Pamela Colman Smith 5”共感覚”と人気アーティスト時代
この絵はパメラがベートーヴェンのソナタNo. 11、作品84を聴いて浮かんだ2つの音楽的ヴィジョンの作品のうちの一つじゃよ。
パメラは音楽を見ることが出来る”共感覚”という能力の持ち主だったそうじゃ。
Souce)A Pixie in Bude – Pamela Colman Smith, Tarot Artist、BY CHERRYGILCHRIS
彼女のビジョンは、共感覚の一種として説明されている。共感覚とは、「感覚のひとつを刺激するはずの情報が、複数の感覚を刺激する神経学的症状」である。しかし、これは一般的に、完全なイメージではなく、一連の連想を意味する。例えば、火曜日は青、水曜日はオレンジ、ピアノのG音は緑、D音は茶色といった具合だ。
Souce)A Pixie in Bude – Pamela Colman Smith, Tarot Artist、BY CHERRYGILCHRIS
The Strand Magazine』1908年6月号に掲載されたエッセイ「Pictures in Music」の手書きの草稿の中で、彼女(パメラ)はダウが彼女に紹介した概念である共感覚について十分な理解を示している:
「私が明らかにしたいのは、これらは音楽の主題を絵にしたものではなく、音楽を聴いたときに見えるものだということです。」
Souce)A Pixie in Bude – Pamela Colman Smith, Tarot Artist、BY CHERRYGILCHRIS
音を聞くことによって、パメラの潜在意識から、色や映像が湧き上がってくるということなのでしょう。この能力によって描かれた絵は当時人気を得たようです。
1907年、スミスは291で最初の展覧会を開き、72点の水彩画を展示した。これらの作品は、スミス自身の共感覚にインスパイアされたもので、聴覚的な刺激によって視覚的な感覚が引き起こされるというものだった(彼女が初めて共感覚を体験したのは、バッハを聴いているときだった)。
彼女はこの展覧会のために、序曲、ソナタ、協奏曲など、明確に音楽を参照しながら作品を構成した。
出所)Pamela Colman Smith Was the Artist and Occultist Who Designed the Iconic Tarot Deck. Why Has No One Ever Heard Her Name?, Katie White, Art History
1907年からの数年間でさらに何度か個展を開催したパメラ、このころはまさに人気イラストレータとして活躍してたんですね。ドビュッシーなどの当時著名な芸術家との交流もあったようです。
そしてこの人気のおかげで、1909年にアーサー・ウェイト博士の依頼されて、ウェイト・スミス版タロットのイラストを描くことになるのです・・・
”共感覚”初めて耳にした言葉でした。
「え~、それって超能力とか霊能力なんじゃないの!?」と思ったのですが、実は音楽の世界では有名みたいです。共感覚について検索するとたくさんのヒットがありました。
こちらのクラブナージ音楽教室さんのコラムを読むと、スクリャービンとリストも共感覚の持ち主だったとか。
音を聴いて色が見える⁉共感覚の世界|コラム|名古屋の音楽教室ならクラブナージ
そしてパメラの母親が歌手だったという説もあります。それが本当だとしたらパメラは母親から音楽的な才能も受けついでいたのかも・・・
パメラはデッキの制作に演劇から得たインスピレーションをよく取り入れているのですが、もしかしたら当時聞いていた音楽からもインスピレーションを得ていたかもしれないですね。
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