タブンダブン

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流浪のライター、かげぎすのブログ。書評、映画感想、洋楽の和訳などいろいろとやっています。

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前回予告した通り、今回の和訳はビートルズ『I Am The Warlus』(1967)です。

 

 

 

 

 

ビートルズが古臭いとうそぶく人も、ひとたびこの曲を聴けば口をつぐんでしまうと言われるハイソな曲。それが『I Am The Warlus』です。

 

 

じっさいジョンもたいそうお気に入りのようで、「100年は楽しめる」と自ら評していました。

 

以前も触れましたが、ジョンのセンスは幼少の頃にどっぷりハマったルイス・キャロルによって養われました。たしかに考えてみると、『I Am The Warlus』には、どことなく『不思議の国のアリス』のナンセンスさを思わせるところがあるような、ないような……(どっちだよ)

 

同時にまた、マザーグースの発想もみてとれます。「eggman」なんてもろに「ハンプティダンプティ」を連想できます。

 

Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses and all the king's men
Couldn't put Humpty together again
...」

 

 

ともあれ、この歌詞について確かに言えることは、この歌詞を連続的な意味の連なりとして理解しようとすること自体がナンセンスだということです。

 

とにかく意味不明、まさしくナンセンス。はちゃめちゃすぎて、逆に和訳が簡単に思えてしまいます。

 

ただし、造語じみた単語も頻繁に登場するのでそこは要注意。

 

たとえば、「Crabalocker(クラバロッカー)」は解釈不可能な単語のひとつです。とある海外の単語サイトではこんな説明がされています。

 

「この言葉にはなんの意味もない。これは、“わけのわからない言葉”(jibberish)として書かれたものだ。なぜかって、いつも“隠された意味”なるものを見つけたがるファンたちを混乱させるためなのだ……そう、(※この歌詞を大真面目に考察するなんて)彼らはみんなアホなのである」

 

続いて「Goo goo g' joob」。はじめてこの曲を聴いたとき、「I am the walrus(おれはセイウチ)」をうけて鳴き声を表現しているのかなと想像していました。こうして和訳するまでずっとそう思っていましたね。

 

で、けっきょくなにかわかったのかと言われると、もちろんなんにもわかりません。鳴き声と解釈するのもまたいいのでしょうが、鳴き声ではないのかもしれません。ただそれだけです。

※この「Goo goo g' joob」については、海外考察サイトで論じられていますが、あまり興味がないので割愛します。

 

 

さてさて、一方、わりと元ネタの裏がとれている言葉もあります。

 

それは、「Semolina pilchards(セモリナ・ピルチャーズ)」です。

 

直訳すると、「semolina」は「粗くて固い小麦粉」。イギリスでは、これをつかって作ったプリンを「semolina」とも呼ぶそうです。そして「pilchards」は「イワシ」の一種の名です。そういうわけで、これを単純につなげてみると「Semolina pilchards」は「プリンイワシ」となります。

 

「Semolina pilchards, climbing up the Eiffel Tower」

 

(プリンイワシがエッフェル塔をのぼる)

 

 

なんのこっちゃ!

 

 

まあ、もともとナンセンスな歌詞なので、それをそのまま放置してもまったく問題ないと思われます。

 

なにしろジョンは、「なんのこっちゃ!」と混乱してファンが苦痛に顔をゆがめるようにこの曲を仕上げたのですからね(半分ほんとう)。

 

 

しかし「Semolina pilchards」は、実在する人物名が元ネタなのではないかとも考えられています。

 

その名はノーマン・ノビー・ピルチャー(Norman “Nobby” Pilcher)

 

彼はスコットランドヤードに所属する、麻薬捜査班(drug squad)の巡査部長(sergeant)です。

 

コアなロックファンならもしかするとピンとくる名前かも。

 

というのもピルチャー巡査部長は、数々のミュージシャンたちを薬物使用のかどで逮捕した名うての人物だからです。彼の餌食になったのは、超がつくほどの大物ばかり。

 

ミック・ジャガー、ブライアン・ジョーンズ、クラプトン、ドノヴァン、そしてヨーコ・オノとジョン・レノン……。

 

 

(;''∀'')……

 

ロックの聖地イギリスでは、スコットランドヤードもスケールが大きいことがわかりますね。

 

 

どうやらジョンは、自分がピルチャーに狙われていることを知っていたようです。

 

そういうわけで、ジョンはピルチャー巡査部長を怖れるあまりに化身「プリンイワシ」を生み出し、エッフェル塔を昇らせることになったのです。

 

 

なんのこっちゃ!

