「おか~さん、ねかしてーっ!」認知症の世界・徘徊、その(2)
「おか~さん、ねかしてーっ!」徘徊、その(2)
2005/5/23(月) 午後 1:12
某月某日 母の夜中の徘徊は、就寝直後の2時間以内か、明け方近くのやはり2時間直後に多いことが、何となく、分かって来ていた。この日も明け方近くの午前3時過ぎ頃か。
「おか~さん、おか~さん」と、母の声。私が起きるまで、声は続く。
「どうしたんや、寝られへんのんか?」
「ねむたいけどな~」と、母。四つん這いで部屋の中をウロウロする。
「風邪ひいたら、あかんから、寝よな~」母を寝間へ。
「うん」と、返事はしたものの。半時間後。
「おか~さん、おか~さん」母が寝間から這い出て来た。
「なんか、夢でも見たんか~」
「ゆめ、ちゃう、ねむたいねん、どうしよう、わかれへんねん、、、」と、途方に暮れた様子の母。そう言いながら、母は私の寝床で座り込んだ。
「ここで、寝るか?」私の問いかけに。
「うん、ねるわ」このまま、静かに寝てくれたら、と思いつつ。
「にいちゃん、おしっこ」おトイレの帰りに、そのまま、母の寝床へ連れて行く。
「ここで、ねたらええのん?」
「そうやで~ゆっくり休みや~」
「おか~さん、おか~さん、ねかしてー」と、この日、何度目かの母の声。この声を聞くたびに、私は「お袋ちゃん、可愛そうになー、変な病気やなー、心配せんでもえ~よ、僕がついてるからな~」と、心の中で呟くのである。
ト書き:何もしてやれない、自分の不甲斐なさに、無性に腹が立った。それなら「お袋ちゃんと、一緒に、徘徊したろ」と。