美しいスチュワーデスの虜となった妻子のある文芸評論家の不倫行動､そしてその顛末を描いた作品で､監督はフランソワ･トリュフォー､主演はジャン･ドサイ､共演はフランソワーズ･ドルレアックです｡
地位も名誉もある中年男性と若くて美しい女性との不倫を描いた古典的とも言える作品ですが､普段から忙しいのに､不倫のため､更に切迫感や焦燥感を感じるようになった男の心理描写が絶妙で､サスペンスフルなテンポの良さを生むことに成功しています｡それに事実を知った妻の行動がショッキング！ラストシーンのインパクトは絶大です｡いわゆるヌーヴェルヴァーグと呼ばれる作品群の中でも､かなりレベルが高い作品の一つだと思います。
フランソワーズ･ドルレアックはカトリーヌ･ドヌーヴの実姉ですが､ドヌーヴがお姉さんの可愛さと人気ぶりに､小さい頃からコンプレックスを抱いていた逸話が残っています｡夭折したのが惜しまれる女優です。