ボディワーク専門ライターで整体師の中西淳さんに、開脚道場についての記事を書いていただきました。

 

インタビューから始まり全8回にわたり中西さんの記事をお届けします。

 

客観的視点で開脚道場を語っていただいているので藤原コラムとはまた違う開脚道場の、藤原ヒロシの一面が見えてくるのでは?!

 

 

記念すべき1記事目は、対談!

 

 




 

インタビュアー 中西:以下 中

開脚道場主催者 藤原さん:以下 藤

 

 

 

  【道場というネーミングについて】

 

 

“開脚道場”って

なんだかマッチョな響きがするんですが…


 

いえいえ、実際の開脚道場での活動は竹刀を担いでオラオラ!みたいなことは全くないですよ。

 

実は僕、元々は体育会系のクラブに所属してきたんですが、気合根性というのが性に合わなくて。

 

なのでむしろ開脚道場は、気合!根性!忍耐!

押して忍ぶと書いて押忍!!の世界とは真逆の文化系サークル的な雰囲気の活動なんです。

 

たとえば、道場では

自分のペースでOK

途中で休んでOK

やりたい事だけやっててOK

みたいな感じです。


 

確かに、それだとかなりゆるい感じの雰囲気というかリラックスした場なんだろうな、というのは想像できます。


 

そうそう、それというのも、僕がこの開脚道場で伝えたい事は「厳しさ」ではなくてー

 

「開脚ができるようになりたい!」という方の中には、一回で結果を出そうと力みすぎたり焦ったり、他の人と比べて落ち込んでしまったりする方もいらっしゃいます。

そういう方がリラックスして取り組んで頂けるよう、

時間を掛けて積み上げる

継続して続ける

受け身ではなく積極性を持って実践する

そんな開脚という身体操作を時間を掛けて身につけてゆく“お稽古”のイメージを持ってもらおうと“道場”を名前に付けてるんです。


 

 

 

  【開脚道場に通うと何がどうなる?】

 

 

開脚道場というからには、皆さんあの開脚(脚が真横に開いて身体は前にぺターンとなるやつ)を目指しておられるのですよね?


 

そうですね、開脚道場ですから。

ただ、参加者の方にはそこにたどり着く前に、さまざまな副作用というか効果を実感して頂いています。


 

たどり着く前に?


 

前に。

 

たとえば

柔軟性としては単純な前屈後屈は言うまでもなくUPしたり、肩こり腰痛といった身体の不調の予防改善効果や美容効果なんかが分かりやすいところです。


 

美容というのはあまり開脚と結びつくイメージがなかったですが、開脚がちゃんと出来るようになる前から嬉しいオマケが色々とあるんですね。


 

簡単に美容の効果だけでも挙げるなら、

・お腹や背中の筋緊張が解けて肋骨が締まる(胴体のくびれ)

 

・筋肉硬いむくみ脚が、骨盤が安定して立つことで、脚の負担が減り筋肉柔らかいほっそり脚に

 

・肩甲骨が肋骨から剥がれて、呼吸が深まり胸が骨格から持ち上がるバストアップ

 

・ハムストリングスが伸びて、大地を押す力がアップし、お尻がグイッと持ち上がりヒップアップ

 

みたいなものがありますね。


 

いや、それだけでも参加の価値があるんじゃないですか?

 

 

 

 

  【普通のストレッチ開脚となにがどう違う?】

 

 

一般的なイメージとして、開脚って「いだダダダ!」的に痛みに耐えながら内ももとか膝とかの硬いところをストレッチしてゆく、そんなイメージなんですが、開脚道場ではそれとはまた違うアプローチなのですか?


 

そうですね、まずウチは「硬いところをのばす」というのは行いません。


 

?硬いところをのばさない??

のばさないのに…開脚が出来るようになる?


