私が42年程前に製作した駄作から、国鉄クモハ12形040号のモデルで、グリーンマックス製のボディキットを組み立てたものです。

クモハ12形は、戦前の代表的な17m国電クモハ11形を両運転台に改造した形式ですが、17m国電の系譜はとにかく複雑で、全容を説明するとキリがないので、この040号だけに限って簡単に説明すると、元はモハ30形を改造した福塩線で活躍していた両運転台車で、後に陸前原ノ町に移動した後、両運転台の特性を活かし電車区の入換に従事した後、1980年代前半に廃車になりました。

模型は当時、グリーンマックスが力を入れて売り出していた『カスタムキット』と言う、全長18m以下の車両を対象にした、ボディキットのシリーズを組み立てた物です。基本的にこのクモハ12040と、荷物電車のクモニ13形の2両を組み立てる内容でしたが、別売のクモハ11形のキットと、両キットに付属のオプションパーツを組み合わせると、世に出た17m国電全てを作る事が出来るという、素晴らしい内容でした。

実は私の製作目標は、このクモハ12040号ではなく、荷物電車のクモニ13形を改造した配給電車のクモル23050号でした。当時はまだ配給電車に対応出来る動力ユニットは無く、クモハ12040が牽引用として必要となり、必要に迫られて作る事になりました。

果たして完成した代物はご覧の通り。全く酷いもので、やっと高校生になり受験勉強から開放された勢いだけで仕上げた物で、正に若気の至りがそのまま全体に現れています。基本的な塗り分けだけは施してありますが、所詮高校生に上がったばかりのガキの仕上げでそこまでです。増設運転台側の貫通扉は想像の域のまま、何の調査もせずに薄いグリーンを色入れしていますが、恐らくこれはNGでしょう。

しかも今は残念ながら不動車で、何とか再起させたいのですが、ボディと動力ユニットを原始的な両面テープ止めとしており、しかも癖が悪い事に今でも結構凝固に着いていて、下手にこじ開けると一気に破壊してしまいそうです。

次回は恥をしのんで、文中に出て来たクモル23050号をアップしたいと思いますが、これまた酷い仕上がりの代物なので、その辺はご容赦願います。

1982年発売 発売当時価格 1.200円(ボディのみ2両セット価格)