サ高住のあり方 | 介護経営コンサルタント伊谷の『千思万考』

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介護事業専門コンサルタントの伊谷俊宜です。
日々のコンサルティングの中で気づきを随時発信していきます!


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サ高住のあり方

 

「うちは賃貸住宅なので施設とは違います」

サ高住でよく聞くセリフです。

 

確かに殆どが賃貸契約だし、サービス付き高齢者向け住宅の

「サービス」っていうのは介護サービスではなく下記2点ですよね。

 

◇安否確認

◇生活相談

 

業界関係者の方であれば「当たり前!」の話と思いますが、

この部分がユーザーの視点からすると非常にわかりづらい構図なんです。。。

 

サービス=介護

 

と捉えて見学にくる方も少なくありません。

 

要は「サービスって何よ?」という説明がサ高住ではなかなか難しい。

自費のサービスを提供しているケースも多いですからね。

そうなると「自費サービスと介護保険サービスは何が違うのか?」という形で

雪崩式にサ高住のサービスへの質問が畳み掛けられるケースもありますね。

 

「介護付きとサ高住の違いの違いって何ですか?」

 

こちらは私が見学を担当されている方とお話する際に

大体いつもする質問です。

この質問にどう答えるかで、その方の理解を知ることができます。

 

建付け上、殆どのサ高住が介護事業所を併設しています。

 

介護サービスが必要な方にとっても同じ施設内で

介護を提供してもらえるのは本来ありがたいはずですし

自然と併設の介護事業所を勧めるのは当たり前ですよね。

※本人の自己決定権を尊重することは大前提ですが

 

サービスが外付けで選べることが、

サ高住と介護付き最大の違いです。

しかし、区分支給限度額いっぱいまで介護保険を使用している方にとって

サ高住の建付けは「わかりづらい」うえに「不安」なのではないでしょうか。

 

□一体、月にいくらかかるのだろう…

□必要なサービスを受けられるか心配…

□介護保険保険で足らない部分はどうなるのだろう…

□そもそも訪問介護で来てくれる以外の時間はどうなるのか…

□日中部屋に閉じこもりきりになってしまうのでは…

 

こちらのブログでも何度か触れていますが、

こういった不安を払拭するためにアプローチブックなどツールを用いて

こまやかに説明することが大事なのです。

 

大抵の場合

「24時間介護スタッフが常駐しているから大丈夫ですよ」

というような説明になるのではないでしょうか。

 

しかし、こうなるとお客様の世界からすれば、

「介護付き有料老人ホームと何が違うの?」

という疑問を抱かざるを得ないケースが非常に多い。

 

そりゃそうですよね。

介護付き有料老人ホームなら介護スタッフが

常駐していているうえに定額でのサービスなわけですから。

 

そこでさらに冒頭の

「うちは賃貸住宅なので施設とは違います」

といったセリフまで出てくると混乱するなという方が難しい。

 

それであれば、サービスがハッキリしないサ高住よりも

介護付きを選ぶのも頷けますし、

実際に介護付きの稼働率の方が高いケースが多いですね


今回お伝えしたいのは、サ高住における

「自由と安全のバランス」

です。

 

サ高住を運営している皆さんは

「自由」であることを大切にしたいからこそ

施設とは違うというセリフが飛び交うのでしょう。

 

それ自体は全然間違っていないですし、

介護現場で不自由な環境を見てきたからこそ!という思いもあるでしょう。

 

しかし、自由と安全は二律背反の関係にあります。

「完璧な自由」と「完璧な安全」は成り立ちませんよね。

 

つまりは本気で自由を訴求する場合は、

お客様にリスクがあることを理解してもらう必要があるし、

そのリスクに対して、サ高住として出来ること出来ないことを説明する必要があります。

 

例を挙げると、とあるサ高住は建物の玄関がオートロックで

『外から入る際がカギが必要で、中からは自由に外に出られる』

という環境でした。

 

こちらのサ高住の見学者で非常に多かった質問が、

「認知症の方が出てしまったらどうするんですか?」

という質問です。

 

よくある質問だと思いますが皆さんならどのように答えますか?

 

ここで安全を重視するのであれば、

玄関をあかないようにするのが一番楽でしょう。

でも、外に出る自由を奪われるのは辛いですし、

出来れば、そんなことはしたくない方も多いと思います。

 

こちらの施設ではこういった質問に、

下記のようにお伝えしていました。

 

□認知症の方も当然外に出る権利がある

□『外に出てしまうこと』が問題なのではなく、『外で危険な目に合うかもしれない』ことが問題

□なので、外出される目的をアセスメントし、ケアプランに組み込む

□また地域の方に対しても協力をお願いすることもある

□それでも完全ではなく事故が起きる可能性はゼロではない

 

こういったことを事前に説明して納得のうえで入居していただいていました。

 

実際に認知症の方も入居後、迷いながらも、

普通に近所に買い物に行ったりされています。

 

自由な生活を送るためのリスクをお客様に

しっかりと理解してもらうことが大切です。

 

そのためにも、居宅を併設している場合は

自社ケアマネの育成、

併設なしの場合が外部ケアマネの説明・理解が不可欠ですね。

 

サ高住のケアマネジメントは

選択肢が多い分、介護付きのそれより難易度は高いと思います。

 

「うちは賃貸住宅なので施設とは違います」

 

こういったセリフを矛盾なくポジティブに伝えるためには

ケアマネプランの充実は必要不可欠です。

 

まずは自施設の自由と安全のバランスの実際を

ぜひ検証してみましょう!

 

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【発行責任者】
 株式会社スターコンサルティンググループ
 経営コンサルタント 伊谷俊宜(いたにとしのり)
  

 千葉県佐倉市出身。大学卒業後、教育サービス業界に入社したが、障がい者との交流を機に「高齢や障害を理由に、不当な差別を受けることのない社会を作りたい」と、介護事業者の門をたたいた。介護保険施行前より運営トップとして、数々の特別養護老人ホーム、グループホーム、デイサービスの立ち上げ、運営に参画。その後、大手介護事業者に入社し、介護付有料老人ホームやサ高住の立ち上げ、運営、新人管理職の育成に携わる。

 現在では、圧倒的な現場力で、高齢者住宅、デイサービスセンターなど「人気の施設づくり」を積極的にサポートしている。講演・執筆も多数。


 株式会社スターコンサルティンググループ
 東京都港区浜松町1-27-9 トラスト浜松町ビル6階
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