映画『サンセット・サンライズ』を観た 原作を生かしながらもクドカンさんらしさ満開 | 昼は会計、夜は「お会計!」

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 東北南三陸を舞台に宮藤官九郎さん脚本で菅田将暉さん主演ということで、観ることを決めた。いきなりはクレジットが全て英語で出たのは、配給にワーナーブラザーズが入ってたからか。配役に行く前にそのスタイルは終わった。南三陸の架空の町宇田濱町の空き家対策で町役場で担当の百香(井上真央)自身が自分の家を空家で貸そうかとネットに上げたと同時に舞い込んで来た東京のサラリーマン(晋作)が、コロナ禍の「自主隔離」の2週間取り敢えず住むことになることから物語が始まる。

 東北を舞台に地元の人は皆濃いズーズー弁で徹する。それか、物語全体に地域感を離さない。登場人物がみな芸達者な脇役たちが、クドカンの脚本を見事に演じる。またその脚本が、原作をきちんと尊重したのか、よそ者と地元の人との微妙な距離感や腹の中を、時に笑いで、笑い抜きの真面目な対立たいうか棘のような事態になったりしながら展開していく。

 久しぶりにおもしろい映画だった。いみじくも阪神淡路大震災から30年を機に、朝ドラでも東北大震災が重要なファクターで出てきたりしている時に、しかもコロナ禍のディスタンスとか言ってた頃の人との距離感がなんともおもしろさを、増している。そして、東北のことを忘れないことを結果として呼びかけているようにも思える。私自身も本欄にも書いたがしばらく福島や東北に行ってない。

 笑いながらもかなり真面目な内容をうまく綴じ込んで、これぞエンタメとしての映画という完成度に大変満足しましたを、つい昨日あたりから日本アカデミー賞の話題が出始めてたが、私も観た「ラストマイル」が話題になってたが、この映画がちっとも取り上げられてなかったのは、時期的な問題があったのか。

 日本は笑いと同居するのは少ないから、クドカンさんなどは朝ドラでも示されたが、そこいらが、大変上手だ。

 清々しい、いい映画だったが、ラストの結末が少し微妙だった。、