《スプリンターズステークス》

中山芝1200mは、スタート直後に緩いカーブがあるため、内枠が有利。実際馬場改修後過去4年の当レースで3着以内に入った12頭のうち、1・2・3枠の馬が7頭(2桁人気の馬も複数)。外枠から好走できるとしたら外を回る器用さを持ったサンデー系くらいしか考えられない(実際2016年の当レースは13番,15番のワンツー、両馬父父か母父がサンデーサイレンスだった)。

直線に坂があることから逃げ馬はバテて、差し馬有利。稍重となった昨年を除けば前走上がり3Fタイム3位以内の馬が優勝している。

また、JRAの芝短距離戦全体の傾向としてフォーティナイナー系の強さが挙げられる。スプリンターズSもアドマイヤムーン産駒やスウェプトオーヴァーボード産駒の活躍がよく見受けられる。今開催の中山芝1200mでも同様の傾向が出ている。

 

1アレスバローズ

最内に入ったほか、近2戦続けて上がり3F1位をマークするなど安定感もある。前走の北九州記念は差しが決まりずらい小倉での1戦だったため、しょうがない。昨年は稍重馬場のせいで直線伸びなかったが今年は可能性がある。

2ダノンスマッシュ

父母父Storm Cat、母父Hard Spunと米国志向が強いタイプで、洋芝&稍重だったキーンランドCは好条件とは言えなかったが1着に。枠も良い。本命。

3セイウンコウセイ

過去2度出走した当レースではどちらも2桁着順に終わったが、これはローテーションが要因の負けであろう。函館SSからの直行ローテでは実力を発揮できなかったが、今年王道キーンランドCを使い中4週での出走。今回唯一の父フォーティナイナー系ということもあり、アドマイヤムーンは過去5年当コースでの複勝率は34%の好成績。穴として狙える。

4リナーテ

父はステイゴールド、兄はサトノダイヤモンドと、長距離パワータイプの血統。稍重となったキーンランドでは3着に入れたが、G1の舞台には対応できないだろう。特段瞬発力があるわけでもない。

5レッツゴードンキ

今年の高松宮記念では6着に敗れるも上がり3Fタイム33.3は立派。当レース2着に入った2017年と比べると、ヴィクトリアマイルからの直行&内枠と類似点が見つかる。

6ノーワン

父ハーツクライ、母父Caerleon、母母父Sadler's Wellsと長距離向きの血統で、「3歳春の牝馬限定戦」における1400mのスピードには対応できたが、古馬混合G1の舞台では厳しい。休み明けということもある。

7モズスーパーフレア

中山などの小回りコースを得意とする馬だが、GⅠ級のスピードを持つかは疑問が残る。コンビを組む松若Jとも新馬戦以降3着以内さえなく、今回は思い切って消し。

8タワーオブロンドン

レースを使うことで良くなってくるタイプの欧州型で、ローテにも不安はない。小回りコースも問題なく、直線で伸びる力もあり、対抗評価。

9ディアンドル

デビュー以来7戦連続連対と安定感はあるが、父ルーラーシップ、母父スペシャルウィークと血統的には中長距離向き。3歳馬を相手取っても大きな差はなく、着順のインパクトから人気先行になるのでは?とにらんでいる。

10ラブカンプー

以前当ブログでも述べたが、頻繁な鞍上変更が名牝への道を閉ざしている。昨年のような勢いもなく、消し。

11マルターズアポジー

2桁馬番では10戦2勝(新馬戦,1000万下)と外からの競馬は不得手。ここ1年掲示板さえなく、短距離の舞台でも結果を残すことはできないだろう。

12ダイメイプリンセス

2走前の北九州記念では16番枠から差し切り勝ち。道悪馬場を得意とする馬とはいえ昨年の当レースでは4着と相性の良さを見せつけた。外からの末脚勝負に持ち込めば勝機はある。

13ミスターメロディ

米国型血統というだが、父スキャットダディと母父デュピティミニスターは共に牝系を引き出す種牡馬。おそらく米国型の個性より母系のセントサイモン(欧州型)などが強く出ている血統。休み明けは大の苦手であるため、前走セントウルSでの負けは気にしなくていい。しかしモズスーパーフレア、マルターズアポジーがハナを争う展開になれば外を回らされる危険がある。

