音楽日記2016.8.14.
徳村慎
1.火曜朝。YouTube音楽理論。
YouTubeで音楽理論の動画があったので観る。1つ目は協和音と不協和音。2つ目はジャズのコード進行。
協和音と不協和音は簡単に言えばドとド♯を同時に弾くと不協和音でかなり気持ち悪い。その間が離れればドレだと少し気持ち悪い。ドミ♭だと悲しい感じの協和音。ドミだと明るい協和音。こういうのを確認するのって意外に面白い。
ジャズのコード進行は未知の世界だった。ジャズはコードに対してメロディを別のスケールで当てはめて良いという考えなので、動画ではソシレファ(G7)に対してメロディが上行するソラ♭、ラ♯、シド♯、レファというものを弾いてみせる。次にCm7で下行シ♭、ソミ♭、ド。つまりナチュラルマイナースケールはドレミ♭、ファソラ♭、シ♭、ドなのだが。そこからはみ出た音を使っても良いとなる。
Cm7→Dm7→G7→Cm7というコード進行での話だ。Cm7とDm7はは平行コード。G7は3度以外は平行コード。メジャーコードなので別の雰囲気がある。今まで暗かった曲で一番明るいコードだ。それは最後に暗いんだよ、とトニックCm7に戻るという意味で重要だ。感覚的に言えば暗い曲でもマイナーコードだけを重ねるだけじゃ最後に暗い曲なんだ、という意思表示が出来ないし、単に暗いだけなのだ。暗くても希望を持って光が見えてまた落ちるみたいな方法でかなり暗くなる。ぜんざいの塩は甘味を増すが、マイナーな曲のメジャーは悲しみを増す。
しかし、考えてみればCm7はCmとE♭を合体させたコードだし、Dm7もDmとFを合体させたコードだが、G7ってGとBdimだから、これらの3つのコード(Cm7、Dm7、G7)の中では一番複雑だ。これらのコードは基本が7thを取り除いたもの。だからⅠm→Ⅱm→Ⅴ→Ⅰmとなる。メジャースケールでのⅠ→Ⅱm→Ⅴ→Ⅰとはルートが同じ。Ⅱmはレファラだから代理コードとしてファラド(FつまりはⅣ)が使えることになる。となるとⅠ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰのコード進行でブルースロックと呼ばれるジャンルやパンクでも使えそうな進行だ。これが基本形なのだろうか?
元々僕はテクノっぽいものの打ち込み(最初はYAMAHA QY8を使用していた)からワンコード(コード進行が無く1つのコードだけの音楽)だとかギターを弾くようになってからツーコード(2つのコードのみを使うコード進行)が耳に慣れている。最初の打ち込みの時期では「こんなコード進行無いぞ」なんて言われたものだが、掟(おきて)破りというよりは、ルール自体を知らなかったのだ。だからコードの解釈は音楽史のほぼ逆で不協和音から入り単純なダイアトニックコードを多用するようになった。ギターを弾くようになってからはパワーコードで歌うことも多くなった。(まあ、パワーコードの方が音痴だとしても合うんだよね。理論的に。笑)
2.火曜夜。Roland XP-10で『惑星』っぽく。
朝のYouTubeのジャズピアノを実際に弾いて理論を修正して音楽日記に書いた。どうしてもスケールからコードを導き出すやり方に慣れてしまっていて、最初はCm→Ddim→G→Cmと間違えて弾いてしまう。まあ、ナチュラルマイナーだと本当はCm→Ddim→Gm→Cmになる。しかし、それだとスケールが固定されていてジャズの感じが出ない。やはりCm→Dm→G→Cmにした方がジャズっぽいと言える。案外弾いてみると難しい。7thなんて素早く押さえるには訓練が必要っぽいので2段階ぐらいで押さえ直す。その内、7thを略して弾いてメロディで7thを乗せる。まあ、こんなもんか、と諦める。(笑)
