八戸国体・過酷な戦いの中で
八戸で行われた冬季国体から選手たちは満身創痍で帰ってきて、すぐに社会人としての日常生活に戻りました。
一方私は4日間で5試合、持てる力を振り絞って戦い抜いた選手たちの姿を間近で見続けて、どうやってもその凄まじさを伝えられる気がしなくてブログを書けないままになっていました。
本当に
選手たちは香川県代表として全力で今できるベストを尽くしました。
まずは一回戦を手堅く勝ち上がった私たち香川県選抜チーム。
続く二回戦にも集中して臨みました。
しかし2ピリまで、リードはしているものの点差はそれほど開かない展開となりました。
しかも相手チームのゴール下の氷がバリバリに割れてしまったらしく、その補修のため再三ゲームが止められ、特に3ピリには長時間に渡り試合が中断しました。
相当昔の国体ですが主審の体調不良により同じように試合が中断したことがあり、その時はその中断でゲームの流れがガラッと変わり敗れてしまいました。
そんな苦い経験があるだけにデジャヴか?と一瞬不安がよぎりましたが心配無用でした。
みんな集中力を切らすことなくプレー再開後に試合を決定づけるゴールを決め、その後も立て続けに得点を挙げて無事に二回戦も突破しました。
ベスト8進出です!
そして準々決勝ではついに優勝候補・東京都選抜との対決を迎えました。
相手は関東1部リーグの大学生選手ばかりのチームとあって、相当厳しい戦いになるだろうと誰もが予想したこの試合。
しかも香川は二回戦で負傷した稲葉洋選手を欠いた布陣で臨むことになりました。
けれど始まってみると1ピリで3点先取!
もともと並々ならぬ気迫をもってゲームに向かっていたところに早々の連続得点、そして先発GK・金丸選手の神セーブ連発でさらに勢いづき、チームの雰囲気は最高潮に
(後でビデオを見たところ、スピードが出ているところに肘が頭に入ったので頭が持っていかれて、その反動で体は宙を舞っていました)
さらに不運なペナルティでもう1人ゲームアウトし、香川県選抜はなんとプレーヤーたったの10人で戦わなければならないというとんでもないピンチにさらされたのでした。
しかし
人間、崖っぷちに立たされるとリミッターが外れるものなのですね💧
ここでもう一段階、選手たちのギアが上がりました。
今いる自分たちで何とかしなければとギリギリの状況に追い込まれ、みんな異常にテンションが上がってベンチも異様な盛り上がり
東京に連続得点を奪われて3ピリ前半時点で3ー5までひっくり返されたものの(各試合の詳細は畑中DによるアイスフェローズHPのニュース参照)、それで意気消沈することはありませんでした。
そのままズルズルと負のスパイラルにはまってもおかしくないゲーム展開にも関わらず、この試合の彼らの粘りは凄かった!
3ピリも後半に入ってなお、その2点差を取り返して同点に追いついたのです
もう感動しすぎて興奮しすぎて、その時撮れてた写真はこれのみでした↑
本当にみんな最高です
だってホイッスル後のセットチェンジのタイミングにはベンチに選手が誰もいなくなる場面が度々あったほどの人手の無さでその粘り。
ベンチの外にも固唾をのんで試合を見守っていたスタッフたちや戦線離脱した選手たちが、
また力一杯声援を送ってくださっていた観客席の皆さんが、
さらには遠くからもインターネットの速報にかじりついて試合の成り行きに一喜一憂してくれていた人たちがたくさんいましたが
みんなが感極まって泣きたくなるほど感動したと思います
全員がONE TEAMになった瞬間でした
途中急な交代で出場したGK・高瀬選手も即座に集中してよく守ってくれ、同点のまま延長戦へともつれ込みました。
結果として延長戦での1点に泣きましたが、この試合はここ数年の中でベストゲームだったと思います。
試合後もこれ以上アドレナリンは出ないだろうというくらい皆ギラギラ(?)しており、同日に行われる順位決定戦に向けて早くも気持ちを切り替えていました。
とはいえ準々決勝からの同日ダブルヘッダー、そして翌日のさらなる順位決定戦。
ともに勝ち上がってきている強豪チーム相手に、24時間のうちに3試合を2セット回しで戦うという恐ろしいスケジュールでは疲弊を凌駕することはさすがに出来ませんでした。
今年は一回戦から1ピリオド正味20分の長丁場でしたし⤵️
そもそも地方ブロック予選を勝ち上がって国体本選に進出したチームの中で全員が社会人というチームは香川県だけらしく(たいていやたら元気な学生選手がいる)、
他県選手たちからも「社会人だけの2セット回しでよくやるな~俺ら絶対ムリ!」とびっくりされていたようです。
それでも選手たちは終始気持ちを切らさず、諦めず、試合を最後までまっとうしました。
点差だけでは読み解けない熱さがそこにはありました。
厳しい戦いの中で色々な課題も見つかったかもしれませんが、とにかく今は「おつかれさまでした」というねぎらいの一言に尽きます。
感動をありがとう
リミッターを外して底力を発揮できた自分たちを、そして仲間たちを信じて、また次に向けて前進していきましょう!