<問題> (東京理科大2011) 目標時間:8分
(Ag = 108 Cl = 35.5)
25℃で,塩化ナトリウムを含む塩酸(A)40.0mLを中和するのに,pHが13である
水酸化ナトリウム水溶液20.0mLを要した。次に,この中和した水溶液に十分な
量の硝酸銀水溶液を加えたところ,2.87gの白色沈殿を生じた。
(1)はじめの水溶液(A)中の塩酸の濃度は何mol/Lか。
(2)はじめの水溶液(A)中の塩化ナトリウムの濃度は何mol/Lか。
(有効数字2桁で答えよ。)
<解答>
(1)塩化ナトリウムを含んでいようが,モル濃度の計算公式に変わりはない。
pHから水酸化物イオンのモル濃度の計算はこの程度なら一瞬で終わらせて欲しいところ。
(2)沈殿の正体はもちろん塩化銀AgClである。十分な量の硝酸銀水溶液を加えたという
記述から,塩化物イオンがすべて塩化銀になったと考え,塩化物イオンのmol →
塩酸による塩化物イオンのmol → 引き算で塩化ナトリウムによる塩化物イオンのmolを求める。