ー女はどんなときでも女を意識していなければならないのよ。常に美しい服で身を飾り、突然現れる恋を掴む準備をしていなければ。
グロリア・モーガン・ヴァンダービルトは1904年8月23日 に生まれました
アメリカの大富豪ヴァンダービルト家の御曹司と結婚し、母であることよりも女であることを優先して、パリとNYを行き来する贅沢な生活を送った女性です。
グロリア自身も名家の出身でしたが、野心的な母親はグロリアをさらに名家へ嫁がせようと、グロリアを17歳のときNYのカトリックの名門校に入れ、社交界デビューさせました
(ヴァンダービルト家にはヨーロッパの貴族と政略結婚するほどの名門中の名門)
美しいグロリアを見初めたのは20歳以上年上の当時43歳だったアメリカ屈指の大富豪ヴァンダービルト家の御曹司レジナルドでした。
若く美しいグロリアに魅了されたレジナルドは、19歳のグロリアにティファニーの7万5千ドルの、16カラットもあるダイヤモンドの婚約指輪を与えたといわれています
1923年に2人は結婚し、翌年2月に一人娘グロリアも誕生。
しかし当時からアルコールの飲み過ぎ肝臓を病んでいたレジナルドは51歳で死去
グロリアはヴァンダービルト家の莫大な遺産を娘とともに手にすることになりました
それから6年間、グロリアは、主にパリに住んで、喪に服するどころか、ヨーロッパとアメリカを往復し、社交界で遊び回り、男たちとおおっぴらに交際
世間ではグロリアはお金目当てで結婚したのではないかと騒がれ、まだ小さい一人娘の養育もほとんど人任せでした
人々から批難されても、ヴァンダービルト家から育児放棄で訴えられても、グロリアは男たちと恋愛を重ね、ヨーロッパとアメリカを往復する暮らしを決して改めようとはしなかった
晩年姉で子爵夫人となっていたテルマ(エドワード8世と一時愛人関係にあった)と連名でダブルエクスプロージャーという回想録まで発表
2人は、赤裸々な男性遍歴を暴露し、回想録は話題となった。
グロリアは姉テルマと共に、カリフォルニア州カルヴァー・シティーの墓地に眠っています。
グロリアは姉テルマと共に、カリフォルニア州カルヴァー・シティーの墓地に眠っています。
(グロリアの姉ファーネス子爵夫人テルマ)
美しさをフルに活用し優雅な生活を送ったグロリア。
一抹の反省もなく娘の養育を放棄し、贅沢と浪費と恋に生きた悪女。
グロリアのサクセスストーリーは人々から時に悪女と蔑まれた。