オリンピックのロゴマーク(エンブレム)の騒動は後味の悪い決着となってしまいました。

 訪問先で、偶々、この話をしていて、「このままだと、ベルギーの劇場・デザイナー側を名誉毀損や損害賠償で逆に訴えて、全面的な闘いになるのかなぁ・・・」と話していたところ、「あれ・・・、ロゴマーク使用中止だって・・・」ということになりました。

 

 私は、デザイナーの佐野氏とは面識等はないですが、これまでの経緯を見ていると同情を禁じ得ません。

 トートバッグの件はさておき、オリンピックのロゴマークに関しては、ベルギーの劇場・デザイナー側の主張は感情的で、議論の展開に無理があるように思いました。
 創作にあたっての依拠性、デザインの同一性・類似性の両面でです。

 そして、近年の日本社会における抑圧的な風潮が影響したのか、ネットの匿名性からか、佐野氏に対するバッシングは悪意に満ちて、理性的なものとは言えませんでした。
 また、もう少し早い段階で、オリンピック組織委員会が前面に立って、毅然とした態度を示すべきだったように思いました。

 著作権に関する法律は、著作者を守るとともに、社会における創作を奨励して文化の発展を実現しようとするものだから、それらの間のバランス感覚が大切です。
 今回の件で、人々の自由な創作活動が阻害され、創作意欲が削がれてしまわないように願います。

 

 今後、再募集が始まるようですが、応募資格も緩和されるようで、これは良い方向性かなと感じています。
 ・・・・ ただし、同じような問題は起こりうる。

 私の周りでも、この話題が響いたのか、関連する相談も増えています。

 組織委員会は当然ですが、マスコミ等、そして、この問題に関心がある国民一人一人が、これまでの経緯をきちんと振り返り、反省して、同じような問題を起こさないようにして欲しいところです。