〜 ミニ・コラム 〜
突然ですが、クラスター錯覚をご存知でしょうか? クラスター錯覚は脳の錯覚の一種です。簡単に説明すると『特に意味のない偶然できた(であろう)形や模様にも人は意味を作る(感じる)』というものです。
一つ試してみると、下の図を見て何が見えるでしょうか?
(酔い防止と見やすくするために画面に目を近づけすぎないようお願いします)
何か見えましたか?これはランダムに打たれたドットです。ということで特に答えはありません。何か見えるような感じがしますよね。まさにクラスター錯覚です。
サイエンスの世界では「人は意味のないところからも意味を作る」という結論に至っています。しかし、宗教やスピリチュアリティの視点で考えてみると、神様が何かを伝えようとしている、偶然ではなく必然でこの点の集まりができたんだぁ、となります。まさに『鶏が先か卵が先か』という話になってきます。私たちが都合のいいように解釈しているだけで意味なんてないのか、隠された意味があるのか。
個人的には、意味があるか意味がないかはどちらでもいいです。それよりも、クラスター錯覚から面白いことがわかるのです。私はそっちの方に興味があります。
それは一体何かと言うと、人が意図的に並べたものからは意味を取りにくいということです。
下の2枚を見てどう感じるでしょうか?
左は見ての通り規則正しくマスを塗っています。一方の右はランダムに塗られています。左を見ても多くの人は線か縞模様にしか見えません。ところが右になると何か見えなくもないといった感じです。しかも、見えるという人も人によって見えるものが何か変わります。つまり、偶然できたランダムな集まりには創造力が働くということです。一方の規則性(人工的)があるものには答えが限られてしまう。
自然には絶妙なバランスがあると言われます。自然を含む偶然できたものたちを見ると、色々と考えさせられますし、創造してしまいます。それは偶然の集まりが私たちの想像力を刺激するからかもしれません。そして、偶然の中から見出したあなたなりの意味は自分自身を映し出しています。個性と才能と、私は何者なのかを…
【KAITON’S コラム記事】
KAITON (フリーライター)
高校で人生最大の絶望を経験。それをきっかけに視野が広がり始める。世界を知る中で、現代社会の限界に気づき、精神世界に人生の本質を感じる。一度は就職活動をするものの、また新たなるチャレンジ、内定を辞退し、本当の自分の人生を歩み始める。
コラム発信への想いは、こちらにて紹介しています。
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