ちょっとした怪異談 嫌な雰囲気 | とある怪異の回顧録

とある怪異の回顧録

友人・知人から聞いた怖い話や不思議な話を紹介しています。基本実話(噂話もありますが)故にオチが無い話が多いと思いますが、ゾワッとしたり不思議だな~って思ったり、見落としがちな日常の怪異や恐怖体験をお楽しみいただければと思います

 これは、会社の同僚Dが若い頃関東に住んでいた時のお話。

 

 

  これは一昨年、それこそ「事故物件」と言われる現場にボイラー交換で移動する際、私が阿呆丸出しでワクワクしていたのを見てDが車中で事故物件の定義を聞いてきてので「要らぬ知識」をDに披露したらこんな話になりました。

 昨今は「事故物件」という言葉が普通に聞かれますが、D(年齢は近い)が若い頃は事故物件なんて言葉聞いた事なかったらしく、今思えばあれは事故物件だったのでは?と思うと言います。

 その物件は駅近の物件で利便性が良かった割に家賃は安かったアパート、当時稼ぎが悪かったDは便利で安いに飛びついてその部屋を借りたそうです。(ありがちな感じと思いながら聞いていました)

 引っ越し早々から「なにか嫌な雰囲気」になる時間帯が有る事に気が付いていたDですが、四六時中では無いため「気のせい」と思ってその部屋に住み続けたそうです。

 引っ越しして3ケ月程度経過したところで、体調不良が続き会社を休みがちになります。ところが出張で2~3週間部屋に戻らないと調子は良いことにも気が付きます。

 どうにも週末家で過ごすと月曜は調子が悪い上、月曜日も休むと酷くなる…なんて感じで更に2ケ月経過したところで仕事中急に胃が締め付けられる様に痛み倒れて入院騒ぎ…(胃潰瘍だったらしいです)

 実家のお母さんが北海道からDの様子を見に上京しDのアパートに宿泊。数日でお母さんから「あの部屋は空気が悪いから引っ越ししなさい」と強く勧められ、入院中に母親が強引に引っ越し先を決定し引っ越し業者に丸投げしてあっという間にそのアパートを引き払われたそうです。

 D曰く「確かに退院後は特に体調不良も無くなったからあの部屋に原因があったのかも?と思って母親に聞いたけど、母親は「駄目なものは駄目ということもある。運だから」としか言わないから結局よくわからない。今風に言う事故物件に知らずに住んでいたのかもな」と…

 当然「悪趣味」を理解しているD相手ですから私は聞きます。お母さんって見える人?って

 D曰く「全然、普段はそんな事も言わないし幽霊とか信じてないほうだと思うけど?」との事。

 ただ、なにか嫌な雰囲気ってあるよな~現場でもって二人で納得しながら「事故物件」の現場へ向かいました。

 まあ、その物件は噂だけでごく普通のアパートでしたね(笑)

 

 事故物件は、若い頃噂があったアパートに住んでいた友人がいて2週間ほど間借りして住んだことありますが、アタリの物件は雰囲気が違うのかもしれません。体験したアパートも結局普通でしたから…