 

 

まあ、けっきょくジョンはこの曲を発表した翌1968年に捕まるんですけどね。

 

 

正直なところ、『I Am The Warlus』のナンセンスは、単純にジョンの才能だけで説明しきれない気がします。

 

 

なにが言いたいのか?

 

 

賢明な読者のみなさんならば、もうおわかりだろう(スティーブン・キング風)。

 

 

ラリッた世界は、じっさいに頭がラリッた状態にならないと書けない。

 

とまあ、僕はそう言いたいわけです。

 

 

ドラッグがダメなのは当たり前なのですが、この曲がサイケロックの記念碑的作品になった事実と向き合う必要はやはりあるのでしょう。

 

影響力のすさまじさは語りつくせません。多くのミュージシャンたちがこの曲について言及しています。

 

その理由は簡単で、以前紹介したバンド・Arctic Monkeysも言っていたように、「ナンセンスな曲」を作りたいとなれば、かならずそこで立ちはだかる越えられない壁がまさに『I Am The Warlus』だからです。

 

いまいちど、Arctic Monkeysのボーカル、アレックス・ターナーの言葉を引用してみましょう。

 

「曲と詩を書きはじめたとき、当時のおれは『I Am the Warlus』のような詩を書けるようになりたくて仕方なかった。

 

やがてそれがとうてい無理だということがわかった。誰だってあの曲を聴けば、あらゆる点でナンセンスだと思うだろう。

 

だけどね、それをじっさいに書くこと、ナンセンスを装うことじたいがまず難しいんだよ。でも、レノンにはそれをマジにやっちまうだけの能力があったんだ

 

 

その影響力はとどまることを知りませんでした。その余波は、英国放送協会(BBC)にまで及んだという話です。

 

 

英国放送協会……?

 

おや、以前にもブログでこの組織が登場してきたような……。

 

 

 

「幸せとは――」

 

 

 

ああ、頭のなかで誰かがハミングしています……。

 

 

 

「そうだよママ、幸せとは――」

 

 

嫌な……めくるめく嫌な予感がします……

 

 

「幸せとはチ〇コなんだ!(Happines is a warm gun)」

 

 

 

おまえだったのか、ジョン!!

 

 

 

 

そうです、お騒がせなジョン御大は、猥歌『Happines Is A Warm Gun』に先んじて(こちらは1968年発表)すでに1967年の『I Am The Warlus』の時点で「放送禁止(ban)」を受けていたのです。

 

 

その理由は「ドラッグ」を連想させるからとのこと。

 

 

ほんとうにどうしようもない男です。

 

 

そういえばポールは大麻が大好物でしたね。そんな彼は、現在ではすました顔で大麻はダメとか言っています。

 

 

 

 

 

I am he
おれがあいつで

 

As you are he
あいつがおまえなら

 

As you are me
おまえはおれというわけで

 

And we are all together
つまりはみんながみんなということなのさ
 

See how they run

ブタのように銃から逃げ惑って

 

Like pigs from a gun

吹き飛ぶみんなのありさまを

 

See how they fly
見物といこうか

 

I'm crying
泣けてくるぜ

 


Sitting on a cornflake
コンフレークに乗っかって

 

Waiting for the van to come
トラックの到着を待っている

 

Corporation tee shirt
社名入りのシャツ

 

Stupid bloody Tuesday
馬鹿げた血の火曜日

 

Man, you been a naughty boy
そこのあんた お行儀がわるいぜ

 

You let your face grow long
顔がびろびろに伸びちまってら
 

I am the eggman (Ooh)
おれはタマゴ男(Ooh)

