【親が子供を愛せなくなっている】

他人にどう思われようと
自分自身を愛すことを止めては
いけない。

※しかし、ここには親子関係が
 とても重要である。
 『子供は大人の道具じゃない…』

親に自分を守って欲しい時、
守って貰えなかったり、

親に自分の側にいてくれなかった時、
放っておかれたりすると、

見捨てられる事への恐怖が子供の
中に生まれる。

自分が辛いとき親が寄り添って
くれなかった。

そのような体験を繰り返す事で、

『自分は愛される価値がないかも
 しれない』

と言う不安を抱くようになる。

このような恐怖や不安は大人に
なってからの人間関係に影響を与える
事がある。

心の奥底に、自分は愛される
価値がないと言う思いがあると、

『この人も私の事を嫌いになるかも
 しれない。』

『この人も私の事を大切に扱って
 くれないかもしれない。』

と不安になる。

他人と接している時に
常に相手の機嫌が気になり、
自分は相手に嫌われていないか?

自分は相手を怒らせてはいないか?
と言うことをチェックせずには
いられなくなる。

『自分は見捨てられるかもしれない。』

と言う不安を持ちながら恋愛をすると
相手をコントロールしたいと言う
思いに囚われる事がある。

自分は愛される価値がない。
だから見捨てられるかもしれないと

言う恐怖心から逃れる為に、
相手を束縛せずにはいられなくなる。

そのような状態になると、恋人を
自分の心を安定させる為に利用
するようになる。

そして相手を自分の心を
満たしてくれる存在としか見れなく
なってしまう。

例えば、休日に彼女が友達と
合うことを嫌がる彼氏がいるとする。

彼は、彼女が休日に自分とあって
いないと不安で苦しくなってしまう。

彼女が自分のいない所で誰かと
楽しんでいる所を想像すると、

自分が拒絶された、自分が見捨てら
れたと感じてしまう。

また、彼は彼女が自分と一緒にいる時
自分以外のものに没頭することを
嫌がる。

彼女が猫と遊んだり、
読者をする事で自分に関心が向かなく
なる事に耐えることが出来ない。

彼は彼女に
『自分の為にいつでも
 何か出来るようにして欲しい』と
思っている。

だから、少しでも彼女が部屋から
離れようとすると、
「何処のにいくの?」
「何しにいくの?」と
訪ねる。

このような関係では、
お互いが心の交流をし、信頼関係を
築いていくことが出来なくなる。

なぜなら、彼にとって彼女は自分の
心を安定させる道具になっているから。

彼の頭の中は
『自分の不安を和らげて欲しい。』
『自分を心地よくして欲しい。』
と言う思いで埋め尽くされている。

だから、相手にも心地よくなって
欲しいと考えられる心の余裕がない。

彼は見捨てられたらどうしようと
言う強い不安に囚われている。

そして、その苦しさを紛らわせる為に
相手をコントロールせずには、
いられなくなっている。

彼は、少しでも自分が放って置かれたと
感じると、怒りが沸き上がり、相手を
自分の思い通りにコントロール
したくなる。

何故なら孤独を感じると

自分が辛いときに親が自分のところに
『来てくれなかった。』

と言う恐怖が再現されるから。

彼は自分の心を落ち着かせる為に、
彼女をコントロールする。

すると彼女は束縛感から逃れたいと
思うようになる。

しかし、彼女が逃げだそうと
するとますます、彼の中の見捨てら
れたらどうしようと言う恐怖が増大する。

結果、彼の彼女への執着が増大する。

恋愛関係や夫婦関係では、

『自分は愛される価値がない。
 だから、本当の自分を知られたら、
 見捨てられるかもしれない。』

と言う恐怖が沸き上がってくることが
よくある。
そのような思いは誰でもある。

不安になる自分を恥ずかしいと
思う必要はない。

大切なのは、見捨てられたら
どうしようと感じている自分に
気づくこと。

『私は強いからそんな不安はありません』

と抑圧してしまうと、その感情に
振り回されている自分に気づくことが
出来なくなる。

すると、知らず知らずのうちに相手を
コントロールするようになり、
関係が上手くいかなくなることがある。

見捨てられる事への恐怖があることを
認めたら、自分の思考パターンや行動
パターンを観察してみる。

『親のように自分を愛して欲しい。』
『子供のように甘えたい。』
『自分の心の傷を癒して欲しい。』

などと言った思いから、行動を
起こすことで相手を苦しめている
ことはないかと考える。

相手から愛されたいと求めるのは
ごく自然なこと。

何故なら相手から承認されることで
自分の中の自尊感情が高まるから。

しかし、だからと言って、自分の心を
満たす為に、相手から愛されること
ばかりを求めていると、

自分で自分を幸せにする能力を磨く
ことが出来なくなってしまう。

子供の頃は、大人に認められる事で
自分に自身を感じられるように
なっていく。

だから、親から愛されたい、誉められ
たいと他人からの承認を求めるのは
当然のこと。

しかし、大人になった自分は、
自分で自分の心を豊かにしていく
ことができる。

自分を大切にし、自分を愛すことで、
自分の中に幸福感を満たすことが
できる。

他人から愛されることで、自尊感情は
高まる。

しかし、他人に自分の心を
満たして貰いたいと言う思いに囚われ
ると人間関係が上手くいかなくなる。

何故なら、自分が与えられること
ばかりを求めていると、

他人に与えてあげたいと考えることが
出来なくなるから。

また、他人から認められること
ばかりを求めていると、自分で

自分を認めることで、自分を幸せに
することが出来ると言う事を忘れて
しまう。

結果としてますます、

『もっと尊敬されたい』
『もっと誉められたい』

と周りにプレッシャーをかけてしまう。

私には自分自身を愛すことで、
自尊感情や幸福感を生み出す事が
出来る事を忘れないようにする。

私には自分を大切にすることで
自分を幸せにすることが出来る。

少しずつでも弱いところがある
自分や出来ない事がある自分を
受け入れていく。

そして、自分が本当にやりたいことや
自分が本当に好きな事を自分に
やらせてあげることで、


『自分は自分を
 喜ばせる事が
 出来るんだ』


と言う感覚を育ててあげる。

今正に苦しんでいる人が一歩でも
前に進めることを心より願っております。