それで飽きたので、ピアノの音色からオーケストラという音色に変えて色々弾いているとホルスト『惑星』っぽくなった。あの音の積み重ね方ってジャズだな、なんて勝手に解釈する。不協和音的なものや左手固定のコードで右手はホールトーンスケールを弾いてみたり。コードでダダダダッ。と弾いて『惑星』の中の火星っぽくやってみたり。あの攻撃的なの好きやわぁ~。この弾き方はYouTubeのRoland V-SYNTHの動画を観て影響されたのもある。(これが出た当時は、KORGのカオスパッドをパクリやがった、と誰もが思ったに違いない。笑)
3.火曜夜。ホルスト『惑星』
カラヤン指揮のホルスト『惑星』を聴く。CDからOLYMPUS PJ-35(ボイスレコーダー)に入れたものだ。うーん。火星を聴いてみると中々不気味な感じもあり思ったよりパーカッシブ。ウィキペディアで調べると最初の部分「ダダダ・ダン・ダン・ダダ・ダン」は5拍子で民族的であると書かれている。
木星は盛り上がる。なんてったってジュピターはゼウスに相当し、オリュンポス山に住まう一番偉い神だ。そういやおそらくOLYMPUSってオリュンポス山から来てるんだろうな。平原綾香の歌で有名な部分はやはり気持ち良いメロディだ。
ホルストはイギリスの作曲家らしい。イギリスか。占星術に基づき書かれたのが『惑星』だ。占星術とイギリスと考えるとストーン・ヘンジとかか?……イギリスのレイラインも太陽信仰だったりとか。ケルト。中世騎士。イギリスの風土が生んだ音楽だとするとこれまでと違って聴こえるなぁ。エンヤとかビョークとかも、この風土なのか。
何故か今、『惑星』を聴きながらカホンを作れたら楽しいだろうなぁ、とか考えていた。100円均一DAISOとかで鈴とか買ってベニヤの内側に取り付けるとか。自分で作ると、そんな上手く鳴らないか。
とか考えている内に『惑星』が終わった。最後の合唱が物悲しい感じで。宇宙の寂しさ、孤独を感じさせつつも、少し暖かいような不思議さがある。
4.水曜夜。ウクレレ。
BSで映画『ロビンフッド』を眺めながらウクレレで相対音、ミソファソドシソファソと9/8拍子で弾く。最近、どうも複合拍子を思いつく。
ド・・シ・・ソ・ファ・ミ・ファ・というのも弾いてみた。数えてみると14/16拍子だ。
『ロビンフッド』に出て来るケルト音楽風のものを真似する。相対音でドミファソラ♭、シドというスケールに聴こえた。タッタ、タッタ、タタタ、タッタ。という6/8(今ので2小節分)。リズムがカントリーっぽくもある。ヴァイオリンを使った曲。
5.木曜。ネット、オルガン。
ネットでハモンドオルガンのドローバーセッティングについて調べる。第2倍音のバーとか第3倍音のバーとかになっていて要するに音色が豊かになるのだ。なるほど。倍音をバーで操作してるのね~。
僕が以前調べていたものにはオルガンは加算合成だ、と書いてあった。シンセサイザーは減算合成で、ある程度オシレーターで作った音があるとすると、そこからカットオフして音色を作り込む。オルガンは加算合成なので増やしていって音色を作る。つまり倍音自体を増やしていたのか!
僕もハモンドオルガンのiPhoneアプリ「Pocket Organ」を持っている。今回読んだネットの記事で少しはオルガンについて分かった気がする。
それにしてもオルガンのグワワオンという音は加算合成の音ではなく、オーバードライブとビブラートとロータリースピーカーが主な成分だったりする。加算合成のオルガン自体の音は教会のオルガンに近かったりとかする。(僕にとって)シンセに比べるとオルガンのセッティングは難しいもんやでぇ~。イメージの音にするとかしないとかのレベルと違うし!