 

They are the eggmen, (Ooh)
おまえらもタマゴ男(Ooh)

 

I am the walrus
おれはセイウチ

 

Goo goo g' joob
グーググージュー

 


Mister city p'liceman sitting pretty

列をなした街のおまわりさんたちが

 

Little p'licemen in a row
カワイイ小さなおまわりさんの上に座っていやがる

 

See how they fly
お空に舞うルーシーよろしく

 

Like Lucy in the sky
やつらが吹き飛んで

 

See how they run
逃げ惑うさまを見物といこうか

 

I'm crying
泣けてくるぜ

 

I'm crying, I'm crying, I'm crying
まったく涙がちょちょ切れちまうな
 

 

Yellow matter custard
黄色いカスタードが

 

Dripping from a dead dog's eye
死んだ犬の目からしたたり落ちる

 

Crabalocker fishwife pornographic priestess
“クラバロッカー”、“卑しい女”、“変態の巫女”

 

Boy, you been a naughty girl

おいおい勘弁してくれ 躾のなってないそこのお嬢ちゃん

 

You let your knickers down
ズボンをずり下げてなにやってんだか
 

I am the eggman (Ooh)
おれはタマゴ男(Ooh)

 

They are the eggmen (Ooh)
おまえらもタマゴ男(Ooh)

 

I am the walrus
おれはセイウチ

 

Goo goo g' joob
ググーグジュー

 


Sitting in an English Garden waiting for the sun
英国式庭園に腰をおろして 太陽が昇るのを待とうじゃないか

 

If the sun don't come

太陽が現れなかったら
 

You get a tan from standing in the English rain
きみは英国式の雨にうたれて日焼けをするだけさ
 

I am the eggman
おれはタマゴ男

 

They are the eggmen
おまえらもタマゴ男

 

I am the walrus
おれはセイウチ

 

Goo goo g' joob g' goo goo g' joob
グー ググージュー ググーグジュー

 


Expert texpert choking smokers
熟練の知ったかぶりが喫煙者の首をしめる

 

Don't you think the joker laughs at you?
ジョーカーはきみを笑いものにした そうなんだろ?

 

See how they smile like pigs in a sty,
うす汚いブタ小屋のブタみたいに笑って

 

see how they snied
ふがふがいわしているのを見物といこうか

 

I'm crying
泣けてくるぜ


Semolina pilchards
“セルモニア ピルチャーズ”が

 

Climbing up the Eiffel Tower

エッフェル塔をよじのぼる
 

Element'ry penguin singing Hare Krishna
初等教育を施されたペンギンちゃんがハレクリシュナを歌ってら

 

Man, you should have seen them kicking Edgar Allan Poe
そこのあんた こいつは見ものだぞ エドガー・アラン・ポウなんて目じゃないぜ
 

I am the eggman (Ooh)
おれはタマゴ男(Ooh)

 

They are the eggmen (Ooh)
おまえらもタマゴ男(Ooh)

 

I am the walrus

おれはセイウチ
 

Goo goo g' joob
Goo goo g' joob
G' goo goo g' joob
Goo goo g' joob, goo goo g' goo g' goo goo g' joob joob
Joob joob...


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今回の和訳はArctic Monkeys

 

『Do I Wanna Know?』(2013)

 

 

 

 

 

めちゃひさしぶりに現代のバンドを紹介します。Foster The People以来ですね。

 

 

Arctic Monkeysは2002年に結成されたイギリスのバンドです。かれこれ10年以上も活動している息の長いグループ。

 

カテゴリーとしては「インディーロック」とか「ガレージロック」とか、まあそのへんに位置付けられています。

 

メインのボーカルはアレックス・ターナー (Alex Tuner)。

 

僕がこのバンドに興味をもった理由は、アレックスの声がジョン・レノンに似ていると思ったからです。

 

けっこうまえのこと、ある日いつものように作業用BGMとしてYouTubeで音楽をかけながしていたとき、たまたま『Do I Wanna Know?』が耳に入りました。

 

うーん? なんかすごくジョンっぽい声が聞こえる……どこのバンドだ? 

