今日はお稽古中に思わず涙してしまう事がありました。
去年からうちに通って下さっている生徒さんがいまして
ウチの前に10年程端唄を習っていたそうです。
でも10年習っても1曲も一人で歌えず弾けず。
しまいには「あたなには才能がないから教えられない」
といわれてしまったそう。
自分に教える能力が無いのを棚に上げてよくそんな非道い事が言えるな…と憤りを感じ
「僕が必ず出来るようにしてみせます！」
そう啖呵をきって入門してもらいました。
でも実際に聴いてみると「こりゃ大変だわ…」と…
前の先生何教えてたんだよ…
まずは三味線以前に手拍子でリズムを取る練習から始めました。
それが1年前。
来月僕の生徒さんだけの勉強会がありまして、今日がその直前の最後のお稽古でした。
自分の勉強の為と敢えて古典の難しい曲を選んだ生徒さんは
ほぼ完璧に歌えるようになったんです。
前回のお稽古でもまだ大きな課題がありました
それを乗り越え、見事曲を完成させました
まるで別人です。
実は僕は子供ころ音楽がそこまで得意な方ではなく、音楽が好きという気持ちと良い先生に恵まれてここまでこれました。
なので音楽が得意でない方の気持ちは人一倍わかります。
この人はこの一年どれだけ頑張ったんだろう…
そう思うと三味線を弾きながら涙がボロボロと溢れてしまいました。
生徒さんは何事かとびっくりしてました笑。
向こうも一生懸命ですから、ついついこちらもスパルタになってしまい、言い過ぎたかな…と思う事もありました。
でもその生徒さんは毎回ちゃんとやってくるんです。
出来る様になっていなくても、どれだけ練習したかはちょっと聴けば分かるんです。
1年でここまで人は変われるのか
音楽を信じてよかった
また音楽が好きになりました。
ありがとうございます。
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