※番号は馬番での表記、順番はゲート順です。
 
※5ラブは出走取消となりました。
 
《凱旋門賞》
記念すべき第100回凱旋門賞に今年は日本からクロノジェネシス、ディープボンドの2頭が挑戦。対する欧州勢も近年では最強のメンバーが揃っており、見応えのあるレースになりそう。
パリは金曜日〜日曜日まで雨の予報であり、馬場はかなり重くなりそう。欧州の良馬場は日本の良馬場とも日本の道悪とも全く違う適性が求められるが、道悪なら日本の道悪巧者は十分力を発揮できる。
また、凱旋門賞当日のみ最終直線の仮柵をかなり内側に設置して馬群がばらけることを促す「オープンストレッチ」によりやや内枠が有利。
 
☆8モジョスター
今年の英ダービーで未勝利馬ながら2着に来た3歳牡馬で、初勝利を挙げた後英セントレジャーでも2着に。愛ダービー以外は連対を外していない馬で、その愛ダービーも最後の直線でかなりの不利を受けながら5着。安定して走る馬なのでこの大舞台でもチャンスはある。オープンストレッチの恩恵を最大限に受けられる枠であり、従兄弟に2006年の凱旋門賞馬レイルリンクがいる血統も魅力的。
 
▲11ハリケーンレーン
現在GⅠ3連勝中の3歳牡馬。パリ大賞を圧勝しており、長距離の英セントレジャーを制しているスタミナのある馬なのでロンシャンの道悪は向く。デビュー以来唯一の敗戦は英ダービー(3着)でアダイヤーの後塵を拝しているが、この時はGood to Softという軽めの馬場であり、道悪なら逆転できる。この枠ならオープンストレッチの恩恵もあるし、3歳牡馬の中では最も期待できる。
 
◎4タルナワ
昨年秋にGⅠ3連勝している5歳牝馬。(9-3-2-2)という成績で、4着以下の2戦はそれぞれ11着と9着。大敗の2戦はそれぞれエプソム、アスコットのレースであり、いずれも高低差の大きいコースなので坂が苦手だと思われる。実際GⅠ3連勝はいずれも直線平坦コースでのものである。またヴェルメイユ賞をGood to Soft(稍重)、オペラ賞をHeavy(不良)、BCターフをFirm(堅良)で制しており、馬場状態を全く問わないところも魅力的。GⅠ3連勝でMagical(GⅠ7勝)、Channel Maker(GⅠ4勝)、Wonderful Tonight(GⅠ2勝)、Lord North(GⅠ2勝)、Audarya(GⅠ2勝)、Mogul(GⅠ2勝)など多数のGⅠ馬に先着しており、実力はかなり高い。前走で連勝が途絶えたが不利があっての敗戦なので悲観する内容ではなく、昨年秋の時点で今年の大目標を凱旋門賞1本にしていたところも好印象。
 
5ラブ
GⅠ5勝の4歳牝馬。極度に重い馬場は走ったことがないが、YieldingとGood to Soft、Good to Yielding(いずれも稍重相当)のレースは3戦すべて負けており、昨年の凱旋門賞を馬場の悪化で回避しているように、道悪を苦手にしている馬。3歳時には英1000ギニー、英オークス、ヨークシャーオークスと3戦連続圧勝した馬だが今年に入ってパフォーマンスが低下しており、初戦のプリンスオブウェールズSは逃げて接戦勝ちで、その後は3連敗。今年のメンバーでは現状の能力では厳しいし、道悪も不利。
 
△2ディープボンド
前哨戦フォワ賞を制した日本調教馬。キズナ×キングヘイローで同じ牝系にスプリントGⅠ2勝のローレルゲレイロがいるという血統だが、母母父のカコイーシーズが効いてか芝中長距離適性が高い。母父キングヘイローから受け継いだ首の高い走法が欧州の芝にフィットして前走勝利できたと思われ、もちろん本番でも期待できる。フォワ賞の勝ちタイムはその日の凱旋門賞の前哨戦3レースの中で最も早く、レースレベルは高かった。ストライドの大きい馬なのでスタートで遅れた場合に馬群の中で競馬をすることになると勝負所で遅れる可能性があるが、前走のようなスタートであればその不安もない。通用する可能性は十分ある。
 
14バブルギフト
前走ニエル賞を制した3歳牡馬。今年のニエル賞は仏ダービー6着馬が1番人気、パリ大賞6、5着馬のワンツーでありメンバーレベルは低かった。勝ちタイム2:34.63もフォワ賞の勝ちタイム2:31:82、ヴェルメイユ賞の勝ちタイム2:31:99と比べるとかなり遅く、このメンバーでは厳しいと見る。
 