 

というわけでArctic Monkeysの存在をはじめて知ったわけです。

 

 

どうです? よくみてみると、骨格もなんとなく似ていませんか?

 

アレックスのほうがイイ男なのは間違いありませんが、顔の輪郭はジョンと近いものがある……そう思いません?

 

顔の骨格が似ていると、声真似しやすいという話がありますよね。

 

 

 

 

 

え? 似ているのはグラサンくらいだって?

 

 

 

 

ははは、そんなまさか。ちゃんとよくみてくださいよ。似てないわけがないんです。

 

 

 

いや、もちろんアレックスがジョンの真似をしていると言いたいわけではないのですよ。

 

しかし、奇しくもArctic Monkeysもまたメイド・イン・イギリスです。

 

ま、つながりはせいぜいそんなところでしょうかね。

 

 

 

 

……と思っていたそのときである!(銀河万丈風)

 

 

 

 

海外wikiにこんな面白いことが書いてありました。

 

 

「2012年のNMEマガジンでのインタビューにて、バンドのフロントマンであるアレックス・ターナーは、詩の面で(lyrically)もっとも影響をうけた人物としてジョン・レノンを挙げている」

 

わーお、驚きです。

 

で、じっさいにターナーがなんと言っているかというと……

 

「曲と詩を書きはじめたとき、当時のおれはね、『I Am the Warlus』のような詩を書けるようになりたくて仕方なかった。やがてそれがとうてい無理だということがわかった。誰だってあの曲を聴けば、あらゆる点でナンセンスだと思うだろう。だけどね、それをじっさいに書くこと、ナンセンスを装うことじたいがまず難しいんだよ。でも、レノンにはそれをマジにやっちまうだけの能力があったんだ」

 

 

『I Am the Warlus』

 

 

カルト的人気を誇るビートルズの名曲のひとつです。ジョンのラリッた世界観があますところなくぶちまけられています。

 

たしかに、ジョンの作詞能力(というかそのぶっとんだ世界観)はポールが束になってかかってもたどり着けない境地だと思います(でもおれは好きだぜ、ポールのこと…………すまん嘘だ、やっぱりジョンが好きだわ)。

 

 

そういうわけで、次の和訳はもう決まりですね。『I Am the Warlus』でいきましょう。『Being for the Benefit of Mr. Kite!』もなかなかキマッていますが、やはりくらべてみるとセイウチ(warlus)が僕のお気に入りなので……。

 

 

 

あ、忘れてた。

 

 

 

さてさて。曲の『Do I Wanna Know?』ですが、

 

うーん、これといってとくに言うことはないですね。

 

 

一言で表すならば、「未練たらたらの男のお話」でしょうか。

 

ぶっちゃけ歌詞の内容はそんな面白味もないです。

 

「Spilling drinks on my settee」のいい描写だなあと思いました。

 

はい、以上!

(扱いはてきとうですが、ぼくはけっこう好きですよ)

 

 

 

 

Have you got colour in your cheeks?
その顔色はどうしたんだい?

 

Do you ever get that fear that you can't shift
きみはまるで恐れていないようだね 自分の置かれた状況が変えられないってことを

 

The tide that sticks around like summat in your teeth?
歯に挟まった異物のような 動かしがたい状況を

 

Are there some aces up your sleeve?

それともとびきりの一手でもあるのかい?

 

Have you no idea that you're in deep?
自分が深みにはまっていくのがわからないのか?

 

I dreamt about you nearly every night this week
ここんとこ一週間 毎晩のようにきみの夢をみていたよ

 

How many secrets can you keep?
いったいどれだけ隠し事をしている?

 

'Cause there's this tune I found that makes me think of you somehow and I play it on repeat
この曲を聴いていると なぜかきみのことばかり考えてしまって 繰り返し聴いてしまうんだ

 

Until I fall asleep
眠りにおちるまでずっと

 

Spilling drinks on my settee
ソファのひじ掛けに酒をこぼして眠ってしまうんだ


(Do I wanna know?)
(ほんとうはあまり知りたくないんだけど)

 

If this feeling flows both ways?
もしかして意見は噛み合わないのかな?

