ようこそ軍オタの世界へ【舞鶴鎮守府2/7】 | 京徒然

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5月18日(土)曇り

 

舞鶴鎮守府に到着したボクと My CROSS CUB 十六夜くん。

十六夜くんには待っていてもらって、ボクは舞鶴グリーンフェスタ2019が行われている海上自衛隊舞鶴基地北吸桟橋会場へと向かった。

 

 

会場入り口では厳重な手荷物検査が行われていた。

まぁ、当たり前のことだ。

 

仮にも軍事施設(ボクは自衛隊を「軍」と言ってはばからない人)なので、こう言った厳重な体制は必要不可欠だろう。

ボクも手荷物検査と金属探知機検査を受け、会場に入った。

 

 

会場の西入口から入って目を引くのは航空自衛隊の車両展示だ。

 

 

この子はPAC-3ミサイル発射台トレーラー。

簡単に言えば、核ミサイルの弾頭を打ち落とす「最後の砦」だ。

 

地上管制で発射後、アクティブレーダーホーミング(自動追尾装置)で核弾頭を追いかける。

通常2発発射して、1発目が外れても2発目が当たるようにすると言う。

 

 

詳しい方ならご存じだろうが、最近のICBMの核弾頭は、実弾とダミーが混じって宇宙空間から降ってくる。

担当の方に聞いてみると、最近のレーダーは優秀で、どれがダミーでどれが核弾頭かわかるのだそうだ。

 

これを、マッハとマッハでぶつけて破壊すると言うのだから、その技術の進歩たるや目覚ましいものがある。

これがトレーラーで迅速に必要な位置まで運べると言うのだから、国土も安心だ。

 

 

航空自衛隊も飛んでばかりではない。

こう言った地上支援がなければ、航空機からの攻撃だけでは国を守れない。

 

 

トレーラーに積まれたこの箱で発射管制するらしい。

ミサイル自身はレーダーを積んでいて、それで核弾頭を見ながら、ロケットモーターで弾道を微調整、核弾頭にマトモに体当たりするのだそうだ。

 

 

係官の方に「大変な任務ですが頑張って我々を守ってください」と声をかけた。

「そういったお言葉が励みになります!」と笑顔で答えてくださった。

 

 

こちらもミサイル発射装置を積んだトラックだ。

 

 

短SAM発射装置。

地対空ミサイルを発射できるトラックだ。

 

主な任務は爆撃機や攻撃機が接近してきた際に、これを打ち落とす。

これもまた本土防衛の「最後の砦」と言えよう。

 

こちらも地上やイージス艦のレーダーのデータをもとに、敵航空機の会敵位置を予測して発射、その後ミサイルに積まれたレーダーで飛んで行き、敵機のド真ん前で炸裂する。

破片を食らったり、エンジンに吸い込ませて墜落させると言う。

 

ロケットモーター駆動ではなく、ウイングで飛翔経路を調整するそうだ。

 

 

驚いたことに、この子にはアナログの照準器(発射台連動)が付いている。

日本の自衛官の練度は非常に高いと言うが、マッハ1近い飛翔体をアナログ照準で打ち落とすとはエゲツない。

 

係官の方は「今はこれしかやってないんですよ」とおっしゃる。

つまり、それだけ練度を上げないと、迅速かつ的確な射撃ができないのだろう。

 

 

ここからは陸上自衛隊の展示があった。

旧型だが、74式戦車だ。

 

今の最新式は11式(ヒトヒト式)戦車だが、この番号は採用年にちなんでつけられる。

つまり、この子は1974年に正式採用になった戦車だが、今も現役だ。

 

当時からその走破性と正確な照準は世界でも群を抜いており、実際に動くところを見たが、旋回砲塔の動きの速さには驚異的なものがある。

 

 

この子はキャタピラーがない、いわば高速戦車だ。

2016年採用の最新式、もちろん名称は16式機動戦車だ。

 