6.木曜夕方。宇多田ヒカル。
隣の部屋から兄が聴く宇多田ヒカルが聴こえる。デビュー当時はテクニカルに芸の細かい打ち込みが素晴らしい楽曲だったが、今、NHKの連続TV小説『とと姉ちゃん』のテーマ『花束を君に』は歌自体を聴かせる楽曲へと変わった。これはこれでとても良い。明るくなる楽曲でとても気持ちが良いのだ。かすれているけれども豊かな声。
どちらかというと真似をしやすいのはデビュー当時の楽曲だろう。ドラムの16分音符(ゴーストっぽい32分音符も入っているように思う)などは意外に再現しやすいだろう。当時は(今でも完成度は高いのだが)新しい技法だったものが今ではけっこう当たり前になってきている、と言うべきか。
逆に『花束を君に』は歌声自体が楽曲の根幹であるから再現不可能に思える。誰もが歌える曲だが、ひとりひとり別の曲となってしまうだろう。解釈(アレンジ)としては、その方が面白いけれど。かすれた声の人が歌うと似合うのだろうか?
7.土曜体験前。YouTubeでシンセ。
体験(那智黒石での作品づくりワークショップ)前に観たYouTubeで浅倉大介がシンセについて語るものがあった。
浅倉大介自身が使いこなすアナログシンセの音。きゅいーん、ギュギュギュ。みたいな。(笑)
MOOG Ⅲ-C(タンス。大型のアナログシンセ)、miniMOOG(アナログモノシンセの小型化)、Prophet-5とJP-8(ポリシンセ)、DX7(デジタルシンセとして紹介される。FM)、VL1(物理モデル)というシンセの歴史。今はさらにソフトシンセが出ていてコンピューターで完結すると語る。司会者がハードシンセを使っている身としてはコンピューターを使って曲を作るのはいかがなものか、と思いませんか?……との質問に浅倉大介は「手で弾くとどうしても手クセで弾いてしまう。それが全く偶然でマウスで音符を置いたような音だと楽典的でない曲が生まれてそれが面白いと思います」と語っていた。
さらに人の声を取り込んだその場で作っていくシンセでのパフォーマンス。とても面白い動画だった。
8.日曜朝。microKORG。
microKORGをいじる。小型の噴水の出るスピーカーにつないで楽しむ。最初は手で弾いていたが、途中からアルペジエーターを使い、さらに手弾きに戻す。ドレミ♭、ファ♯、ソラシ♭、ドというスケールを作る。アラビア音階っぽいもの。(実際のアラビア音階はドレミ♭、ファ♯、ソラ♭、シド。)自分の作った音階がやけにしっくり来るので何らかの音階名がついていると思う。短3度の集積ドミ♭、ファ♯、ラ、ド。その間を埋めるとこの音階は出来る。ネット上のジャイアント・ステップスの解説を思い出す。コルトレーンは何度集積というのを複数使ってジャイアント・ステップスという曲を作り上げている。だからメロディラインは面白い。
しかし、コルトレーンのバッキングのメンバーがこの曲を演奏するのが難しいらしく、シーケンサーのプリセットのようなものを淡々と弾くのでギャップがすごい。今の時代ならバッキングはシンセやシーケンサーで作ってフィルターをいじりまくるんだろうなぁ。(笑)……あの頃のコルトレーンの音楽理論より複雑なことをする人っているのだろうか?……まあ、12音技法やフリージャズは音楽理論的に無茶苦茶やってるのだとしたら複雑過ぎて単純なことをやっているし。12音技法は12の音を等価に扱っているようでいて、半音階の上がり下がりでキメに来る(意図的にトニックを作っている)し。
9.日曜昼前。3DSで2曲。
3DSソフト『バンドブラザーズP』を使って2曲作る。『NatuBateGimic』と、『ふあんながっしょう』という題名。浅倉大介の言う楽典的でない曲になるのだろう。不協和音がテーマ。音が上手く当たる(不協和音に聴こえる)ように調整した。『NatuBateGimic』はジャンルで言えばテクノ。『ふあんながっしょう』はアニメ映画『AKIRA』の音楽に似ている。
10.日曜昼。ウクレレ。
ミ・ソ・レ・・ミソレドシラ・・・という繰り返しを弾く。3DSで不協和音をやっていて楽典ではない曲に近かったので、普通の曲が普通に面白い。
11.日曜昼。YouTubeのブルースギター。ウクレレを弾く。
ブルースギターの基本を何度も観るんだけど納得がいくほど弾けない。というかもっと詳しい解説が欲しい。チョーキングでの1/4音(半音の半分)上げるところは基本的にはミ♭とラ♭だが、ブルーノートはそれだけではないはずだ。ある説明ではブルース音階はアフリカの音階であってピアノでは出せないという。まあ、確かにそうだ。けれどブルーノートという呼び方に変わればどうか?……普通、ジャズでは管楽器の役目である。だから管楽器同士のハモり方を考えればハモりにくい部分が出て来て当然なのだ。だからブルーノートというジャズ特有のハモりになった、と考える方が自然ではないか?