 

(Sad to see you go)
(きみがいなくなるのは悲しい)

 

Was sorta hoping that you'd stay
きみがここにいてくれたら なんてぼくは思うんだけど

 

(Baby, we both know)
(ベイビー、ぼくたちは知っているのさ)

 

That the nights were mainly made for saying things that you can't say tomorrow day
きみが明日には口にしないようなことを言うには まさに夜こそふさわしい
 

Crawling back to you
よりをもどそう
 

Ever thought of calling when you've had a few?
ほんのわずかでもその気があるのなら そうしたいよ

 

'Cause I always do
ぼくはそのつもりでいるんだ

 

Maybe I'm too busy being yours to fall for somebody new
きみに夢中になるのに忙しくて ほかの娘を追いかけている暇はないのさ

 

Now I've thought it through
いま真剣に考えているんだ
 

Crawling back to you
よりをもどしたいって
 

So have you got the guts?
言っていることがわかるかい?

 

Been wondering if your heart's still open and if so I wanna know what time it shuts

きみはまだ心を開いているのか もしそうならいつ閉ざされてしまうのか ぼくはずっと頭を抱えているんだよ

 

Simmer down and pucker up
さあもういいだろう キスをしてくれ

 

I'm sorry to interrupt. It's just I'm constantly on the cusp of trying to kiss you
まだ話の途中だったね すまない キスをしたくてずっとおあずけの状態だったんだ

 

But I don't know if you feel the same as I do

だけど きみがぼくと同じ気持ちでいるのかはわからない
 

But we could be together if you wanted to
だけど きみが望むならぼくたちは一緒にいられるんだよ
 

(Do I wanna know?)

(ほんとうはあまり知りたくないんだけど)
 

If this feeling flows both ways?

もしかして意見は噛み合わないのかな?

 

(Sad to see you go)
(きみがいなくなるのは悲しい)

 

Was sorta hoping that you'd stay
きみがここにいてくれたら なんてぼくは思うんだけど

 

(Baby, we both know)
(ベイビー、ぼくたちは知っているのさ)

 

That the nights were mainly made for saying things that you can't say tomorrow day
きみが明日には口にしないようなことを言うには まさに夜こそふさわしい
 

Crawling back to you (crawling back to you)
よりをもどそう
 

Ever thought of calling when you've had a few? (you've had a few)
ほんのわずかでもその気があるのなら そうしたいよ

 

'Cause I always do ('cause I always do)
ぼくはそのつもりでいるんだ

 

Maybe I'm too (maybe I'm too busy) busy being yours to fall for somebody new
きみに夢中になるのに忙しくて ほかの娘を追いかけている暇はないのさ

 

Now I've thought it through
いま真剣に考えているんだ
 

Crawling back to you
よりをもどしたいって
 

(Do I wanna know?)
(ほんとうはあまり知りたくないんだけど)

 

If this feeling flows both ways?
もしかして意見は噛み合わないのかな?

 

(Sad to see you go)
(きみがいなくなるのは悲しい)

 

Was sort of hoping that you'd stay
きみがここにいてくれたら なんてぼくは思うんだけど

 

(Baby, we both know)
(ベイビー、ぼくたちは知っているのさ)

 

That the nights were mainly made for saying things that you can't say tomorrow day
きみが明日には口にしないようなことを言うには まさに夜こそふさわしい
 

(Do I wanna know?)
(ほんとうはあまり知りたくないんだけど)

 

Too busy being yours to fall
きみに夢中になるのに忙しくて

 

(Sad to see you go)
(きみがいなくなるのは悲しい)

 

Ever thought of calling darling?
その気はあるのだろうか?

 

(Do I wanna know?)

(ほんとうはあまり知りたくないんだけど)
 

Do you want me crawling back to you?

きみは ぼくとよりをもどしたいかい?