 

なりますね。(即答)


 

(即答…しかもすごく言葉に力があるというか、確信してる人の放つ語調に聞こえる…けど、実際どこものばさずに開脚が出来るようになるという話は現段階では信じがたい。)


 

まず、開脚道場では【身体の軸】というものにポイントを置いています。

軸というのは、姿勢や身体の張り、疲れやすさなどにも影響を与える、身心の状態やパフォーマンスを測るうえでも大切な要素なんですが、どういった時に軸が強くなり、弱くなるのか?というのを実体験して“軸”というものを感じて頂きます。


 

それは、軸の状態を確認する方法がある?


 

はい、軸チェックの方法がいくつかあるので

それを使って現在の状態を確認します。


 

そして、開脚道場では、硬いところを伸ばさずに、この軸を鍛えるというか強くしてゆくことで開脚が出来る身体の状態、やわらかい身体になってゆく…という事ですか?


 

ですね。


 

その“軸を鍛える”という部分を道場を通して頑張って行ってゆく訳ですね?


 

いえ、頑張らないんですよ。


 

??

頑張らない??…で軸は獲得…できる???


 

できます(即答)


 

(ちょいちょい即答してくるのは自信の現れなのかなんなのか…)

軸って重要な要素なワケですよね?

それが簡単に手に入っちゃう?


 

入っちゃいますねぇ。

そもそも、開脚が出来るようになるのに、やるべき事を増やしたくないんです。


 

楽に辿り着きたい。

シンプルにしたい。

何も調整せずに向上したい。

呼吸ひとつでよい状態なって、

しかもそれが時間年齢で衰えない。


 

体操なんかも要らない。

毎日の努力も不要。

何かの方法をマスターするとかも不要。

頑張らなくていい、

むしろ、

“頑張らない”方がよくなるんです。


 

おぉ、

ここらへん物凄いいろんな表現をされてますよね。

それだけこの「楽に」「頑張らない」の辺りのお話が開脚道場においても重要ということなんですね?

 

つまり、世間一般に言われている、考えられている、行われていることとほとんどの部分で逆のことをしてる?


 

ですね。

これ、適当に言ってるんじゃなく、実際にそういうことが実現していて、道場の参加者さんはすでに結果を出しておられます。


 

……ホントに?


 

ホントに。



 

 

  【てきとう の重要性】

 

 

「今日はやらない」

って、なんか悪いことをしている感じがしちゃうじゃないですか?


 

ですね、「あ〜、サボってしまった、明日は頑張らなきゃ」的な。


 

でもそこで、「今日はやらない勇気」を選択してほしいんです。

「サボる」の罪悪感をなくしたい。

 

しれっとサボっていいんです。

頑張らない、をこそ実践してほしい。

 

「てきとう」でこそ結果が出るんです。

集中力とか気持ちを高めるとかそういうのも要らない。

 

 

ソレ、怠け者の僕からするとホント夢のようなお話に聞こえるんですよ。

楽に結果を得たい、努力がしんどい、たぶん誰の中にもある感情ですよね。

で、お話では頑張ることなく本当に結果を得る事ができる、と。

 

ただ、

やはりどうしても僕たちがこれまで培ってきた価値観と本当に真逆のお話なので、

それを受け入れたいけど信じられない、そんなウマイ話があるわけない、という抵抗感がどこかで働いてるんですよね。

あと、“頑張らない”ということへの罪悪感も。


 

分かります。

この辺はどれだけ言葉を尽くしても実際に体験するまでは???ってなるもんです。


 

でも実際に変化は出ちゃうので、その辺は僕ももう慣れっこになってまして、道場でも最初の方は混乱されますが気にせず進めてしまってますね笑

 


 

 

  【開脚道場では具体的には何をする?】

 

 

で、具体的にはどんなことをするんですか?

頑張らない、楽にできる、てきとうでいい

そんな虫のいい方法があるとして、実際どんな事をするんでしょうか??