3ブルーム
武豊騎手の騎乗する5歳牡馬。生涯で14頭立て以上に多頭数のレースを経験したことがなく、逃げ、または先団で気分良く走らせたい馬なので多頭数は不利。道悪のサンクルー大賞を制しているので馬場適性はあるが、前走敗れたディープボンドに逆転できるとは思えない。
 
△13アレンカー
イギリス調教の3歳牡馬。今年のサンダウンクラシックトライアルでは伏兵ながらアダイヤーを破る力走を見せ、前走の英インターナショナルステークスではミシュリフには離されたものの2着、と能力は高い。パリ大賞では大外枠だったため後方からの競馬になり届かず3着だったが、今回は中枠なので中団で追走できそう。道悪の得意なアドラーフルーク産駒でありこの馬場なら好走もありそう。
 
○15スノーフォール
日本産、アイルランド調教の馬で、英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスで圧勝した3歳牝馬。距離が延びるほど強さを発揮しており、2400mは良い。ディープインパクト×Galileoという血統で、母の全兄に2016年の凱旋門賞馬Foundがおり、血統的にロンシャン2400mは合う。前走のヴェルメイユ賞はスローペースで届かず敗れたが、今回はある程度ペースは流れると思われるので前走のような負け方はしないはず。やはり3歳牝馬の斤量55.0kgは有利。
 
12シリウェイ
今年の仏ダービーでセントマークスバシリカの2着になった3歳牡馬。昨年の不良馬場の2歳GⅠジャンリュックラガルデール賞を制しているので道悪は得意だが、そのレースは1400m。今まで2100mまでのレースしか経験がなく、2400mは長いと思われる。また叩いてよくなる馬なので5か月の休み明けは懸念要素。
 
10アダイヤー
2021年英ダービーを1勝馬ながら制した3歳牡馬。その後KGⅥ&QESも連勝した。本馬は起伏の少ないコースでの実績がなく、直線平坦のロンシャンには不安がある。また母父Dubawiという血統からか馬場状態によってパフォーマンスに差があり、G1勝ちの2レースがGood to Soft(稍重)以上であり、Good to Firm(良)のサンダウンクラシックトライアルも不利がありながら半馬身差2着だったのに対し、Soft(重)だったリングフィールドダービートライアルは力負けしている。3歳馬で斤量の有利があるとはいえKGⅥ&QESよりは古馬との斤量差は狭まるし、ニエル賞を回避という調整過程にも不安がある。人気すると思われるので消したい。
 
△1トルカータータッソ
ドイツ調教の4歳牡馬。昨年からドイツの王道GⅠで安定して活躍しており、前走のバーデン大賞を含むGⅠ2勝。前々走のベルリン大賞では直線半ばまで進路を見つけられず、進路が開いた後も外によれるという競馬ながら、GⅠ2勝馬アルピニスタを肉薄しての2着。3着馬のウォルトンストリートは春のドバイシーマクラシックで4着に来ておりレースレベルは高かった。道悪の得意なアドラーフルーク産駒であり、首の高い走法なので血統的にも走法的にも道悪向き。
 
9ベイビーライダー
前走のニエル賞でバブルギフトの2着に敗れた3歳牡馬。バブルギフトの項でも触れたように今年のニエル賞は低レベルで、ここでは通用しない。また父が1400mのGⅠ1勝、マイルGⅠ3勝のグレンイーグルス、母父がスプリントGⅠ3勝のオアシスドリームなので血統的に2400mは長い。
 
△7クロノジェネシス
グランプリ3連覇の日本の名牝。父は凱旋門賞馬バゴであり、昨年の道悪の宝塚記念で見せた強さから、欧州の馬場に適性はあると思われる。今春のドバイ遠征直後にはかなりガレてしまっていたと報じられていたが、今回は2回目の遠征であり直前輸送もうまく働けばドバイ以上に実力を発揮できそう。ただ母父がクロフネなので広いコース、道悪の2400mではスタミナが足りない可能性もある。
 
6ラービアー
昨年の凱旋門賞5着の4歳牝馬。フランスの重賞を2勝しているが仏オークス4着、ヴェルメイユ賞2着、凱旋門賞5着とGⅠでは少し足りない馬。昨年の凱旋門賞は内枠だったが今回は大外枠で、メンバーレベルも昨年よりは高く、斤量も増えるので好走の可能性は低い。昨年のヴェルメイユ賞でタルナワ相手に4kgの斤量差があり、道中もタルナワ徹底マークだったが直線で突き放されたのも悪印象。
 
 
買い目(買えないけど)は
馬連
4-8,11,15 各2点
三連複フォーメーション
4-11,15-1,2,7,8,11,13,15 各1点
計 17点