梵語-1
詩歌
サンスクリット入門-1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 不動明王の種字
ぼんご【梵語】
古代インドで使われたサンスクリット語の異称。
その起源が造物神ブラフマン(梵天)にあると云う
インドでの伝承に基づく、中国や日本での呼称。
梵語の母音の発音は、響きが美しくオーケストラに
組込まれるそうだが、ここで紹介するのは困難。
サンスクリット入門「般若心経を梵語原典で読む」
等の参考書もあるが、後回しにして、
先ずは梵語(サンスクリット語)から日本語になった
ポピュラーな言葉を2,3紹介しよう。
◆あかの他人
閼伽(あか)と書き、閼伽は[仏さまにお供えする水]のこと。
aqua(アクァ)は日本以外(笑)世界共通の様だ。
そして水のように冷たい関係をあかの他人と言うようになった。
◆くしゃみ
梵語でクサンメ(くそくまんみょう)と音写し、
休息万命。その意味は[休息と長寿]のこと。
お釈迦さまが説法途中でくしゃみをされたので、比丘(お坊さん)達が
「休息万命(お大事にして長生きして下さい)」と申し上げたのが語源。
何と米国では、くしゃみをすると直ぐに、“God bless you!”
(あなたに神のお恵みがあらんことを)と、云う習慣が残っている。
ドイツ、英国でも似た言葉があったと思うが、古代ではラテン語と
古代ギリシャ語とサンスクリット語は兄弟言語だった名残かも。
◆三昧(ざんまい)
梵語でサマーディと音写する。
意味は〈心を一つのことに定めて動かない〉こと。即ち、こだわり。
これが日本語では、釣り三昧・ゴルフ三昧など、遊びごとに夢中になる
ことに多く用いられて、悪い意味ではない。
◆シャリ
梵語でシャリーラと音写し[骨]のこと。
仏陀の遺骨は仏舎利(ぶっしゃり)と呼び、形や色がお米に似ているので、
お寿司屋さんなどではお米のことを[シャリ]と云うようになった。
[引用参考文献など]
1.大法輪 第74巻 第七号 平成19年
2.梵習字鑒 高野山中学 昭和5年
3.梵字講座 日本梵字教育会通信講座
4.梵語悉曇和辞彙 大辻徳成著 鴻盟社 昭和47年
5.梵字入門 松本俊彰編 三密堂書店 昭和51年
6.その他
次回以降に使用する物を含む
今日はここまで(続く)