ランゴー:弦楽四重奏曲集/ナイチンゲール弦楽四重奏団

Amazon.co.jp

 ランゴーの弦楽四重奏曲全集、これが第1弾なのだが、もっとも高名な第2番(1918)が収録されている。
 これはランゴーの前衛期の代表的なもので、表題音楽的な各楽章がかなり尖った音響で表現されている。第1楽章《嵐の雲が遠ざかる》、まさにそのような音楽。「嵐の雲が近づく」でもいいけれど。
 第2楽章が就中有名で《列車が通り過ぎる》。《パシフィック231》や《カイピラの小さな汽車》などとともに列車を描いた曲のひとつ。しかしランゴーのほうが古いのだ。もっとも一番古いのはアルカンの《鉄道》らしいが。
 第3楽章《薄暮の風景》、第5楽章《散歩》と続く。
 第3番(1924)も前衛的な(当時としては、だが)作品。短い第2楽章を挟んだ全3楽章。バルトークの第3番と並べてもいいくらいだ。
 だが、第6番(1918-19)は「薔薇庭園」での夏の休日にまつわるロマンティックな曲。
 《おお聖なる頭、今は傷つき》による変奏曲(1914-16/31-40)は宗教的な変奏曲。
 方向性があまりに一貫性なく戸惑う1枚になっている。
AD