リリムと一緒【花承】

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7つの大罪を背負った人間とその根源ともいえる悪魔はどちらのほうが罪深いのだろうか。
人間はある程度の良心ともいえる理性で抑えることができるが

怠惰、色欲、憤怒、傲慢、嫉妬、強欲、暴食
の7つの欲を常に背負っている。
まぁ、どこまで許されるべき範囲なのかは僕には諮りかねることなんだけれども。
とぼんやりと空想世界の旅に出ていた僕をからかうよう

にゆらりゆうらりと目の前で尻尾が揺れる。
「自分がうっとおしいのは嫌いなのに…君自身

他人に許されると思ってるのか。君は。」
「いや…他人じゃねぇだろうがてめェと俺は。

それにこいつ<尻尾>は俺の意思とは別に動くんだ。我慢しろ。」
となかなかに憎たらしい口を聞くのがこの問題提起に当たる悪魔だ。
名前は承太郎で色欲の悪魔で年がら年中兎状態し、

さらには朝のお手伝いまでしているというはた迷惑な悪魔だ。
僕はその行為に対し彼をリリムと<罵倒の意をこめて>呼んでいる。
最近は落ち着いているのか柱で腰振ってたりだとかはしてないけれど。
もしやってたら縛って部屋に放置する。
それぐらい迷惑だ。色欲の悪魔だけあってなかなかにきれいな顔をしているがそれだけだ。
それなりに生きる知識はあるが常に抱くことか抱かれることしか考えてない。
あとでかい。195cmもでかいくせに空を飛ぶとか何だそれ気持ち悪すぎるだろう。
そんな彼は僕がお遊びの範囲で

<キリスト教の聖書の解釈だとか北欧神話は結構面白い。>で呼び出してしまい、
しかも一夜のまたはつい…のアレをやらかしてしまったんだから

責任をとるということでもうどうしようもなく無理やり名前を聞きだして服従させた。
僕自身本の内容を信じてたわけでもなくただなんとなくで
「じゃあやってみようかなとやったらマジ出てきたやべぇでかいわ」

ってなもんで別に悪魔を使役してどうこうするだとか俺にもこんな力が・・・っと

言う方面のタイプじゃないことは了承してもらいたい。
「花京院。お前の部屋って何であんなにエロ本がないんだ…?マジにがくせーやってんのか?」

ときれいな顔の眉根にしわを寄せて腕を組み

明らかに声だけではらませるようないい声で中年おやじのようなことをいう悪魔

になにかができるわけがないんだから。期待はない。
承太郎はするっと猫のように体をねじ込ませ僕の腕の中に入って肩口に頭をすりよせてくる。
ツノは額から突き出して生えていないので刺しに来たとかそういう訳ではないみたいだ。
そんなことされたらもう死を覚悟する。
でも、そのままの体勢でいるのは体格的に無理がある。
なぜなら承太郎は195cmで僕は175cm。筋肉ゴリラともやし男。
筋肉ゴリラがもやし男に体重を預けもたれかかっている。

「承太郎。うっとおしいぞ。どいてくれ。」

「おれが一肌脱いでやろうか?」とにやりと微笑み思わせぶりに

唇を舐める。なかなかに破壊力のある絵だがそれより僕の体が悲鳴をあげている。

でもそこまで僕も馬鹿じゃあない。

「ひと肌でも脱いだらお仕置きだぞ・・・。」と睨みつけて引っぺがす。

「お仕置き・・・」無表情な顔のくせに目をキラキラさせるな。そういういみじゃない。

じりじりとひっぺがえしばかりの承太郎がにじり寄ってくる。

「仕切り直しってことか…。そういうとこ結構好きだぜ。」

くつくつと喉を鳴らすような笑い方をし「お前のお仕置きもな」

まさに性欲の塊、根源・・・。あくなき性欲の探究者だ。

僕の気持ちと苦労を考えろこのリリムが。

ゴンッとものすごい音をさせて頭突きをくらわせる。

「~っつ!なんつーことするんだ」黙れ。僕も痛いに決まってるだろ石頭。

「いい子じゃないともう抱いてやらないぞ。」その言葉に承太郎の血の気がすっと引く。

「やだ。やだやだ。かきょういんじゃなきゃやだ。いいこするからゆるして」と泣きじゃくる。

緑の眼から流れる水はそれはもうきれいで潤んだ目はさらに輝きを増し赤く染まった頬と

舌ったらずな赤ちゃん言葉は僕の心をときめかせるのには十分だった。

僕もリリムのこういう攻撃になれたとは思ったのだがまだまだのようだ。かわいすぎる。

まあその涙も計算でその涙は実際は汚いものだとわかってるのにほんとに僕も対外だ。

その考えをぬぐい去るために無理やり唇を奪って舌を絡める。

ドロドロとした唾液が絡み合ってたまらない。

相手の体温に自分の体温がじわじわと侵食されていくのが愛おしい。

息が続かなくって胸がきゅうきゅう締めつけられて頭がぼぅっとするのが好き。

リリムはわからないが僕はキスだけでも必死で

熱くてたまらなくって好きで愛おしくって好きでしょうがない。

人間と悪魔どっちが罪深いなんて僕ごと気にわかるはずがない。

結局はどっちも強欲だ。

名残惜しいが唇を引き離す。

「なぁ・・・かきょういん・・・俺、お前のもののままで居ていい?」

承太郎がはふはふと息をあげて許しを請うようにきゅっとシャツを握り上目遣いに見つめてくる。

前言撤回

悪魔のほうが罪深い。