舗装路を100km/hで走る装甲高機動戦車であるばかりでなく、C-130による空輸や、陽陸艇への積載も可能な万能戦闘車両と言える。

 

係官の方によると、日本は専守防衛なので空輸で海外に行ったりすることはないだろうけれど、都市部での暴動鎮圧を中心に、最悪の場合、上陸した敵攻撃隊から国土を防衛するために日々訓練しているのだそうだ。

 

この子が実戦投入される事態ともなれば、それこそ国家存亡の危機であるが、逆にこのような高性能戦車が存在することが「抑止力」になるのだろう。

 

 

冗談半分で「これ、操縦席からホントに外、見えてます?w」と聞いたら、「見えますよ~。実際はミラーをたくさん取り付けて走ります。ほら、アレもミラーなんですよ~。」と気軽に答えてくださった。

つまり、「見えてない」とwwwww

 

真面目な話。

空自も海自も陸自も、直接打撃能力のある兵器を有している。

しかし、海自が領海の守り、空自が領空の守り、と国土から離れている上、単独では(攻撃はできても)侵略できないと言う理由で容認されている。

 

しかし陸自は歩兵や戦車を持ち、輸送力もあることから「侵略戦争の可能性」を常に指摘されている。

だから自衛隊は違憲だ、危険だ、軍隊だ、と言われる。

 

だが、ボクはそうは思わない。

自衛隊があるから、北朝鮮も中国も日本に手が出せない。世界3位の軍備と世界一の練度と士気を持ち、世界で最も品格高い我が自衛隊が、どれほど我々の生活を守っているか、考えずにはいられない。

事故や災害の時にお世話になった方もいらっしゃるはずだ。

 

お話しした隊員さん・係官さんには、「頑張ってください、応援してます!」と声をかけさせていただいた。

皆さん一様にやさしく力強いまなざしで「ありがとうございます!」と答えてくださっていた。

 

 

 

 

 

さて♪

空自・陸自の展示をはなれて、本番の海自艦艇見学だ♪

 

多くの人が艦艇の見学の列に並んでいるので、先ずは写真など撮ってウロウロ。

 

 

こちら艦番828はミサイル艇「PG828 うみたか」だ。

たぶん漢字で書くと「海鷹」なんだろう。

 

ミサイル「艇」なんて名前だが、かなり大きい。

排水量200t、全長50m。

 

 

皆さんの想像の範疇で言えば、小型のガレオン船程度の大きさ。

クイーン・エメラルダス号にくっついているガレオン風のゴンドラとかご存じだと思う。

(クイーンエメラルダス号の全長は480mという設定)

 

う~ん、ジャック・スパロウの海賊船って言う方が判りやすいかな?

あのぐらいの大きさ。

 

 

ミサイル発射管がメカメカしい。

「うみたか」はいわゆる小型快速艇で、敵艦の前方に進出したり、こっそり後方から近付いたりできる。

 

 

この日は「824 はやぶさ」も一緒に停泊していた。

 

 

お・・・

反対側の岸壁にいるのはイージス艦「DDG175 みょうこう」だ。

 

 

「みょうこう」は、もちろん「妙高」だ。

みょうこうタンは今、修理(改修)中だそうだ。

 

 

ミサイル艇の東側にイージス艦「DDG177 あたご」と護衛艦「DD118 ふゆづき」が停泊している。

漢字にすると「愛宕」と「冬月」だが、今日は両艦とも乗船見学できるとのことだった。

 

 

ウマがモーターボートで哨戒任務(?)にあたっているww

 

 

のんびり見送った。

 

 

「あたご」はでっかいなぁ。

排水量7750t、全長165m。

 

我々世代が良く知っている「ゆきクラス」の全長が130mなので、一回り二回りも大きい。

機能的にはもう、何段階も進化しているのだろう。

 

 

ながめていると丁度、湾内見学体験航海に出ていたタグボートが戻ってきたので岸壁から手を振った。

 

 

「あたご」の雄姿。

 

 

艦橋部分を前から。

背もかなり高いよね。

 

