「最近、息子さん(仕事)どうしてるんですか?」

 

「ああ、実は辞めてん…」

 

ある利用者さんとの会話の一コマ。

 

その方の息子さん、前の会社を20年近く勤めていたんだが、最近辞めたと。

 

「あんなブラック企業、儂も辞めれとずっと言い続けてたんや」

 

老人はさらりと言うが、当の本人にとって大きな決断だったはず。

 

昨日も辞めれない社員の話を書いたが、ある程度社歴が長くなると転職したくても出来ない人が多くいる(これを行動経済学で「コンコルドの損失」という)

 

辞めたくても、転職すればまた一から出直し。給与も下がる。辞めるのが勿体ないと現状維持バイアスがかかるのだ(これも行動経済学)。

 

実をいうとブラックと呼ばれる企業は、この行動経済学を上手く利用し社員をコントロールする(そういう意味では、社員の離職に悩む経営者は行動経済学を学ぶといい)

 

「でも、辞めて良かったみたい。(今の所)楽しんで行ってるよ」

 

良かったですね。