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今回の和訳はレッド・ツェッペリンで

『Kashmir(カシミール)』(1975)。

 

 

 

たまたまyoutubeでライブ映像を観たのをきっかけに、いま僕のなかでじみ~に(ジミー・ペイジなだけにね!)ツェッペリンブームが再熱しています。

 

 

 

 

↑こっちがオリジナルバージョン。しかし基本的にはライブ版でプラントの生歌に酔いしれるのが健全なツェッペリンライフの過ごし方です。

 

 

この『Kashmir』は『天国への階段』と同様にロバート・プラントのセンスが光ります。これまた文学的・抒情的な詩でひとつの確固たる世界観をつくりあげています。

 

彼の頭のなかはいったいどうなっているのでしょう?

 

プラントの感性に影響を与えていたひとつには、トールキンの『指輪物語』が挙げられます。

 

そう、小説です。

 

 

うーん、すごいですね、トールキン。

 

 

 

ちなみに、

 

スティーブン・キングがみずから“傑作”と称する大長編作品『ザ・スタンド』は、トールキンに嫉妬したキングが現代版『指輪物語』を書いてやろうと奮起したことがきっかけで誕生したと聞きます(ちなみに『ザ・スタンド』でぼくのお気に入りは知恵遅れのトム・カレン。「あんた、聾唖なんだな、そうだろ?耳が聞こえない!口がきけない!そうだろ?――そうだと思ったんだ!ばんざい、やったぞ!自分でそれを思いついたんだ!やったぞ、ばんざい、トム・カレン!」)。

 

 

他にもノルウェー神話(Norse mythology)やイギリスウェールズ地方の神話 (Welsh mythology) などを好んでいることから、プラントにとってトールキンの描く世界はあらゆる意味で完成された西洋ファンタジーだったのかもしれませんね。

 

 

そして忘れてならないのはレスポール使いジミーペイジ。『Kashmir』を聴くとどうしてもジミーのリフが頭からはなれなくなってしまいます。

 

それだから、ジミーが当時「黒魔術にかぶれてあやしいことをやっている」と噂されるのもあながち頷けます。

 

まあ、いまでは風貌が怪しいのはジミーよりプラントのようにも思えますけどね。

右袖の下になにか隠していそうですね。みんな気をつけてください!

 

 

 

さて、曲の話にいきましょう。

 

この『Kashmir』の原型イメージは1973年のアメリカツアー後に構想されました。プラントがサハラ砂漠をドライブしているときにインスピレーションを得たらしいです。

 

とはいえ、『カシミール』はじっさいはインドとパキスタンが領土権をめぐって争っている地域のことであり、歌詞のイメージとは大きく異なります。しかしプラントはインスピレーションが第一のポエマー。そんな細かいことはいちいち気にしません。

 

 

「事実として、(『カシミール』の)ぜんたい的なインスピレーションはひたすら道を走っているときに湧いた。

 

そこはトラック一台分が通れるくらいに砂漠を整地した道だった。東から西へ向かう2マイルは砂岩の突き出た景色がひろがっていた。ほんとうはこの荒くれたルートを下に進んでいるはずなのに、どうにも終わりがみえない。そんなふうに思わされる景色だった。

 

“ああ この顔を太陽いっぱいに照らしておくれ 星よ ぼくの夢をいっぱいに満たしておくれ……(Oh, let the sun beat down upon my face, stars to fill my dreams …)”。こいつはおれが気に入っているフレーズのひとつだ……『All My Love』とか『In the Light』、あとほかの2,3曲も最高だけど、なんといっても『カシミール』がいい。詩の点では(lyrically)こいつがかなりの自信作だった」

 

 

「この曲はおどろくべき作品だったし、自分にとっては途方もないチャレンジでもあった……なぜかって、その理由はこの曲を構成する拍子記号(the time of signature)にあるのさ。

 

けっして壮大な仕掛けが施されているわけじゃないが、この曲は力強さを秘めている。そのためには物語的要素、つまりぜんたいとして抽象度の高い詩が必要だった。冒険や、装飾された情景の記述が必要だったというわけさ。

 

