《朝日杯FS》
中間に雨は降らなかったものの芝は湿っていて少し稍重寄りの馬場。第四コーナーは重めに、直線は軽くなっているため米国型血統がやや不利になり、欧州型を狙いたい。ただ、2歳戦で重要なのは完成度。重すぎるパワー血統だと本格化がまだまだ先だった、ということになりかねないから欧州型の中でもダンジグやミスプロあたりから狙いたい。
1ジュンライトボルト
母母父フレンチデピュティは牝系を出す馬で、この馬の場合は名門のダイナカール/エアグルーヴ牝系。これまでの成績は(1.1.2.0)だが敗戦は全て道悪のもので、特に前走は不良馬場。勝ち上がりしている阪神、馬場もちょうどよく噛み合うはずでチャンスあり。
2ビアンフェ
姉に同じく函館2歳ステークスを勝ち、その後キーンランドカップを制したブランボヌールを持つなど母父サクラバクシンオーの影響もあり短距離血統。キズナの母父はストームキャットで、よりスピード傾向が強くなっている。米国型血統も今回は不向き。
3ペールエール
重賞で馬券に絡むこと2回。いずれも着差を1馬身未満に収めている。父ダイワメジャーは距離延長しなければ十分スピードを持続可能。欧州型の母系も+要素で、前走で右回り不安も解消されている。
4トリプルエース
父シャマルダルは欧州型だが、母系には米国産種牡馬もちらほら。中団やや後方からレースする馬だが、今回の馬場も特別噛み合っておらずそこまで良い脚を使えると思えないし、好走した小倉2歳ステークスも道悪。
5マイネルグリット
父スクリーンヒーロー(ロベルト系)×母父ロージズインメイ(ヘイロー系)×母母父マイネルラヴ(欧州型ミスプロ)のパワー血統。欧州型は確かに欧州型だが、パワーに寄りすぎている。勝った小倉2歳ステークスは完全に重馬場による血統の恩恵を受けている。今回合うとは思えない。
6サリオス
母父ロミタス(ニジンスキー系)×母母父タイガーヒル(欧州型ダンジグ)の欧州型血統、今回の馬場にぴったり。先団からレースを進めるのも安定感があって良い。姉のサラキアなどから見るに右回り不安もそれほどなく、本命。
7ウイングレイテスト
父スクリーンヒーロー(ロベルト系)×母父サクラユタカオーで欧州型血統にスピードを補完している。古くはグラスワンダー、現在ではダノンプレミアム(母父インティカブ)やクリノガウディーのようにロベルト系は朝日杯に強い。チャンスあり
8タイセイビジョン
父タートルボウル×母父スペシャルウィークで欧州型血統に瞬発力を加えている。タートルボウル自身がジャンプラ賞(GⅠ・芝1400m)を勝っているなどスピードある馬なので、この馬も血統的にはぴったり。右回りも不安なく対抗評価。
9グランレイ
父ルーラーシップ×母父ファルブラヴの欧州型血統、こちらもちょっとパワー寄りすぎる。前走の勝ち上がりも道悪の恩恵を受けており、この馬場には合わないだろう。
10エグレムニ
父キズナ×母父ファルブラヴ×母母父バウンダリー(米国型ダンジグ)でパワーとスタミナのバランスが現在の馬場に合うと見た。母父は欧州型、距離延長に関しては問題ないと見られるので高評価。
11カリニート
父ルーラーシップ×母母父トロメオ(リファール系)の欧州血統、こちらもちょっとパワー寄り過ぎる。母父フジキセキはスピード血統だが、母系を補完するのには十分でない。
12レッドベルジュール
父ディープインパクト×母系米国血統の王道配合。本来なら2歳戦でも完成度が高く本命候補だが、この馬場には合わないと推測される。前走のようにスタートでやや出足がつかないと、若馬なのでカバーできるほど戦術に幅がないのもマイナス要素。
13プリンスリターン
この馬も欧州型だがややパワー寄りで、母父マンハッタンカフェは非根幹距離に特に強い。前走(芝1400m)の勝ち上がりもこの恩恵を受けたものだろう…厳しいか。
14タガノビューティー
父ヘニーヒューズ(ストームバード系)×母父ウッドマン(米国型ミスプロ)と思いっきりダート血統。まず米国型、今回は芝…厳しい。
15メイショウチタン
欧州血統でパワー寄りすぎず血統的には評価できる。しかし洋芝で小回りという血統と逃げ戦法に1番適した条件で3戦して勝ち上がれなかったのを見るに、GⅠの舞台では厳しいのではないだろうか。
16ラウダシオン
今回の出走馬で唯一の新種牡馬・リアルインパクト産駒。母父ソングアンドアプレイヤー×母母父キャットシーフと徹底した米国型スピード血統(そもそもリアルインパクト自体ディープ産駒だが米国色が強い)。これまでも道悪の恩恵を受けている感じのレースが多く、そもそも完成度は高くても距離に不安がある血統。今回は難しいと思う、3歳シーズンの短距離戦は楽しみで、古馬とも渡り合えるだろう。
 
買い目(買えないけど)は
3連複 一頭軸流し 6-1,3,7,8,10 各1点
ワイド 6-8 3点 計13点