いつのまにかクリスマスも過ぎ、大寒波に襲われる年末になってしまいました。
世の中が感染症のパンデミックに陥って以来、東京へも足を運べなくなり、東京に住む可愛い姪っ子や甥っ子にも二年も会っていないという日々ですが、皆様、お元気でお過ごしでしょうか。
そんな中、つい先日、東筑高校の後輩に誘われて、北九州市立文学館を初訪問させていただきました。
建築界のノーベル賞’プリツカー賞’を受賞した世界的な建築家・磯崎新氏による設計の建物は、高いドーム天井の美しい建造物で、足を踏み入れると、最初に大きなステンドグラスが目に飛びこんできます。
このステンドグラスも磯崎新氏のデザインだそうです。
(なんと、これのぬり絵も見つけちゃった♫)
これまでに開催された企画展のポスターを興味深く眺めながら、階上へ。
わ、かっこいい展示♫
学芸員の方にご案内いただいて、北九州の文学について、初めてじっくりと触れてくることができました。
このパネルの下にもありますが、それぞれの作家の下に飾られているのは、小倉織だそうです。
お洒落!
現代を生きる作家たちも一望できます。
床には、北九州文学マップも。
感動したなあ。
こんなに多くの作家たちが、私の故郷であるここ北九州で生まれ、育ち、大事な時間を過ごしていたなんて知らなかった。
無知な自分を恥じると同時に、本当に嬉しくなりました。
何より気に入ってしまったのは、この日かかっていた企画展!
『 詩の水脈―北九州 詩の100年― 』
「………北九州では、大正年間においてその黎明を見ることができます。以降、多くの同人詩誌が創刊され、詩人を輩出してきました。
本展では北九州地域における100年を越える詩の歴史を、それを担った詩人たちとその作品から辿るとともに現代の詩人、詩誌も取り上げ、詩の未来へとつながる活動を紹介します」
気になる詩誌の名前は「沙漠」でした。
かか、かっこいい………!💕
学芸員の皆さんが手を尽くして配置してくださった詩の数々。
特に気に入ってしまった詩が次の2編。
(撮影を許可していただけたので貼らせていただきますね)
「さりげなくたつ」秋。
「めしのなかに沁みていた」虫の音。
「親しいあしおとで這入って来た」山。
たまりません……!
久しぶりに、そうだ、私、詩が大好きだった…!
と、さまざまな詩集を読み耽った学生時代に思いを馳せてしまいました。
ざわざわしました。
心が。
このどうしようもなく重く、どろどろと沸き起こってくる火山のごときエネルギーはどこから来るのか。
最高です……!!!!
などと、凝縮された言葉の力にうっとりと浸ってしまえる北九州市立文学館。
めちゃくちゃ素敵です。
この日は今川英子館長にもお会いして、たくさんのお話をうかがうことができました。
北九州市は実は文化的なバックアップも大きく、充実した活動ができているのだとか。
リリー・フランキーさんが審査員を務める『子どもノンフィクション文学賞』も開催されています。
シンプルで、心にコンと石を投げてくる子どもたちの文章にびっくりさせられてしまいました。
すっごく興味深いです。
あー、もっといろいろ読みたい……!
あまりにもたくさんおしゃべりしたので、書きたいことは他にもいっぱいありますが、長くなりますのでこの辺にして。
(もう十分長い?)
コロナ禍の閉塞状況になって以来の、素晴らしく充実した楽しい一日でした。
この出会いを演出してくれた焼酎プロデューサー黒瀬暢子さんにも、心から感謝です。
今回はちょっと駆け足だったので、今の仕事がどうにかなったら、ぜったいまた行こうっと。
東京の友人たちにはちと遠いかもしれませんが、お近くの方はぜひ足をお運びください。
後悔はしません。
太鼓判を押しておきます。