今回の投稿は、2人のお子さんを育てつつ、ボーイング737型機の副操縦士として活躍する日本航空の長森明子さんです。
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皆さん、こんにちは。
日本航空、ボーイング737副操縦士の長森明子です。
現在、2人の子どもを育てながら乗務しております。
育児休業から復帰して約3年となります。
「パイロットになりたい」私がそう思ったのは、高校生の時、家族旅行で初めて飛行機に乗った時からです。
窓から流れる景色を見て気分が高揚したことを今でも鮮明に覚えています。
それから数年後、私は航空大学校で学びました。
同期は全て男性という環境の中、訓練に必死で、結婚や出産ましてや育児のことなど考える余裕はありませんでした。
座学が終わり、初めてのフライト訓練の時に、教官から「将来は家庭をもって仕事も両立するよう頑張ってほしい。」と言われました。
何気ない一言だったのですが、それから私の視野はぐっと広がりました。
就職してから結婚・出産。
産休・育休合わせて6年間のブランクの間に、職場では様々なことが変わっており、復帰するための訓練は大変でした。
最近は女性パイロットの数も増えてきており、今後、同じようなケースが後輩たちにも訪れることでしょう。
その時は私の出番です。
私が周囲の方々からサポートしていただいたように、私もしっかり応援することで、少しでも彼女たちの力になれたらと思っています。
私が家庭と仕事の両立のために実践していることは、ただ一つ。
「おうちでは、いつも笑顔 」
上の子の小学校の先生に、
「子どもはみんなお母さんのことが大好きなんですよ。一生懸命働くお母さんを子どもはちゃんと見ています。子どもにはいつもニコニコとした笑顔で接してあげて下さいね。それだけで子どもは幸せな気持ちになりますよ。」
と言われたことがあります。
この言葉で私の気持ちはフッと軽くなりました。
お母さんがニコニコ笑顔だと、子どももハッピーですよね。
復帰当初は寂しがっていた子どもたちでしたが、今では下の子までも「ママはパイロットなんだよね。お空を飛んでいるんだよね~。行ってらっしゃ~い!」と言ってくれるようになりました。
今、改めて航空大学校での訓練中に言われた教官の一言に感謝しております。
日本中に頑張っているお母さんは沢山いらっしゃると思いますが、頑張るお母さんのことを子供たちはきっと見てくれていると思います。
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◆長森さんも学んだ日本唯一の公立エアライン・パイロット養成機関である航空大学校については、こちらをご覧ください
http://www.kouku-dai.ac.jp/
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