 

具体的な方法で言うなら【上半身の操作・体操】になりますね。


 

来ましたね、

開脚道場なのに、下半身ではなく上半身からアプローチするんですね。

なんか色々驚き過ぎて予想外の角度からお話が飛んでくるのに段々慣れてきた感じがします笑笑


 

いいですねぇ笑

 

上半身の操作で下半身の動きが良くなる、というのは確かに一般的な感覚ではないかも知れませんね。

その上半身の操作・体操なんですが、

「肩をあげてはいけない」「肩は下げなさい」「肩の力を抜きなさい」

というのが世間一般の常識になっていますよね。


 

確かにそうですね、緊張したり力むと勝手に肩が上がってしまってるイメージがあります。

なので、“リラックス”“脱力”が大事ですよ、と教わりますね。


 

そうですね。

ですがそこには

「肩を下げることを頑張る」という緊張やそれによる弊害が起こっているように僕は感じました。

 

なので、逆転の発想で

「肩を上げる、力を入れる」

という体操をまずはじめに行なってもらいます。

もちろん「てきとう」に。

 

コレは実際に起こったことですが、

この肩の調整法の動画をみて、ちょっとやってみた方の

筋力

姿勢

脱力

さらにはご本人の気付いていないような所の変化も僕は感じました。

 

この上半身の体操を行うことで

身体を柔らかく使うための土台が出来上がってゆきます。

もちろん“頑張らず”に。


 

この辺りは本当に言葉だけではで伝えるのが難しい…

写真があると少しイメージできるかも知れません


 

これもひとつ実際にあった事例なんですが、

道場で行った内容をサッパリ忘れてしまった人がいたのですが、次お会いすると身体がよくなっちゃってる笑

前回、何をやったか覚えていないんですよ?笑笑


 

??ということは、帰ってからは何もしていない???


 

開脚道場でやった内容をキレイサッパリ忘れているわけだから、実践したのは道場のその時だけ。帰ってからは頑張りようもないのですが、逆に言うと

“頑張らない”をまさに実践されたわけです。


 

確かに、“頑張らない”のお手本のような事例ですね。


 

もちろん、内容を理解した方が効果は高いんですが感覚派の人は別に内容を忘れちゃってもOK

僕的にはむしろそれくらいの脱力感でOKなんです笑


 

…う〜ん

どんどん僕の理解している常識の世界から離れていく感じがしますね。

次々に現れる非常識についていくのがやっと、といった感覚です。

 

ほとんどの方がそうだと思うんですが、

内容を理解して、努力して反復して…

そういう“がんばりが必要である”が大前提の世界で生きてきたもので…

今のお話だと【頑張らない、をできるようにする】といった感じでしょうか?


 

「必要に駆られて頑張る」ではないですね。

楽しくて没頭して延々とやっている、のであればそれは全然OK

そういう場合は、はたからみて頑張っているように見えても、本人は頑張ってる意識なんか無いですからね。

“こなす”ためにはやらないというか、そんな感じです。

 

他にも道場ではその時その時に合わせて必要なことを簡単な方法でお伝えするようにしています。


 

いろんな事を学んでいる方もおられるので、そういう方が学んできたやり方でより身体をいい感じに使えるようなアドバイスであったり、やってることのアレンジだったり、その人のやりたいことの中に身体が柔らかくなる要素を組み込む、なんて事も可能です。


 

なんだか、なんでもござれ

といった風情になってきましたね。

 

ということは、なんというか

プログラムを理解しているプログラマーが

自分の思うようにソフトを作ってしまうような

そんなイメージでしょうか?


 

つまり、藤原さんが開脚というか身体の使い方を理解し切っていて、

だからこそどんな人にでも、どんな形にでも身体が柔らかくなる方法を組み立てる事ができる?

というか…


 

たいへんおこがましいかもしれませんが

僕もそう考えています。

 

そんな中で、開脚道場では

どんな方でも平均して目的に辿り着きやすい方法を提供しています。

 

たいていの場合はサボる方法を伝えたり

無駄な頑張りを省いたりすることになるんですけどね。


 

みんなやりすぎ、頑張りすぎなんですよ。


 

 

 

  【結局、道場ってなに??】

 

 

ここまで開脚道場に関するお話を伺ってきましたが、一般の人が持っている頑張るイメージとは真反対の、

何かをやろうという時に意識や態度みたいな中に隠れている“頑張り”をどんどんほぐしているのですね?


