●山田太一ドラマスペシャル『よその歌 わたしの唄』 | サンロフトの本とテレビの部屋
2013年07月20日(土) 16時15分06秒

●山田太一ドラマスペシャル『よその歌 わたしの唄』

テーマ:雑感

●山田太一ドラマスペシャル『よその歌 わたしの唄』
昨日の金曜プレステージで山田太一ドラマスペシャル『よその歌 わたしの唄』が放送された。新旧問わず山田太一作品は観るようにしているが、21世紀以降、良いと思ったドラマは無い。彼のピークは1970年代初頭~90年代後半あたりだろう。ピークと言うには長いが、それほど長期間に渡って良い作品が作られている。


『それぞれの秋』、『岸辺のアルバム』、『早春スケッチブック』、『高原へいらっしゃい』、『真夜中のあいさつ』、『男たちの旅路』シリーズ、『ふぞろいの林檎たち』シリーズ等は、日本のドラマ史における至宝である。それゆえに、並みの新作では満足できない面もある。


近年は単発ドラマが多く、ストーリー展開が限られる弱点がある。しかし、連ドラ『ありふれた奇跡』(2009年)は色々な要素を詰め込んだ結果、単発ドラマより数段メチャクチャになった。
『まだそんなに老けてはいない』(2007年)、『遠い国から来た男』(2007年)、『遠まわりの雨』(2010年)等、ちょっと良いな、という作品もあったが、前述の傑作群に比べると印象は薄い。


面白さがイマイチな理由の一つは、年齢だろう。高齢者たちの物語が多く、そこに若者が関わっていくという展開がほとんどだ。これは、山田太一ドラマのテーマといっていい。家族もの、群像もの以外ではたいていこの要素が含まれる。
70年代の『男たちの旅路』シリーズでも、大人たる鶴田浩二が若者の水谷豊と関わる形で話が展開した。いつも立派な鶴田浩二が、さらに年長の高齢者たちにやり込められるエピソードもある。
だが、当時の山田太一が描いた高齢者たちは、高齢者問題を描くために想像で作られたキャラクターのようにみえた。それが、今では高齢者側がリアルで、若者が作られた感じになっている。ちょうど、橋田ドラマで若者や子供が発する不自然なセリフのようだ。


今回の『よその歌 わたしの唄』は歌をテーマにした珍しいドラマ。職業や舞台設定に凝るのも山田太一の真骨頂。興味を引かれる冒頭エピソード、風変わりな出逢い、禅問答のような変な理屈、ケンカ、といったおなじみの要素がてんこもり。しかし……。

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