つまりマイナーペンタよりチョイ高い音として弾いているのか?……それともマイナーを押さえてメジャーを弾こうとして、そうなったのか?……という点なのである。ウクレレで再現すると2弦チョーキングになって4度下の音が同時にチョーキングされるわけで。しかもウクレレは弦のテンションが低いために少し力を入れ過ぎるとマイナーペンタがメジャーペンタに(近く)なるわけで。
どうしてもブルーノートを理解するにはボーカルについての知識や管楽器についての知識が必要な気がする。でも、それはあくまでも音感の無い者の意見であり、音感があれば、今弾いてるのが1/4音高い、と感じるわけで。つまり僕は打ち込む時にはブルーノートらしき音も意識して外すが、ウクレレなんかを自分で弾いて録音したものを聴くと、たぶんブルーノートには感じてないわけで。
こうなると音痴とブルーノートについての考察も必要となる。音痴で結果ブルーノートになっているのか、ブルーノートで音痴に聴こえるのか、は理論的には違うのだが、やっていることは一緒に思える。最初、ボブ・ディランのCDを聴いた時は音痴だな、と感じたものだ。あれが要するにブルーノートなのだ。ブルースからロックが生まれたし、カントリーなんかも、そっち系なのでブルーノートが身体的に入ってるんだろう。もう文化の遺伝なんてものを考えてしまう。そういう歌い方の人々の中で育てばブルーノートに対する感性は高まるだろう。彼らは恐らく歌っていてブルーノートを使うことが気持ち良いのである。
しかし、僕はどうか?
どうしても馴染まない部分を感じる。これなら沖縄音階やアラビア音階の方がしっくり来る。必死に喰らいついても埋まらないのだ。音楽理論的に幾らやっても、どうもブルーノートが心の奥底から出て来ないというか。下手でも良いからボーカルをやるべきかも知れないと真剣に思う。
12.検証C♯のブルース。ウクレレ+ボーカル。
C♯のブルースで検証してみた。詳しく言えばC♯を4小節→F♯を2小節→C♯を2小節→G♯、F♯、C♯、G♯を1小節ずつのブルース。7thは押さえずに。
ボイスレコーダーにウクレレとボーカル(スキャット)を録音してみたのだ。
難しいところだが後でピアノアプリで音をとってみると、やはりブルーノートがいっぱい出ているようだ。相対音の(絶対音のC♯をドと考えると)シドレミ♭、ファソラ♭、シドだけでなく、ファソラ♭の間の辺りがかなり出て来るように思えた。ここの辺りはラのナチュラルも出来るし、ソ♭もいけそうだった。しかし、意外に僕の歌い方だとシ♭とミのナチュラルがあまり合わない。
つまり、こういうことか?
ブルーノートは歌手によって違うってことか?
シ♭はともかく、普通ブルーノートとして説明されるミの1/4音高いものの代用である、ミのナチュラルがそんなに合わないというのはブルーノートを考える上で面白い。基本的にはマイナーペンタだ、という考えだから「僕のブルーノート」と合わないんだろう。もっと音階として捉えるならドレミ♭、ファソ♭、ソ、ラ♭、ラ、シドというものになる。この方が(ギターやウクレレならば)考えやすい。
もちろんボーカルを歌っている時はブルーノートを完全に鍵盤上で再現するように考えて使っているわけではなく直感だ。ボブ・ディランのように歌ってみる、ぐらいにしか考えていない。あくまでもギターやウクレレにした時は別の方法論で同じことをやらねばならない、という話だ。(あくまでも僕の場合)
ブルーノートを歌うようにウクレレで弾けるようになるには、まだ長い道のりがありそうだ。ってかなれない気がする。理論で弾くしかない。(笑)
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