 

そうですね。

開脚道場では最初は参加者の方も戸惑うんですが、僕を見てると

だんだん緊張してたのがバカらしくなってしまうというか、僕の方もそういう流れに慣れてしまって終始ゆるゆるでお伝えしています。


 

それでも最後には

軸が鍛えられ、

身体に変化を感じていただけます。

 

目に見える柔軟性には当然個人差がありますが、前屈後屈程度の動きであれば当たり前に変化されています。

 

開脚自体の変化は、最初の1〜3回は普段使わない動きに身体が疲れてしまって思うようにできないかもしれませんが

ただ、その過程でも軸は育ってゆくので身体の使い方はしっかりと変わっていきます。

 

だから、

目指しているのは開脚なワケなんですが、

道場のワークをする過程で勝手に軸が育っていって、その結果として開脚ができてしまう身体になっているというか。


 

開脚して肘をつく程度であればかなり早くに到達できます。

 

ペターん開脚は必要なやるべきことがあるんですが、結局は無駄にやっている事を減らしてゆく、という流れは同じです。

どんどんブレーキを外す、なくす、を行っていって

その結果身体にスイッチが入っていって動ける身体になる。


 

やっていることはひたすら“頑張らない”ということなんですね?


 

そうですね、

普通は「努力・我慢」が大前提であり、「根性論」で苦難を乗り越えてゆく

っていうイメージなんでしょうけど

ウチではそれは「全くない」です。

 

そもそもの話なんですが、

頑張ると身体の軸って“抜けちゃう”んですよね。


 

ええ!?

そもそもの話として頑張っちゃだめなんですか?

“頑張らない”というのは、頑張りはプラスの邪魔をするという感じでお話を聞いていましたが、“頑張る”がマイナスに働いてしまう?!


 

はい。

ちゃんとチェック方法があるのでコレは実際に体験して頂けます。


 

なんだか新常識のオンパレードといった感じで、道場の参加者さんが戸惑われるというのも頷けるはなしだなぁ、と。(この辺りで僕もリアクション疲れが出てきました)

 

 

ここまで、頑張らない頑張らない

(…一休さんみたいですね)

と言ってきましたが、かといって全く身体を使わないのか?道場中ぐでーんと寝そべっているのか?

と言われると、もちろん身体は使います。

 

 

頑張りはしないけれど、やることはあります。

それはここまでお話ししてきたように、一般的な上達や何かを習得するときの流れとは違う流れで行われるものなので、最初は慣れるまで戸惑いがついて回ります。

 

でも、慣れてしまえば小学生でもできるほど簡単な内容ではあるので、そこら辺はご安心ください。

 

  

僕が昔聴いていた、ブルーハーツというバンドがあるんですが

そのバンドのある歌の歌詞で

「見てきたものや聞いたこと、今まで覚えた全部 デタラメだったら面白い」

っていうのがあるんですね。

 

僕の開脚道場というものの説明を聞いていった感想というのがまさにコレだなぁ、なんて思いながらお話を聞いていました。

 

なんというか、ことごとく自分がこれまで培ってきた、叩き込まれてきた【常識】がひっくり返されることの驚きというか、「!?」という感覚の連続というか。

 

とにかく、藤原さんも開脚道場もその内容も「普通ではない」ということだけは今回のお話でよくよく分かりました。

ありがとうございました。

 

 

何か自分に変化や成長を求める時、又は変化や成長が起こった時って、同じ事の繰り返しの中でそれが起こるというよりは、何かしらこれまでの常識が壊れたりひっくり返った時に“新しい何か”が自分の中に生み出される。

 

これまでの自分を振り返るとそんなふうに思います。

 

 

開脚道場の内容と藤原さんの世界観

そこには、

 

異質の視点を取り込む、

未知との遭遇をする、

常識を壊す、壊される、ひっくり返される。

 

そんな風な、これまでの常識の外側の

ちょっと怖いけれど、見たことのない何か

好奇心をくすぐられる、興味を掻き立てられる

そんな不思議な魅力を、僕は感じた次第です。


 

 

これからしばらくの間、

この開脚道場や藤原さんの魅力について掘り下げてお伝えしていきたいと思いますので、どうぞお付き合い頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 
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