽をしよう』 

と言う選択を繰り返す事で、それが
習慣化する。

そして毎日自分が好きな事をやらない。
自分が嫌いな事を我慢してやると言う

事を積み重ねることで、その生き方が
身についてしまう。

自分の心と向き合わなければ、
自分を満足させる事が出来なくなる。

自分が不満な状態が長く続けば、
毎日イライラする事が当たり前になる。

自分には、出来ない事を頼まれた時
ついつい引き受けてしまい、

断れば良かったと後悔する事がある。
自分が引き受けた事が出来ないと
相手から信用を失ってしまう。

そして、また、自分が出来ない事を
頼まれた時に、思わず引き受けてしまい、
また、相手からの信用を失ってしまう。

そのような事を繰り返すことで
「ノー」と言う事が出来なくて、

他人からの信用を失うと言うサイクル
から抜け出す事が出来なくなる。

彼氏から人格否定をされたり、
暴力を振るわれているのに、

別れる事が出来ない人がいる。
そのような人は、彼氏の言動が

どんどんエスカレートしても
別れる事が出来ない。

彼女は、彼氏にひどい事をされても
抵抗しない。と言う事を繰り返す事で、
そのような状態に慣れてしまう。

彼氏は自分が暴力を振るっても
彼女が一緒にいると言う体験を

積み重ねる事で、そのような関係が
普通だと感じるようになる。

いずれの場合も、初めのうちに、
「ノー」と言うことが出来ていれば、

問題が悪化することを防ぐことが
出来たはず。

自分が出来ないことは断る。
自分が嫌なことは、嫌だと言う。

と言う選択を繰り返していれば、
自分が追い詰められる事はない。

相手に「ノー」と言うのは、
気持ちのいい事ではない。

しかし、いったん自分が我慢をする事で
後々苦しい状態に追い込まれる事を

考えたら「ノー」と言う勇気が
でてくると思う。

人生は毎日の小さな選択と行動の
積み重ね。

自分を大切にする為の小さな決断を
コツコツと積み重ねていく。

自分の心を満たす為にはどうすれば
良いのか?と言う基準を持って

他人に振り回されない基準を持つ
事が重要。

スティーブン・R・コヴィー
『7つの習慣』依存から自立への行動習慣
※一部抜粋 詳しくは本をご覧下さい。
■私的成功 (第二の習慣より)
終わりを思い描く

『自分にとって最も重要な価値観
 について考えるには、

 自分自身の葬儀に出席したところを
 想像するといい。

 弔辞には、どんなことを言って
 もらいたいだろうか?

 人生でなしとげたことで、
 いちばん自慢に思っていることは?

 そして最後に、人生で何を達成
 したかったのか?』


今正に苦しんでいる人が一歩でも
前に進めることを心より願っております。