しかしこの作品をみんながかんぜんに理解できるわけじゃない。それはとてもたいへんだと思う。なぜならおれがそのすべてについて歌うことができなかったからだ。この曲は自分の思っている以上に壮大だった。それが真実さ。茫然自失だったんだ。精神的に苦しくてね。ほんとうさ。あのときおれはじっさい泣いていたんだ」

 

 

プラントにとってもいろいろな思い入れのある『Kashmir(カシミール)』。いちど聴けば病みつきになること間違いなしです。

 

 

 

 

Oh, let the sun beat down upon my face
ああ この顔を太陽いっぱいに照らしておくれ

 

Stars fill my dream
星よ ぼくの夢をいっぱいに満たしておくれ

 

I'm a traveler of both time and space
ぼくは旅人 昼と夜と宇宙を放浪する旅人

 

To be where I have been
あらゆる場所にはぼくの足跡がある 

 

To sit with elders of the gentle race
あらゆる場所で穏やかな老人たちと語らう

 

This world has seldom seen
この世界はめったに姿を現してはくれない

 

They talk of days for which they sit and wait

真実に喘いだ日々のことを 老人たちは告白する

 

All will be revealed

そしていますべてが明かされる

 

Talk and song from tongues of lilting grace
彼らは洗練された美しい詩とともに語りはじめる

 

Whose sounds caress my ear
その響きがぼくの耳をやさしく撫でる

 

But not a word I heard could I relate
ぼくにはその詩がなにを意味しているのかはわからないけれど 

 

The story was quite clear

彼らの物語が頭のなかに流れ込んでくる

 

Oh, baby, I’ve been flying
ああ ぼくは飛んでいるんだ

 

Oh, yeah, mama, there ain't no denyin'
そうだよママ でたらめじゃない

 

Oh, ooh yes, I’ve been flying
そうさ ぼくは空を飛んでいる

 

Mama, mama, ain't no denyin', no denyin'

ママ いいかいママ それはまったくほんとうのことなんだ 

 

All I see turns to brown
地上を太陽が焼き尽くして

 

As the sun burns the ground

目にみえるものすべてが色あせてゆく

 

And my eyes fill with sand
この目には黄土の砂しか映らない

 

As I scan this wasted land
この不毛な大地をじっとながめて

 

Trying to find, trying to find where I’ve been

自分の居場所をさがしてみる

 

Oh, pilot of the storm who leaves no trace
ああ 嵐の案内人よ あなたは存在ひとつ残してはくれないのだね

 

Like thoughts inside a dream
まるで夢に消える思考の断片のようだ

 

Heed the path that led me to that place

ぼくはあの場所へ導く軌跡を記憶に刻みつける

 

Yellow desert stream
黄色い砂漠の小川

 

Like Shangri-la beneath the summer moon

真夏の月夜に照らしだされたぼくのシャングリラ

 

I will return again
きっとぼくは帰ってくる

 

Sure as the dust that floats high in June
塵のたかく舞い上がる6月の季節にかならず

 

When movin’ through Kashmir

カシミアをさまよいながら

 

Oh, father of the four winds fill my sails
この帆を雄々しく立たせるは 四つの風を司る守護者

 

Cross the sea of years

それでぼくは歳月の海を渡ることができる
 

With no provision but an open face
もはや食糧も尽きているが 心は晴れやかだ

 

Along the straits of fear

耐えがたい恐怖をのりこえて
 

Oh, when I’m on, when I'm on my way, yeah
ああ ぼくは向かう そこへ至るんだ

 

When I see, when I see the way, you stay, yeah

あの道を ぼくがあの道をみたときには あなたは踏みとどまってしまう

 

Ooh, yeah yeah, oh, yeah yeah,
When I'm down oh, yeah yeah, oh, yeah

ああ ああ なんということだ 

 

Yeah, but I'm down, so down
どうして踏みとどまってしまうのか 失望させないでおくれ

 

Ooh, my baby, oh, my baby
Let me take you there

ぼくにまかせてくれないか きみを連れていきたいのだ

 

Come on, oh let me take you there
さあ行こう まかせてくれ

 

Let me take you there

きみをあの場所に連れていきたいのだ

 

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