「やってくれてんのん、ごめんな~、」母の日常、その(106)
2006/2/7(火) 午後 0:21
某月某日 夕食後、母は一生懸命、お仕事中(ティシュペーパーをお饅
頭にする作業)。やかましい、テレビもなんのそのだ。そんな母に。
「あんまり、根詰めて、したらあかんのんちゃうん?」声をかける。
「しとかな~、だれがするぅ~」当然と、言わんばかりだ。
「うん、そうやけど、明日、学校(デイ施設)やしな~、半分おいといた
らわ~」
「みなせなあかんねんっ!」と、きっぱり仰る(ハッキリしてるわ~)。
「何んで~な~」と、ボソット私が、呟くと。
「あんたーっ!、そんなこともわからんのん?」母が、聞き逃すハズがない、嘆かわしそうに、私を見る。
「いや、分かってるけど~、しんどいやろ~」
「ふん、、、」私の言う事など眼中にない。私は諦めて、食器の後片づけの
ため、キッチンへ。
「にいちゃ~ん、にいちゃ~ん、なにしてんのん?これぇ、みとかんかいな~」
「はいはい、見てるよ~」
「どこや~?」
「此処、ここ、ほら~」と、私は対面キッチンから、顔を出す。
「そんなとこ、おったんか~?、なにしてるん?」
「うん、食器な~、洗う~てんねん」
「わたしがしょうか?」
「え~よ、すぐ、終わるから、そんなよ~けないからな!」
「ふ~ん、そうか」しばらくして。
「にい~ちゃーん、にい~ちゃ~ん、どこや~?、よんでんのにへんじもせ~へん」
「う~ん、此処やんか~」
「そんなとこで、なにしてるん?」
「うん、洗いもん片付けてんねん、すぐ、終わるよ~」
「へぇ、やってくれてんのん、ごめんな~」(母は私が、何をやっているのか、全て分かっているのだ)。ティシュペーパーの饅頭が完成している。後はこれを、お供えするだけである。