自給自足といえば、

僕には面白い友人がいました。


去年亡くなってしまったのですが、

31歳から77歳ぐらいまでの40数年間、とある島のビーチの藪の中で、自給自足で暮らしている老人がいた。



名前はジョージさん。


ジョージさんは、自ら建てた小屋の中で生活していたが、小屋と言っても、天井と横の壁があるぐらいで玄関は開きっぱなし。

台風でビーチに流れ着いた廃材で建てたと言っていました。


僕は趣味でシーカヤックをやっていて、

偶然上陸したビーチでジョージさんに出会い、

それから何度もビーチに上陸してはジョージさんの話に耳を傾けた。


ジョージさんはとにかく社会を嘆いていた。

煙草が大好きなジョージさんに何度も煙草をあげた。


そこら辺の沖縄のおじさんからは聞けない話がいっぱい聞けたから、僕はそれで満足でした。


去年、島の人から訃報を聞いて、悲しかった。

ジョージさんは、「この砂浜の砂になりたい」

と言っていて、その言葉通り、40数年間、

晴れの日も嵐の日も、一人で暮らしたその砂浜で生涯を閉じた。


「孤独が嫌な人間には、この生活はできない」と言っていたが、その通りだと思うし、

ライフスタイルやその年数を考えると、孤独以前の問題ではないだろうか。


目がキラキラしてカッコよかったし、痩せていてもパワーがあった。

僕は、そのジョージさんから頂いたナタで土地の開拓を始めました。


ジョージさんの念が込められているせいか、

すんなりと60%ほど開拓できたし、ハブなどの危険生物にもまだ遭遇していない。


まぁ、今は冬場だし、僕が明るい時間にしか活動していないから遭遇していないだけで、どこかに必ずハブは隠れている。


蛇というものは1度に出くわしたら、

どこにでもいるんじゃないかと錯覚するほどに気配がない。


僕は蛇は苦手ですが、なぜか開拓を始める時、恐怖心があまりなかった。


ジョージさんはある日こう言っていました。

「海に行く時は、海への恐怖心と同じぐらいの希望を持ちなさい」と。


開拓を始めようとした時、ナタを手に握ったその時、好奇心が恐怖心に勝っていたのかもしれない。


なぜか60パーセントほど開拓した今の方が、

蛇への恐怖を感じる。


ジョージさんから頂いたナタと共に、土地の開拓とライフスタイルの構築を続行していくつもりです。