4/11(木)東京芸術劇場 プレイハウスへ行ってきました。

2020年の初演がコロナ禍で一旦中止になったものの、3日間限定の公演がありました。
でも、その3日間で計5回の公演は見に行けなかったのよねショボーン
チケットが取れなかったか、予定があってダメだったのか…
もはや、その記憶すら、さだかではないあせる
 


 



今回は、初演に引き続き続投のキャストもいますが、ガラッと変わった印象がありました。

ヴァイオレット:三浦透子/屋比久知奈(Wキャスト)
フリック:東啓介
モンティ:立石俊樹
ミュージックホール・シンガー:sara
ヴァージル:若林星弥
リロイ:森山大輔
ルーラ:谷口ゆうな
老婦人:樹里咲穂
伝道師:原田優一
父親:spi
ヤングヴァイオレット:生田志守葉/嘉村咲良/水谷優月(トリプルキャスト)

私が見た回のヴァイオレットと、ヤングヴァイオレットは、こちら。
 



今回は、演出の藤田さんが初演でもやりたかった、舞台上にも客席がありました。
そして、舞台は回転もするし、何より一歩踏み出すと広がる波紋とか、この舞台の時代の映像が色々と映し出されるのも印象的だったし、必要最小限のセットで展開される長距離バスの旅は、2時間10分途中休憩なしでしたが、あっという間だった気がします。

いつもなら、間違いなくお尻が痛くなるけれど、後方だったけれど、ほぼ真ん中の位置だったのと、視界が遮られる事もなかったせいかな?

「手紙」以来の三浦さんの舞台ですが、その時とは、歌い方が全然違ったような気がします。楽曲が違うから、当然だと思いますが、歌声そのものがかなり違った印象でした。
若い娘さんらしい、軽やかで透き通ったような歌声でした。
ヴォイストレーニングをしたのかな?
顔に負った傷のせいで、引きこもっていた彼女が、一緒に旅をするフリックやモンティと過ごすうちに、少しずつ変わっていく様子を見ると、彼女の根底には、誰よりも強い意志があり、それを表にあまり出さなかっただけなんだと思った。
人見知りではないし、何かを試すチャレンジ精神があるし…

ヤングヴァイオレットは、嘉村さんは、やっぱり歌が秀逸アップ
あの声と演技は、いつも最強だと思う。子供らしい素直さが前面に出てるしね。
父親役のspiさんとのシーンは、微笑ましかったなぁ。

spiさんが、娘に追わせてしまった傷に対して、きっと死ぬまで贖罪の気持ちがあったからこそ、ありったけの愛情をこめて育てただろうけど、娘はきっと生前ぶつけようがなかった怒りを、今になって、亡き父にぶつけてるシーンは、本当にたまらなかったえーん
前に出すぎない、どこか一歩引いた感じで娘に接してるspiさんの父親役は、逆にリアルでした。

若い兵士役の東さんと立石さんが、年齢が近いせいか、本当に違和感なかったし、
ヴァイオレットを含めて、三人が、同年代の友達のような雰囲気が流れていて、微笑ましかった。ただ、その肌の色ゆえに、フリック演じる東さんと、モンティ演じる立石さんの立ち位置が微妙に違うのを除いて…

長距離バス旅行の間に、ヴァイオレットが、様々な人と出会い、成長していく様子を、我々観客も一緒に乗って、旅している感じ。

テレビ伝道師の原田さんは、いかにもっていう感じがしましたウシシ
その語り口も、人を巻き込んでいく雰囲気もリアリティがあって、テレビカメラが回ってない現実をヴァイオレットに突き付けた時の落差。
人は信じたいものを信じるっていいますものね。

それが虚構だとわかっていたからこそ、フリックは約束の場所で待ってるし、
本気ではなかったモンティも、待っていた。
グリーンベレーに志願して、向かう事になったモンティが、ヴァイオレットにプロポーズしたのは、生きては帰れないかもしれない自分を待ってくれる人が欲しかったのかもしれないと思いました。心の拠り所にしたかったのかなぁ~と…
金髪にしてるから、いつもの立石さんとは、印象が全く違っていて、チャラさ全開だったから、最後のシーンは、どこかもの悲しさも感じました。

一方、フリックは、いつもヴァイオレットの事を一歩ひいた感じで見守っていて、お互い見た目ではなく、心の奥深くで感じたものがあるからこそ、今後の人生を共にしたいと思っていたんだと思う。優しく包み込むような感じを、東さんは、醸し出してましたねぇ~

ミュージックホールでのsaraさんの歌声は、パンチがあり(死語か?もしかして…あせる)、思わず手拍子せずにはいられなかった。一気に楽しい雰囲気が流れました。

終わった後に、傷を治す事はできなかったけれど、「ヴァイオレット、良かったね」と声をかけたくなる、そんな舞台でした。自分を何かから解放してあげる旅でもあった気がするから…

この日は、アフタートークショーがありました。(アナウンスが流れるまで、すっかり忘れてましたアセアセ
このメンバーでした。
 



何がおかしかったって、藤田さんが、立石さんの名前を呼び忘れた事。
あれ?二人だけになったのかな?と思ってしまった。
結構長くアフタートークショーやってくれました。

2人のヴァイオレットの違いについて、印象的だったのは、東さんの発言。
「屋比久さんのヴァイオレットは、どんどん前に行くのを、自分たちが追いかける感じだけど、三浦さんのヴァイオレットは、一緒に進んでいく感じ」(言葉が違っているかもしれませんが、ニュアンスはそんな感じでした)

それは、舞台を見ていて、とても感じたなぁ。

そうそう、藤田さんが言ってたですが、一週目は、2人のヴァイオレットと一緒に稽古したけれど、二週目からは、別々に稽古したらしい。それも、普通はやらないみたい。
別々にやったら、全く違った解釈のヴァイオレットが出来上がったとの事。だから、お時間が許せば、見比べてみてほしいと…

三浦さんは、何を話していたっけ…藤田さんが質問したのは、何だっけ?
そうそう、この日は三浦さんにとっては、2回目の公演だけど、屋比久さんのヴァイオレットを見たらしい。自分とは全然違った解釈という事をハッキリと思ったとか…
稽古もだけど、この舞台に立てた事に、感謝してると話していたような気がする…

この日のメンバーは、全員1つずつ年が違うだけで、同年代との事でした。

キャストから、藤田さんへの質問で、他の2人が真面目な質問をしたから、立石さんがした質問は、「一番好きな食べ物は何か」藤田さんは、「秋田出身というからではないけれど、きりたんぽが好き」との事でした。

あ~他にもたくさん話していたのに、なんで思い出せないんだろうか…
ほんの3日前の事なのに…

あ~、立石さんが早めに稽古場に行くと、もう藤田さんが来ていると言ってましたね。
ごめんなさい。これ以上、思い出せないわ。たぶん、また数日したら、突如思い出す事があるんだけどね。これで終わります。

公式HPは、こちら
https://www.umegei.com/violet/index.html#story