 

艦橋部分を後ろから。

誰かさんがキライな日章旗がカッコイイ。

 

岸壁にいた乗組員さんに・・・

「あのアンテナみたいなのは何ですか?」と聞いたら。

 

「HFの送信アンテナですよ♪」と実にわかりやすい答えが返ってきた。

隣にいた同僚っぽい乗組員さんが答えてくれた方を指さして・・・

 

「通信員ですww」

なるほど、胸を見ると「ATAGO」と「通信」の文字がww

 

「最近はGPS通信を使ってるんですけどね。あの、白いドームにパラボラアンテナが入ってます。波風の影響を受けないようにドームに入ってるんですよ。」と、スラスラと説明してくださる。

 

 

ボクが「じゃ、HFは予備みたいなものですか?」と聞くと。

「そうですね。でもHFを使わないとは限りません。」とのこと。

 

世界の海には衛星からの電波が入りにくいところがあったり、緊急時(妨害電波?)なども想定されるのだろう。

無線をしているボクには「HF帯=短波=水に強い・長距離無線」がわかるが、プロの通信員さんにとって「ド素人に判りやすい説明」は難しかったかな?w

 

 

もう少し歩くと特務艇「91 はしだて」がいた。

「はしだて」は豪華な内装や任務の特殊性から『海の迎賓館』と呼ばれる。

最近は災害派遣、怪我人の収用などの任務にも大活躍している。

 

今日はわざわざ横須賀からやって来てくれたそうだ。

のちに乗組員さんに聞いたが、横須賀から大湊経由で十日かけて舞鶴に入港したと言う。

 

名前の由来が「天橋立」だから来てくれたのかな?

この艦艇も乗船見学できるとのことだったので、あとで乗船することにした。

 

 

ここでヘリ搭載護衛艦「DDH181 ひゅうが」を発見。

対岸にいる。

改装中のようだったが、あれの甲板を走ってみたかったなww

 

「ひゅうが」は全通式甲板、要は空母と同じ形をしている。

排水量13960t、全長197mあるので走りがいがありそうだww

 

 

「はしだて」の隣に潜水艦が1隻。

常に隠密行動の潜水艦が来てくれるとはすばらしい!

 

 

この潜水艦は「SS596 くろしお」だ。

排水量2750t、全長82mは現行の「そうりゅう型」に引けを取らない。

もちろん現役艦艇だ。

 

 

潜水艦は見えている部分が小さいので小型に感じるが、実は80m越えの巨体なんだよね。

今回は後甲板に乗ることができるらしいので、後で乗って乗組員さんとお話ししよう。

 

 

そして、潜水艦の後ろ(西側)にひときわ大きい艦艇が停泊していた。

補給艦「AOE425 ましゅう」は排水量13500t、全長221mと、今回展示された船の中では一番大きい。

 

もちろん「摩周湖」の「ましゅう」だ。

2008年から2009年にかけてインド洋で対テロ活動に従事したことが記憶に新しい。

 

ここまで見て、ふと岸壁と反対側を見ると・・・

 

 

これは~♪

 

 

海軍カレーの特設テントじゃないか♪

 

さっそく(まだ10時半だったが)お目当てのカレーの列に並ぶことに。

後で判ったが、この行動が正解だった。

 

 

「あたご」の海軍カレーに並ぶ。

 

 

あたご館長に認定された正式なカレーw

 

 

(゚д゚)ウマー

 

ちょっとほっこり、小休止。

カレーは普通に美味かった。

 

シンプルな昔風カレーに、何か香辛料が加わっている。

嫌味なスパイスではなく、辛さが後を引く感じ。

 

ものの数分で完食ww

買って来たスポーツドリンクを飲んで、さて、探検再開だ!

 

 

 

と言うところで、今宵はここまで!

 

次は補給艦「ましゅう」の周りを探検したあと、いよいよ艦艇に乗り込むよ!

ダンスィ諸君、乞うご期待!!