14ハッピーアワー

母サクセスシルエットは500万下勝ち馬で、瞬発力に優れた。ファルコンSでも大外から差し切るなど期待が持てる。1200mのスピードにどこまで対応できるかが不安だが。

15イベリス

前走セントウルSでは3着と好走し、小回りへの適正もある。角田師が「逃げない宣言」をしていたように控えての競馬をするであろうが、上がりタイムの実績に乏しいのが難点か。

16ファンタジスト

大外ということもあり、ハナを切れずに外を回らされる事を避けるためにも後方からの競馬になるだろう。そうなれば瞬発力もあり、上位を狙える一頭。

 

買い目(買えないけど)は、

ワイド

2-1,3,5,8,12,14,15,16

8-2,3,16

計11点

 

しかしここで上記を書いた短距離戦線担当・Sに対して会長のHが反論。なかなか意見がまとまらないので、Hの見解も掲載いたします。説得力のある方を参考にしてみてください‼️

 

《スプリンターズステークス その2》

馬場改修後過去4年は直線で瞬発力を発揮する日本血統などの良さを出すことができるようになり、下記のような興味深いデータがある。

2015

1着ストレイトガール(父フジキセキ、母系にはプリンスリーギフト系馬)

2着サクラゴスペル(父サンデー系のサクラプレジデント)

3着ウキヨノカゼ(父オンファイアはディープインパクトの全兄)

2016

1着レッドファルクス(母父サンデーサイレンス、外枠だったが好走)

3着ミッキーアイル(父ディープインパクト、外枠だったが好走)

ソルヴェイグ(父ダイワメジャー、母父トニービン)

2017

1着レッドファルクス(前述)

2着レッツゴードンキ(父キングカメハメハ、母父マーベラスサンデー、5代母父ノーザンテースト)

3着ワンスインナムーン(父アドマイヤムーン、父母父サンデーサイレンス)

2018

1着ファインニードル(父アドマイヤムーン、父母父サンデーサイレンス)

2着ラブカンプー(父ショウナンカンプはプリンスリーギフト系)

3着ラインスピリット(母父トニービン)

このように瞬発力血統馬がズラリ。

今開催に入っても入着馬にはサンデー系などの瞬発力血統馬が中心(これらの馬は外枠からも来る)。「短距離」というイメージに縛られてはいけない。

◎16ファンタジスト

セントウルステークスでも書いた通り、この馬の短距離適性はピカイチ。母父ディープインパクトは好走馬の条件にも合致している。短距離では2.3番手からスムーズに先行する競馬ができるので、スタートが上手い武豊騎手を背にして外枠をマイナスと考える必要はない(人気が下がっておいしいはず)。昨年もセントウルステークスでワンツーした馬がワンツー、良いローテで来れている。

〇2ダノンスマッシュ

左回りではデビュー戦2着以来入着がなく、高松宮記念の敗北も仕方がないだろう。父父キングカメハメハは好走馬の条件に合致。右回りのマイル未満の距離ではパーフェクト連対の好成績。ようやくGⅠで実力を出せるチャンスが来た。

▲9ディアンドル

この馬の短距離適性には母母父エリシオが影響していると予測(母父としてサダムパテックを出している)。筋肉質に調教すれば短距離適性の方が強くなるのだ。父父キングカメハメハ、父母父トニービン、母父スペシャルウィークと瞬発力が凝縮された血統で逃げながら終いにも脚を使うことができる。新馬戦で左回りを使い負けて以来ずっと右回り芝1200m、このコースにも不安なし。

△3セイウンコウセイ、5レッツゴードンキ、15イベリス

人気の外国産馬2頭も鍵となる「瞬発力血統」持ちでないのが買いにくい点。実績からも切りとは言えないが低評価せざるを得ない。

 

買い目(買えないけど)は

ワイド フォーメーション 2,9,16-3,5,15 各1点

ボックス 2,9,16 各3点 計18点

 

ということでタワーオブロンドンの取捨などで意見が大きく割れた2人。果たして勝つのはどちらでしょうか‼️